ホーム > mixiニュース > スポーツ > スポーツ総合 > チーム支える「現代の名工」=進化する代表ジャージー−ラグビーW杯

チーム支える「現代の名工」=進化する代表ジャージー−ラグビーW杯

0

2019年10月19日 14:01  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

写真ラグビーワールドカップ(W杯)日本代表ジャージーを手にする沼田喜四司さん=9月25日、富山県小矢部市
ラグビーワールドカップ(W杯)日本代表ジャージーを手にする沼田喜四司さん=9月25日、富山県小矢部市
 ラグビーワールドカップ(W杯)で日本代表が身にまとう桜のジャージーは、進化を続けてきた。「私の仕事は選手の情熱、努力、成果が一致するのを手伝うこと」。5大会連続で開発を担当するアパレルメーカー「ゴールドウイン」(東京)グループの沼田喜四司さん(71)は、国の「現代の名工」にも選ばれたスポーツウエア開発の第一人者だ。

 グループの研究開発拠点「テック・ラボ」(富山県小矢部市)で技術主席を務める沼田さんによると、ゆとりある作りが主流だったジャージーは、同社が開発に関わった2003年以降、体にフィットするスリム化が進んだ。沼田さんは「相手からつかまれにくくなったが、フィットしながら動きやすくするのは難しかった」と振り返る。

 ジャージーの型を作るに当たり、今回は14台のカメラを使ってポジションごとの選手の動きを詳細に分析。実際に動いたときの生地と皮膚の摩擦なども加味し、動きやすさを追究した。

 ポジションごとに選手の動きや体格が違うため、素材や機能を変えた3種類のジャージーを開発。「(スクラムでジャージーをつかむ)最前列のフロントロー用は強い生地で、(スピードが求められる)バックス用は軽く、伸縮性も持たせた」と沼田さんは解説する。

 試着テストなどで合宿や練習にたびたび足を運んだ沼田さんに寄せられたのは、「スクラムで滑らない」「涼しい」「強そうに見える」などの感覚的な要望。選手の言葉をかみ砕いて分析し、ジャージー作成に落とし込む地道な作業を続けた。17年5月に本格的な開発を始め、完成までに約2年を要した。

 今年7月に行われたパシフィック・ネーションズカップのフィジー戦。新ジャージーのデビュー戦で白星を飾ったチームを見て、沼田さんは思った。「これを着て負けることはない。勝ちジャージーだ」

 思いが届いたのか、日本はW杯1次リーグを4連勝し、目標のベスト8進出を果たした。沼田さんは「ここまできたら優勝して、日本のファンに勇気を与えてほしい」と期待を膨らませている。 

    あなたにおすすめ

    ニュース設定