ザ・ダラスが新ブランド「フミエタナカ」として再出発、海外本格展開に向けてメンズラインの立ち上げも

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2019年11月05日 18:42  Fashionsnap.com

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「フミエタナカ」2020年春夏シーズンの展示会の様子 Image by: FASHIONSNAP.COM
デザイナー田中文江が手掛ける「ザ・ダラス(THE Dallas)」が2019年秋冬シーズンをもって終了し、自身の名前を冠した新ブランド「フミエタナカ(FUMIE=TANAKA)」として2020年春夏シーズンに再始動する。
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 ザ・ダラスは、ワールドの「ビルダジュール(ville dazur)」やサザビーリーグの「アンドエー(And A)」のほか、ユナイテッドアローズやジュンなどでデザイナーを経験した田中が2016-17年秋冬シーズンに立ち上げた。「男性に媚びない芯のある女性」をテーマに、タイトなニットウェアやエッジが効いた総柄のアイテムなどを製作し、女性らしくありつつもプレイフルなスタイルが支持され、近年はヴィンテージパーツを使ったアクセサリーも人気を集めてきた。2018年秋冬シーズンには東京コレクションの公式スケジュールで初のショーを開催するなど、着実にブランドを成長させてきた。
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 田中はブランドを継続させていくにつれて、自身の自然な感性や発想をストレートに表現にするよりも、ファンに求められるアイテムを発表することに重きを置くようになったという。素直な思いを反映させたコレクションにチャレンジすること、そして「より覚悟を自覚しながら活動していきたい」という考えから自身の名前を冠した新ブランドを始動することを決意した。
 新ブランドのフミエ タナカでも、ザ・ダラスが掲げてきた「男性に媚びない芯のある女性」をテーマに据えるが、より田中自身が着たいと思うコレクションを展開。デビューシーズンは「ヌード」をテーマに、ベージュカラーやくすんだグレーなどニュートラルなカラーパレットを採用した。柔らかなコットンのブラウスやシアーな素材のトップス、「ディッキーズ(Dickies)」とのコラボパンツなど50型を製作し、ザ・ダラスらしい大判の花柄を使ったデザインを引き続き取り入れつつ、一癖あるギミックを落とし込んだという。ヴィンテージパーツのアクセサリーやレザー小物も継続して展開するほか、初のバッグをショルダータイプとトートバッグの2型用意する。新作について、バイヤーや関係者たちからは「リアルクローズを意識したコレクションで提案の幅が広がったと感じる」と高評価を得ているという。
 田中は10月にファッションアワード「TOKYO FASHION AWARD 2020」を受賞し、副賞としてイタリアの見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ(Pitti Imagine Uomo)」への参加が決定している。同展への参加にあわせて2020年秋冬シーズンコレクションでメンズラインをスタートさせる予定で、「トレンドに左右されず、己のスタイルを持った男性に刺さるアイテムを発表したい」と意欲を示した。アワードからのサポートを得ながら海外バイヤーとのビジネスマッチングをフル活用して、これまで言語の壁により軌道に乗らなかった海外展開を本格化させるという。田中は「海外の人にも見てもらいたいという強い気持ちをずっと抱いていたが、ブランド側の対応力が弱かった。どのようにビジネスに繋げられるかをしっかり勉強していきたい」と話した。
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