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年をとると「うつっぽく」なる? 帯津医師「病気のうつと区別付きにくい」

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2019年10月21日 07:00  AERA dot.

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写真帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある
 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。老化に身を任せながら、よりよく老いる「ナイス・エイジング」を説く。今回のテーマは「うつと付き合う」。

【写真】五木寛之さん

*  *  *
【ポイント】
(1)うつを敵視せずに、うまく付き合うのが大事
(2)ただ、うつ病なら専門家の治療を受けるべき
(3)いつでも医療者に助けを求めてもらいたい
 
 歳を取ってからうつっぽくなったと感じている方は少なくないのではないでしょうか。

 五木寛之さんの『林住期』(幻冬舎文庫)という著書のなかに、

「(うつ病は)第三の人生、すなわち五十歳から七十五歳までの二十五年間において、もっともおちいりやすい難病である」

 というくだりがあります。すでに87歳になっている五木さんは新たな境地にいらっしゃるようですが、70歳代の頃にお会いしたときには、ご自身がうつっぽい傾向をお持ちでした。そのせいか、この本ではうつについて詳しく述べています。

 うつ病は予防することのできない病気だとしたうえで、「うつという状態こそは、人間が生きていく上で欠かすことのできないひとつのエネルギーの姿だ」と語ります。

 うつは人生の「光と影」の影の部分であり、光があれば影があるのは当然です。だから、

「うつをえたいのしれない怪物のように恐れないことである。人はうつとともに生きるのだ、と覚悟することである」

 というのです。さらには、「うつは現代人の正しい心のありようなのだ。それをまったく感じないような人こそ病人だろう」とも述べています。

 確かにうつを敵視せずにうまく付き合うというのは、大事なことだと思います。ナイス・エイジングにとって重要なことではないでしょうか。

 ただ、うつっぽいというのと、病気のうつとの区別がつきにくいのが難しいところです。うつ病であるなら、やはり専門家の治療を受けるべきです。

 そのためには、うつっぽさを我慢してそのままにしておかないことだと思います。時にうつっぽくても、自分で回復できるなら、大丈夫です。でも自分で回復できないと感じたら、そのままにしておかずに早めに助けを求めることが大事です。そういう状態になっている人がいたら、そのことに周りが気づいてあげることも重要になります。

 私はうつ病の専門家ではないのですが、多くのがん患者さんと付き合っていますから、うつっぽいという訴えはよく聞きます。自分ががんだと知ることでうつ状態になるのは、当然のことでしょう。

 患者さんは全国に散在していて、2週間ごとに通院というわけにはいきません。そこで体調の変化を手紙で知らせてもらっています。皆さん、少しも病に負けていません。がんと闘う健気な姿が伝わってきて、頭が下がる思いです。そのなかで、時に不安、焦燥、悲哀などの感情に押しつぶされそうな姿が浮かび上がることがあります。そのときには薬を処方して、その状態を脱する手助けをします。

 人間の本性は悲しみです。明るそうな患者さんは意外にもろいものです。自分の悲しみを踏まえた患者さんが力強くがんと闘えます。その悲しみに共感しサポートするのが、私たち医療者の役割です。いつでも私たちに助けを求めてもらいたいと思っています。

※週刊朝日  2019年10月25日号

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