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パ・リーグの「勝ち組」「負け組」はどこだ?【2019ドラフト採点簿】

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2019年10月19日 16:00  AERA dot.

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写真ロッテが交渉権を獲得した佐々木朗希 (c)朝日新聞社
ロッテが交渉権を獲得した佐々木朗希 (c)朝日新聞社
 10月17日に行われたプロ野球ドラフト会議。佐々木朗希(大船渡)に4球団、奥川恭伸(星稜)と石川昂弥(東邦)に3球団が1位指名するなど、今年も高校生に人気が集中する結果となった。支配下で74人、育成枠で33人の合計107人が指名されたが、的確な補強だったのかを基準に12球団の指名を採点した。今回はパ・リーグ編をお送りする。

■ロッテ:95点

1位 佐々木朗希(大船渡・投手)
2位 佐藤都志也(東洋大・捕手)
3位 高部瑛斗(国士舘大・外野手)
4位 横山陸人(専大松戸・投手)
5位 福田光輝(法政大・内野手)
育成1位 本前郁也(北翔大・投手)
育成2位 植田将太(慶応大・捕手)

 過去数年で続けて高校卒の大物野手を獲得し、投手陣も高校卒の本格派が育ってきたタイミングで佐々木を獲得できたということにチームの勢いを感じる。目玉選手の指名実績がないことも懸念する声もあるが、若手投手が育っていること、理論派の吉井理人コーチの存在など佐々木にとってプラスの面も多い。補強ポイントだった捕手と外野手も2位の佐藤、3位の高部と大学球界を代表する野手二人を獲得。この3人だけで満点近い得点をつけられるだろう。既存の選手を含めて左打者に偏っているということ以外は、特に問題を感じない素晴らしい指名だった。

■西武:85点

1位 宮川哲(東芝・投手)
2位 浜屋将太(三菱日立パワーシステムズ・投手)
3位 松岡洸希(BCL武蔵・投手)
4位 川野涼多(九州学院・内野手)
5位 柘植世那(Honda鈴鹿・捕手)
6位 井上広輝(日大三・投手)
7位 上間永遠(四国IL徳島・投手)
8位 岸潤一郎(四国IL徳島・外野手)
育成1位 出井敏博(神奈川大・投手)

 佐々木を外したが、宮川、浜屋と社会人の実力派二人を上位で指名できたことは大きなプラス材料。特に宮川はいきなりリリーフの中心になれるだけの力があり、一年目からフル回転が期待できる。投手ではもう一人、6位で指名した井上が面白い。故障歴からこの順位となったが、総合力は高校生全体でも上位。将来の主戦として期待できる。手薄な捕手も即戦力が期待できる柘植を獲得して底上げにも成功。4位の川野も走攻守三拍子揃ったショートで、源田壮亮の後釜として面白い。ただ現在のレギュラー、控えともに若手が少なく、秋山翔吾の流出の可能性を考えると、もう少し野手にも目を向けても良かったように感じた。

■オリックス:80点

1位 宮城大弥(興南・投手)
2位 紅林弘太郎(駿河総合・内野手)
3位 村西良太(近畿大・投手)
4位 前佑囲斗(津田学園・投手)
5位 勝俣翔貴(国際武道大・内野手)
育成1位 佐藤一磨(横浜隼人・投手)
育成2位 谷岡楓太(武田・投手)
育成3位 中田惟斗(大阪桐蔭・投手)
育成4位 平野大和(日章学園・外野手)
育成5位 鶴見凌也(常磐大高・捕手)
育成6位 大下誠一郎(白鴎大・内野手)
育成7位 佐藤優悟(仙台大・外野手)
育成8位 松山真之(BCL富山・投手)

 会議前の予想を覆して石川昂弥(東邦)に入札。外してからは左腕に切り替えて河野竜生(JFE西日本)を外したのちに宮城を1位指名した。左投手が手薄なだけにこの指名は納得できる。ただそれよりも評価したいのが2位の紅林と5位の勝俣だ。リードオフマンタイプの選手が揃い、チームは完全な長打力不足。その中で思い切って高校生の強打者タイプを2位で指名したのは英断である。また勝俣もチームにいない打撃優先型の選手で、サードで上手くはまる可能性もあるだろう。手薄なリリーフに村西、若手の伸びている投手陣に高校生の実力者である前とこの二人の指名も理解できる。育成で多くの高校生を指名したこともチームを作り替える意欲を感じた。2度抽選を外したのは痛かったが、そこから上手く持ち直したという印象だ。

