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阪神の「グラティ」は封印…野球界は「相手の感情」を気にしすぎ?

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2019年10月19日 11:30  AERA dot.

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写真封印されてしまった阪神の「グラティ」 (c)朝日新聞社
封印されてしまった阪神の「グラティ」 (c)朝日新聞社
 男性を中心にスポーツ観戦が趣味という人は多い。スポーツといっても競技は数多く存在し、楽しみ方も人それぞれ。戦術的なことから、スター選手の圧倒的パフォーマンス、地元の選手やチームだからと、観戦を楽しむ動機は多岐にわたる。その中でも、試合中の選手や監督たちの喜怒哀楽を見て、観戦する側も一喜一憂できるのが醍醐味の一つととらえる人も少なくないのではないかと思う。

 しかし、そんな試合中の選手の感情表現にやたら厳しいと思うスポーツがある。それは野球だ。

 今年8月に開催された第101回全国高等学校野球選手権大会でも、そういった場面が見られた。公立高校で唯一ベスト4入りを果たし、大会を盛り上げた明石商業の狭間善徳監督は、感情表現が豊かなことが話題に。チームが得点すると派手なガッツポーズをしたりと、選手以上にベンチで喜ぶ姿が高校野球ファンの注目を集めた。

 おおむね見ている側は、狭間監督の“熱い気持ち”に好意的な感情を抱いていたと思うが、大会本部から「ベンチから出すぎですよ」と注意を受けたという。思えば昨年の第100回大会でも、創志学園の西純矢投手(当時2年)がド派手なガッツポーズで球審から注意を受けるという場面があった。

 確かに、昨年の西の三振を奪った際に咆哮し、ガッツポーズをするのはやりすぎな感はあったし、時に感情をあらわにすることは、相手への敬意を欠く行為になってしまうのは事実。だが、今年の狭間監督が若干ベンチから出て、少しぐらい派手なガッツポーズするのは、許容範囲なのではないか。ネット上でも狭間監督を注意した大会本部を批判するコメントが殺到していたようだ。

 こういった試合中の感情を表に出していけないのは、高校野球に限ったことではない。プロでもルールでは明文化されてはいないものの、本塁打を打った後に打球を“勝ち誇るように”見てはいけないや、喜びを過度に表現すると報復死球の対象となったりと暗黙の了解が存在する。

 このようにアマプロに限らず、日本の野球界では試合中の行動などに厳しい体質が見られるが、さらに“うるさい”と言えるのが海の向こうアメリカのメジャーリーグだ。

 特に今年はホームランを打った後の打者の挙動が、相手投手の逆鱗に触れ、それがきっかけとなっての乱闘が度々起こっていた。ジャイアンツのエース左腕マディソン・バムガーナーも相手の本塁打後のリアクションに“キレた”投手の一人だが、映像でそのシーンを見る限り、打者の本塁打後の動きは、多少打球の行方を確認しているものの、自然な動きに見える。

 だが、これが癇に障ったのか、バムガーナーは「早く、走れ!」と言わんばかりの表情で打者に詰め寄り、不穏な空気が漂った。今季はそういった場面が頻発していると感じるが、今に始まったことではなく、メジャーでは長い間、こういった不文律が幅を利かし、選手たちは感情を押し殺してプレーするような場面も少なくない。

 2015年には、地区シリーズ第5戦でホセ・バティスタ(当時ブルージェイズ)が逆転弾を放った際に、豪快なバット投げを披露。ブルージェイズのファンからは、チームの歴史に残る素晴らしいシーンとされたが、この行為に相手の敬意を欠くのではと、メジャーのOBを中心に非難が集まった。

 しかし、これに待ったをかけたのがスーパースターのブライス・ハーパー(当時ナショナルズ)だ。

 ハーパーは、ESPNマガジンで「野球はつまらない。それは自分の感情を表現できないからだ。他のスポーツで行われていることができない」と反論。「これは、これから才能のある選手が野球の世界に飛び込んでくるときに刺激的な要素となるんだ」とエンターテインメント的な側面を好まない野球界に苦言を呈していた。

 確かにハーパーの言う通り、アメリカのスポーツでは感情をむき出しにしたプレーや、ド派手なパフォーマンスがファンの心をとらえているのは間違いない。

 例えば、アメリカンフットボールで選手がタッチダウンを決めた際のパフォーマンスは趣向を凝らしたものがあり、ファンを楽しませる一つの要因となっている。バスケットボールでもリングが壊れんばかりのダンクなど、これでもかと自身の能力を誇示するようなシーンも目立つ。

 ハーパーが語るように、他のスポーツでは平然と行われているものでも、野球界では相手にリスペクトを欠く行為と批判されることが多々ある。だが、「もし(自身を打ち取った)相手が自分に対してガッツポーズをしてきから、“よくやったな”と返すだろうね。でも次は俺が打ってやる!って思うだけだよ。こういったことが野球を面白くするんだと思う」と、勝負の中で自然と生まれる感情や行動については、寛容になるべきだとの意見をハーパーは示していた。

 かつて日本のプロ野球では、阪神の西岡剛と関本賢太郎が中心となって、「Gratiii(グラティ)」というホームラン後のパフォーマンスが話題を呼んだ。ファンからも好評を受け、関連グッズも販売されていたが、OBなどから「相手への敬意を欠く」などの批判もあり最終的には封印されてしまった。

 プロスポーツではない高校野球では、もちろん過剰なパフォーマンスは好ましくないのは理解できるが、ある程度の寛容さは欲しい。もちろんプロ野球でも、サッカーやバスケットボールなどに押され競技人口が減るのを防ぐためにも、ファンが喜ぶことをもっと重視してもいいのではないか。

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このニュースに関するつぶやき

  • 阪神の糸原なんかガッツポーツしたあと相手に超美技されたよな。やっていいのはタイミングだってこともあるぜ??あと中日時代の北村照文なw 甲子園で対古巣の阪神戦で左飛でガッツポーズw
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  • メジャー見てみたらええやん!意外とこんなくだらんことやらんで。何でもかんでも他の競技や時代と合わせることないしな!
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