ホーム > mixiニュース > スポーツ > サッカー > カミンスキーが思う「Jリーグファンからの重圧の少なさの一長一短」

カミンスキーが思う「Jリーグファンからの重圧の少なさの一長一短」

1

2019年10月31日 06:11  webスポルティーバ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

webスポルティーバ

写真写真

Why JAPAN? 私が日本でプレーする理由

ジュビロ磐田 カミンスキー(3)

今年27シーズン目を迎えているJリーグは、現在、じつに多くの国から、さまざまな外国籍選手がやってきてプレーするようになっている。彼らはなぜ日本でのプレーを選んだのか。日本でのサッカーや、日本での生活をどう感じているのか? この連載では、彼らの本音を聞いていく。

◆ ◆ ◆

「Jリーグのレベルは、ポーランドのエクストラクラサ(1部リーグ)よりも高いと思う。わけても、中盤の選手たちのボールスキルやビジョン、創造性などは、確実にJリーグのほうが優れている。

 僕が移籍を決断する時に、日本のフットボールに詳しい人にその実情を訊いたように、もし今誰かに同じ質問をされたら、僕もここのレベルは高いと答えるよ。そして、甘い気持ちでは来ないほうがいい、と」

 ジュビロ磐田のクシシュトフ・カミンスキーは、現在プレーするJリーグと彼の母国のリーグを比較して、そう語った。現在28歳のGKは、ポーランドの1部リーグで3シーズンを過ごしたあとに当時J2の磐田へ移り、今季はJ1で4シーズン目を迎えている。肌身で感じたままを率直に話す彼は、自身もここで学んでいることが多いと言う。

「ポーランドでは低い位置から攻撃を組み立てるチームが少なく、自分が所属しているチームもそうだった。フィジカルの強い前線の選手にロングボールを当てる戦術が、今も支配的なんだ。でも日本では、よりモダンな戦い方を志向するチームが多く、後方からのビルドアップの際にはGKにも足元の技術が求められる。僕自身、来日当初と比べると、そこは大きく向上したと思う」

 自身の成長を促してくれたJリーグは、「フットボールそのもののクオリティーが高く、ポゼッションをベースとした攻撃的なチームが多いから、選手もファンも楽しめるものになっている」と、カミンスキーは続ける。そして日本のサポーターについては、こんな印象を持っている。

「欧州のファンは不満があれば、それを腹にとどめておくようなことはしない。ポーランドの人々はそんなに攻撃的ではないけれど、それでも言いたことははっきりと言う人が多い。だからチームが悪いパフォーマンスをしたり、結果がついてこなかったりすると、選手は厳しい批判に晒される。

 かたや、日本のファンはどんな時でも選手たちを励ましてくれる人が多いと思う。ジュビロのサポーターなら、昨シーズンも今シーズンも、フラストレーションを感じていても不思議はない。もちろん、ブーイングを聞くこともあるけど、ほとんどのファンは常に12人目の選手として、僕らをサポートしてくれる。彼らには本当に感謝しているよ」

 ただしそうしたサポーターの姿勢は、選手を甘やかすことにつながるという意見もある。「たしかに、そうかもしれない」とカミンスキーは応じ、早口に言葉を続けた。彼はきっと、話しながら考えるタイプなのだろう。

「一般的に、欧州の選手と比べると、日本の選手はメンタルが強くないと思う。日頃からファンやメディア、ライバル選手、指導者から、よい意味でも悪い意味でも重圧を受けている欧州の選手は、それを力に変えて成長しようとする。一方、日本ではそのようなプレッシャーが少ないから、選手の精神力が鍛えられにくいと考えることもできる。

 ただ、重圧が少なければ、選手たちは自らをのびのびと表現できるようになる。それもまた事実だし、メンタルがタフではない選手には、批判よりサポートのほうが必要だとも言える。だから、どちらがよくてどちらが悪いとは言えないよね。

 同じようなことは、日本人選手のプレースタイルにも言えると思う。たとえば、日本人選手はシュートを選択すべきシーンでもパスを選択しがちだけど、それも確率が高ければ、正しいと言うこともできる。パスの技術を磨いて、ファンが楽しめるようなスタイルが成り立っているのであれば、それもまたすばらしいことだと僕は思うな」

 そんな風にJリーグを好意的に捉えているカミンスキーには、お気に入りの選手がいる。

「川崎(フロンターレ)の中村憲剛。仲のよい選手とは言えないし、きちんと話したこともないけれど、彼にはいつもフレンドリーな雰囲気を感じる。そんなキャラクターの彼には親近感を覚えるし、敵味方に分かれて対戦しても、広い意味でチームメイトだと思っているよ。あと、柏(レイソル)の中村航輔は少し英語を話すから、何度か会話したことがある。彼はポテンシャルの高いGKだね」

 外国籍選手にとって、言葉の壁は常につきまとうものだが、カミンスキーは積極的に日本語を学び、日本の文化を知ろうとしている。連休には妻と国内旅行に出かけることもあり、その際にはなるべく「観光地らしくないところ」へ行き、「本当の日本を感じたい」と打ち明ける。

「もちろん東京や京都もすばらしいところだ。でも、実際にすごく印象に残っているのは、別の小さな町だったりする。いつだったか、陶磁器を製作する職人さんのところにお邪魔したんだけど、それは本当によい経験になった。若い頃から陶磁器づくりに人生を捧げているその方は、常にポジティブで笑いを絶やさず、自分の仕事に誇りを持っているんだ。陶磁器づくりについて情熱的に話してくれた姿は、今もはっきりと覚えているよ。

 その姿は僕ら、プロのフットボーラーにも通じることがある気がする。職人の方はそれを仕事というよりも大好きなことの延長と捉えている節があって、それは僕のフットボールに対する姿勢と同じだ。つまり、僕らは夢の中を生きている。いつまでも情熱を注ぎ続けられる仕事に就けたことが夢であり、そんな日々を過ごしているのだからね」

 初めての轆轤(ろくろ)は「簡単ではなかったけれど、周りにいた日本人は皆『とても上手ですね』と言ってくれたよ。でもそれもまた、親切な日本人のお世辞だと思うけど」と言って笑った。何事にも前向きにトライするカミンスキーは、ピッチの内外でもっと日本を知ろうとしている。

 このインタビューのあと、彼はベンチを温めることが多くなっているが、おそらくピッチの外からでも味方を励まし、ポジティブな姿勢を保っているはずだ。

クシシュトフ・カミンスキー
Krzysztof Kaminski/1990年11月26日生まれ。ポーランドのノヴィ・ドヴォル・マゾヴィエツキ出身。ジュビロ磐田所属のGK。ポーランド国内のチームを渡り歩き、2015年から磐田でプレー。クラブのJ1昇格に貢献し、J1では通算100試合出場を達成している。オストロウェンカ→シェドルツェ→ヴィスワプロック→ルフ・ホジュフ

このニュースに関するつぶやき

  • Jリーグではそんな感じだから日本代表ではえらい重圧に晒されてギャップを感じるでしょ。海外組多いのはやってるレベルの高さやALL対外国人慣れしてるしまさにその重圧に慣れてる選手が多いから当然なのだろう。
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

あなたにおすすめ

ニュース設定