ワールドシリーズにまつわる「日本人最後の●●」

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2019年10月19日 17:50  ベースボールキング

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ベースボールキング

田中はワールドシリーズ出場なるか
◆ 新庄剛志の初出場から17年

 ア・リーグ優勝決定シリーズはヤンキースが第5戦に勝利。崖っぷちで意地を見せた。

 それでも、依然としてアストロズが3勝2敗とリード。後がないヤンキースはヒューストンに移動し、残り2試合に勝利する必要がある。もし、アストロズがワールドシリーズに進出となれば、2016年以来で3年ぶりに日本人不在のワールドシリーズとなる。


 日本人選手で初めてワールドシリーズに出場したのは、2002年の新庄剛志(ジャイアンツ)。日本人初安打も放ち、歴史にその名を残した。日本人初本塁打は翌03年に松井秀喜(ヤンキース)が放った。このように“日本人初”の記録は永遠に残り続ける。

 一方で、ワールドシリーズにおける日本人“最後の●●”は常に更新されていく記録だ。そこで、ワールドシリーズにまつわる「日本人最後」の記録を調べてみた。


◆ 勝利を挙げた投手は1人だけ…

 まずは投手から。日本人で最後にワールドシリーズの舞台で「登板」したのは、昨年の前田健太(ドジャース)。2018年10月27日、レッドソックスとの第4戦にリリーフ登板。1点リードを許し、なおも満塁という大ピンチでマウンドに上がったが、強力レッドソックス打線に痛打された。

 日本人投手で最後に「勝利投手」に輝いたのは2007年10月27日、ロッキーズとの第3戦に先発した松坂大輔(レッドソックス)までさかのぼる。それも、この勝利は日本人投手唯一のワールドシリーズ勝利でもある。これまで日本人投手は松坂、前田など6人がのべ23試合に登板しているが、先発したのは松坂が1試合、そして2017年のダルビッシュ有(ドジャース)の2試合だけだ。

 日本人投手最後の「セーブ」はもちろん上原浩治(レッドソックス)だ。上原は2013年、カージナルスとのワールドシリーズで大車輪の活躍。世界一を決め、人さし指を高々と上げたあの有名なシーンは記憶に新しいが、実はあの第6戦はセーブがつかない場面。日本人最後のセーブは、一つ前の第5戦で上原が挙げたものとなっている。


◆ 野手はしばらく出場もなし

 続いて打者。打者で最後にワールドシリーズに「出場」したのは、青木宣親(ロイヤルズ)で2014年10月29日のジャイアンツとの第7戦。この時は「2番・ライト」で先発出場したが、3打数無安打に終わった。

 ちなみに、青木は第6戦にも先発出場。この試合で適時打を放ち、これが現時点で日本人最後の「安打」と「打点」になっている。

 日本人最後の「本塁打」となると、今から10年前にさかのぼる。2009年11月4日、フィリーズとの第6戦で松井秀喜(ヤンキース)が豪快な一発を放ったのが最後。松井はシリーズを通して大活躍し、日本人唯一のシリーズMVPにも輝いた。

 ワールドシリーズで日本人唯一の「盗塁」を記録したのが松井稼頭央(ロッキーズ)。2007年、レッドソックスとの第3戦で盗塁を記録した。この試合は先述した松坂が勝利を収めた試合でもある。


今年は田中将大(ヤンキース)にまだワールドシリーズの大舞台に立つ可能性は残されているが、果たしてどの日本人が次の“最後の●●”を達成するのだろうか。

※()内は当時の所属チーム


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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