『スカーレット』戸田恵梨香に次々と降りかかる試練 水野美紀の“教え”が希望に

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2019年10月23日 12:11  リアルサウンド

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『スカーレット』(写真提供=NHK)

 新聞社で働くことを断った喜美子(戸田恵梨香)だが、ちや子(水野美紀)は喜美子に“好きなことをする”という選択肢を教えた。そして喜美子は、新聞社からの引き抜きのおかげで“誰かに求められる”という安心感を得ることになる。連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)第21話では、喜美子に降りかかる次の試練が描かれた。


【写真】戸田恵梨香インタビューカット


 新聞社で働くことについてちや子と話をする喜美子は、荒木荘での仕事を放り出したくないと言い、荒木荘で働き続けることを決意する。しかし、新聞社を選ばなかった喜美子は、今回の件で誰かから求められることの喜びと安堵を知るのであった。モヤモヤした気持ちをぶつけるように描いた絵は、喜美子の幼少期の紙芝居のエピソードを彷彿とさせる。「女にも意地と誇りがあるんじゃー!」と叫んだ信楽での幼少期をちや子に語る喜美子は、今もまた意地と誇りで荒木荘での職務を全うしようとしていた。ちや子はそんな喜美子の背中を押すように「やりたいことを見つけてやりたい道に進んだらいい。お金貯めて、いつか」とエールを送った。


 荒木荘には夢を持って仕事に取り組む人たちが住んでいる。そんな住人たちとの出会いは、喜美子に大きな影響を与えているだろう。今までの喜美子は、選択の余地がない中で、目の前のことに努力して生きてきた。だが、荒木荘の人々と暮らす中で、やりたいことや誇り、求められる喜びなど、新たな価値観を学んでいく。流されるままに生きていくのではなく、ひとつひとつ自分の意思で選択をするという大人への第一歩を踏み出している。


 しかし、そんな喜美子の希望に満ちたスタートは打ち砕かれる。信楽の実家に泥棒が入ってしまったのだ。喜美子の家族は一文無しになってしまう。犯人はおそらく、父・常治(北村一輝)と連絡がついていないという使用人だ。だが、常治は彼らを信じ、「返しに来るかもしれない、朝まで待ったろう」と責めるようなことはしなかった。翌日、妹の直子(安原琉那)は、信作(林遣都)を遣って喜美子に電話をかけてくる。そして泥棒事件があったことに加えて、常治が喜美子から給料を前借りするために東京に向かっていることを聞く。直子は「お金用意しとけえ」と喜美子に伝えるのであった。


 せっかく前を向き、新たなスタートを切った矢先の出来事だった。貯金をしたいと思っていた喜美子にとって、家族に給料を前借りされてしまうというのは大きな試練となるだろう。持ち前の意地と誇りで、たくましく乗り越えてくれることを願う。


(Nana Numoto)


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