■ソフトバンク:65点

1位 佐藤直樹(JR西日本・外野手)
2位 海野隆司(捕手・東海大)
3位 津森宥紀(東北福祉大・投手)
4位 小林珠維(東海大札幌・内野手)
5位 柳町達(慶応大・内野手)
育成1位 石塚綜一郎(黒沢尻工・捕手)
育成2位 大関友久(仙台大・投手)
育成3位 伊藤大将(八戸学院光星・内野手)
育成4位 勝連大稀(興南・内野手)
育成5位 舟越秀虎(城北・外野手)
育成6位 荒木翔太(千原台・内野手)
育成7位 村上舜(山形中央・投手)

 大方の予想を裏切って石川に入札し、外れ1位でも野手の佐藤を指名。支配下で指名した5人のうち4人が野手となった。野手の世代交代が急務であることを考えると大きな方向性は間違っていないが、指名する選手のタイプ、ポジションと年齢には疑問が残った。チームに必要なのは強打者タイプだが、1位の佐藤はどちらかというと守備、走塁が持ち味のリードオフマンタイプ。また捕手も甲斐拓也の後釜を考えたいが、まだ若い年齢を考えると即戦力の海野よりも高校生を指名するべきではないだろうか。4位の小林がスラッガーに化ける可能性はあるかもしれないが、全体的にはもう一つ的を得ていないように感じる指名だった。

■日本ハム:60点

1位 河野竜生(JFE西日本・投手)
2位 立野和明(東海理化・投手)
3位 上野響平(京都国際・内野手)
4位 鈴木健矢(JX−ENEOS・投手)
5位 望月大希(創価大・投手)
6位 梅林優貴(広島文化学園大・捕手)
7位 片岡奨人(東日本国際大・外野手)
育成1位 宮田輝星(福岡大・外野手)
育成2位 樋口龍之介(BCL新潟・内野手)
育成3位 長谷川凌汰(BCL新潟・投手)

 早くから公言していた佐々木を外して即戦力候補の河野を外れ1位で指名。2位以下も社会人、大学生の投手が中心となった。弱点であるリリーフ陣を補おうという意図は分かるが、全体的に今までの日本ハムらしくない指名というのが第一印象。スケールの大きさよりも、目先の戦力アップに舵を切っているように見える。過去数年で清宮幸太郎、野村佑希など大型の高校生野手を指名しているのでそこまで致命的ではないかもしれないが、将来太い柱になれそうな投手や、西川遥輝の後釜候補の外野手などにもう少し目を向けても良かったのではないだろうか。

■楽天:55点

1位 小深田大翔(大阪ガス・内野手)
2位 黒川史陽(智弁和歌山・内野手)
3位 津留崎大成(慶応大・投手)
4位 武藤敦貴(都城東・外野手)
5位 福森耀真(九州産業大・投手)
6位 瀧中瞭太(Honda鈴鹿・投手)
7位 水上桂(明石商・捕手)
育成1位 江川侑斗(大分・捕手)
育成2位 小峯新陸(鹿児島城西・投手)
育成3位 山崎真彰(ハワイ大・内野手)
育成4位 澤野聖悠(誉・内野手)

 佐々木を外した1位では社会人野手の小深田を指名。2位でも高校生野手の黒川を指名した。バントなどの細かい野球に課題があるということで監督を交代し、1位にはスピードと小技が武器の選手を指名する。筋は通っているが、チーム事情を考えると大いに疑問は残った。浅村栄斗の後継者は必要だが小深田は全くタイプが違い、同じくらいの年齢には茂木栄五郎も山崎剛も渡辺佳明もいる。それでも1位で小深田を指名する必要性は本当にあったのだろうか。3位以下の投手も全員がリリーフタイプ。過去に1位指名した投手が育っておらず、岸孝之と則本昂大の二人の力にも陰りが見えてきている。それを考えるとローテーション候補になるスケールの大きい投手の方が優先度は高かったはずである。それらの点から12球団でも最低の評価となった。

(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。




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このニュースに関するつぶやき

  • 勝ち組・負け組関係ない。田中正義はほぼ出ていないし。ハズレ1位の甲斐野は中継ぎで大活躍。勝ち負けがわかるのは数年後。強打者は砂川が。https://www.youtube.com/watch?v=f_8VIeG9a50
    • イイネ!5
    • コメント 2件
  • ロッテは右投げ右打ちの強打者候補選手を指名できなかった以外は、素晴らしいドラフト指名だったと思う���åɡʾ�����������あとは、指名選手を上手く育てて強いチーム作りを示して欲しいです�ѥ����Ԥ��Ԥ��ʿ�������
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