●10周年記念アルバムを引っさげ、約2年ぶりのツアーがスタート 寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生によるユニット・スフィアの「LAWSON presents Sphere 10th anniversary Live tour 2019 "A10tion!"」が2019年9月15日、東京・中野サンプラザにて開催された。
ここで最初のMCパート。東京での公演は、同じく中野サンプラザで2017年9月に行われた「LAWSON presents Sphere live tour 2017 “We are SPHERE!!!!”」ぶりとのことだ。一人ずつ挨拶をしていき、ひたすらキャピキャピする"いちごミルクモード"でのトークへ若干脱線しつつ、最後はしっかり「そんな私たち、スフィアです!」と揃えた。
そしてベース・平本陽一郎、ドラム・外薗雄一、キーボード・籠島裕昌、ギター&バンマス・平井武士というスフィアライブではおなじみの顔ぶれを紹介すると、「私たちのハーモニーを楽しんでいただけたら」(豊崎)という一言から、『10s』新曲の「When You Feel Love?」を歌い出す。4人それぞれが誰とも重ならない旋律を担当しており、客席からのクラップを浴びながら、心躍るハーモニーを奏でた。
4人がステージから捌けると、バンドメンバーによって「Heart to Heart」をアレンジした演奏が行われ、ここからはソロコーナーが始まる。
次のメンバーは……と待ち構えていると、ここで堀江由衣による音雨航空0915便の機内アナウンスが。朗読劇「音雨エアライン 時空の旅」の始まりだ。過去のライブの舞台裏で起こっていたというとんでもない出来事が面白おかしく描かれる芝居パート。今回は初めてスフィアの脚本を担当する岩崎う大(かもめんたる)によるシナリオで、行き先は、2011年9月18日に行われたスフィア初の代々木第一体育館でのライブ「スフィアライブ2011 Athletic Harmonies -クライマックスステージ-」。「時空の旅をごゆっくりお楽しみください」というアナウンスのあと、なんと4人が「スフィア LIVE 2010 sphere ON LOVE, ON 日本武道館」で着用していた真っ赤な衣装で登場する。クライマックスステージの開演1時間前、楽屋でマルモリダンスを踊っていた戸松が突如行方不明に、というトラブルから朗読は始まった。
●ファンからのパワーを繋げ、10月のファイナル公演へ ゆったりとしたピアノ演奏から続けて、ゴールドのエポレットにロングスリーブ、ロングスカートと、これまでの衣装では見られなかったミリタリー調のドレスに身を包んだ4人が順に登場すると、最新シングルの「best friends」を語りかけるように歌い上げる。そこから「Absolute Pride」で空気を一転させて、声優ユニットのパイオニアとしての確固たるプライドを掲げる。ランティス祭りでJAM Projectとともに初披露した「鋼のVictress with JAM Project」。今回初めてスフィアだけでの歌唱となったが、張り合うように魂を響かせ、力強さと気高いオーラを放っていた。
MCでここまでのセットリストと朗読劇を振り返ると、次に歌う楽曲をルーレットで決めるバラエティコーナーへ。豊崎の「ルーレット、カモン!」の声でルーレットが登場するかと思いきや、スフィアバンドによる「Happy Birthday to You」の演奏が始まった。28歳の誕生日(9月17日)を2日後に控える寿へのバースデーサプライズだ。