17年ぶりの栄光掴んだARTA高木真一「みなさんに助けられ、“おっさん”がチャンピオンを争えた」/GT300チャンピオン会見

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2019年11月03日 23:21  AUTOSPORT web

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2019年のスーパーGT第8戦もてぎ、GT300クラスで4位に入りシリーズチャンピオンを獲得したARTA NSX GT3
11月3日に行われた第8戦もてぎで2019年シーズンのシリーズ戦が終了したスーパーGT。激闘のシーズンを終え、スーパーGT GT300クラスでシリーズチャンピオンを獲得したARTA NSX GT3の高木真一と福住仁嶺、チームの鈴木亜久里監督が、シーズンをふり返るとともにチャンピオン獲得の喜びを語った。 
 
●ドライバーズチャンピオン:高木真一/福住仁嶺(ARTA NSX GT3)
高木真一
「昨日の予選で(福住)仁嶺が頑張ってくれて5番手というポジションを手にしてくれました。これが大きかったですね。それによって前方集団でレースができたことはよかったなと思います」

「僕自身のペースはそこそこよかったと思うんですが、クルマをオーバステアというか、少し攻めたセットにしたことで、仁嶺が走ったスティントでタイヤカスが多くついてしまいペースが上げられなくなってしまったことは僕のミス。そこは仁嶺に申し訳ないなと思います」


「96号車(K-tunes RC F GT3)がどんどん追い上げてくるなかで、仁嶺も頑張って走ってくれて4位。表彰台には乗れませんでしたけど、シリーズチャンピオンというもっと大事なものを獲ることができました」

「17年ぶりにタイトルを獲ったことに対しては(鈴木)亜久里さんや土屋(圭市アドバイザー)さん、そしてずっとスポンサーしてくれているオートバックスさんに感謝しかないです」

「みなさんに助けられて、こんな“おっさん”がチャンピオン争いをできたこと、光栄に思います。ありがとうございました」

「今年は車両がNSXになりました。CR-Zのときからタイヤは前後とも同じサイズでしたが、NSXになってからフロントタイヤが少し小さくなりました。ブリヂストンタイヤも、その小さいタイヤをどう活かすか、どう保たせるか、車両自体も本当に手探りの状態で開幕を迎えながら、少しずつよくなってきました」

「そんななかでチャンピオンを獲れた要因は、1戦も落とさずに、ポイントを少しずつ確実に獲れたこと。車両に関しては、本当にオールマイティ。そのなかでブリヂストンさんがいいタイヤを次々用意してくれて、それが結果につながっていったことがチャンピオンへつながりました」

「亜久里さんも言うように、仁嶺は初めてのハコ車にもかかわらず、本当に鋭い走りと、僕もびっくりするようなタイムも度々出してきてくれた。なおかつレースでも、GT500に抜かれるという難しいレースなのに、ぶつからず安定したタイムを出してくれたことは一番大きいかなと思います」

●福住仁嶺
「1年目のルーキーシーズンでしたけど、亜久里さんをはじめ、チームのみなさん、高木さんのおかげでチャンピオンシップを争うことができました。最終戦には14.5ポイント差で挑んでいて、結構大きなリードに見えるんですけど、それも逆に怖いなと思っていました。去年は12ポイント差で逆転されているので、レースの前は不安な気持ちでいっぱいでした」

「でも、今回のレースはペースが上がらず、いっぱいいっぱいになり、96号車にも抜かれたんですけど、ポイント差を頭のなかで考えて、あと亜久里さんが怒っている顔を見たくない思いで(笑)。それを思い浮かべながら無事にチェッカーを受けてチャンピオンを手にすることができました」

「(優勝した)SUGOでは、勝っても誰も待っていてくれなくて悲しい気持ちになりましたけど、今回は高木さんが待っていてくれて(笑)。しかも泣いていたので、それにもらい泣きしそうになりました。いい時間を過ごすことができました。本当に亜久里さんをはじめ、応援していただいたみなさんへの感謝の気持ちでいっぱいです」

「初年度、わからないことだらけでしたけど、高木さんからいろいろなアドバイスをいただきました。本当に教え方が上手(笑)。すごく的確にコメントしてくださるので、すばやく対応することができました」

「そのおかげとチームの力もあり、毎戦ポイントを落とさないレースをできたことがチャンピオンに結びついたのかなと思います。チーム力が大きかったですね」

●チームチャンピオン:鈴木亜久里監督(ARTA/ARTA NSX GT3)
鈴木亜久里監督
「去年、このもてぎで悔しい思いをして帰った思い出があります。今年はクルマもNSXに代わり、真一が福住をうまくコントロールしてくれました。去年までのBMWから、今年はミッドシップのNSXに代わっても、うまく真一が引っ張ってくれて、最終的にひとつもレースを落とさない、全部のレースで完走してポイントを獲るという戦いをしてくれました」

「福住も(スーパーGT参戦)1年目でハコ車に乗ったことがないのに、そこまでうまく乗りこなしてくれたのも真一が引っ張ってくれたからだと思います。このクルマでうまくレースをしてくれて、本当にいいコンビだったなと思います」

「でもなぜか、福住が走っているといつも不安で(笑)。いつもなんかこう、胃が痛くなっちゃって(笑)。でも、終わってみると『ああ、大丈夫ですよ』といったコメントが返ってきたりしました」

「ARTAとしては17年ぶりにGT300でチャンピオンを獲りましたが、チャンピオンを争ったのが、その17年前に真一とコンビを組んでいた新田だというところがね。17年前からいいドライバーを選んでいるなと思いました(笑)」

「また来年もいいレースして、また最後にこうやって(シリーズチャンピオン)記者会見に出られるように頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」

「(チャンピオン獲得は)全部のレースでちゃんとポイントが獲れたことがすべてです。何個かペナルティを受けるレースもありましたけど、全戦でポイントを獲って、最終戦まで来れたことが大きかった。去年はいいレースと悪いレースの差が激しかったので厳しい戦いでしたけど、(2019年は)みんなの総合力でチャンピオンを獲れたシーズンだったと思います」

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