アンリアレイジ森永邦彦が7年間の連続ノミネートを経て大賞に 第37回「毎日ファッション大賞」授賞式

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2019年11月08日 21:12  Fashionsnap.com

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(左から)日本環境設計 岩元美智取締役会長、無印良品 銀座 有田明央店長、良品計画 金井政明代表取締役会長、森永邦彦、岩井良太、台東デザイナーズビレッジ 鈴木淳村長、小泉智貴 Image by: FASHIONSNAP.COM
2019年度「第37回毎日ファッション大賞」の表彰式が11月8日の今日、恵比寿のEBiS303で開催された。大賞は「アンリアレイジ(ANREALAGE)」を手掛ける森永邦彦、新人賞・資生堂奨励賞は「オーラリー(AURALEE)」のデザイナー岩井良太、鯨岡阿美子賞は台東デザイナーズビレッジの村長(インキュベーションマネージャー)である鈴木淳、話題賞は「無印良品 銀座」が受賞。また特別賞に日本環境設計、今年新設された選考委員特別賞に「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」を手掛ける小泉智貴が選出された。表彰式では、オーラリーが2020年春夏コレクションのショーを開催した。
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 森永は2003年にアンリアレイジを立ち上げ、2011年に「第29回毎日ファッション大賞」で新人賞・資生堂奨励賞を受賞した。2015年春夏コレクションからパリのプレタポルテファッションウィークの公式スケジュールに参加。2011年の受賞以降、毎年大賞の候補に挙げられていたといい、ブランド設立15周年の節目だった2018年に東京でアーカイブを含め全100ルックで構成されたショーを開催したことや、今年「LVMH Prize for Young Fashion Designers 2019」のファイナリストに選出されたことなどがきっかけとなったほか、テクノロジーや素材を追求し、革新的なファッションを提案していると改めて評価されたため大賞に選ばれたという。
 授賞式ではアンリアレイジの2011年の受賞時から2019年春夏コレクションのショーでのバックステージを振り返るムービーを放映。森永は「アンリアレイジは自分にスポットライトが当たりがちだが、チームや周りのサポートがあってこそ、ここまで来ることができた。ブランドとして初めは小さな光のようだったが、大きな光にしようとしてくれた人達に感謝したい」とコメントした。また、同賞の創始者である田中宏氏に、大賞をとれるような物作りをするように長年励まされたエピソードを明かし、「今回の受賞に恥じないクリエイションを続けていく」と語った。
 オーラリーの岩井はオリジナル素材の開発に注力し、シンプルかつ上品なスタイルが人気を集めていることが高い評価を得た。2018年に「FASHION PRIZE OF TOKYO」を受賞したため、同賞のサポートにより2019年秋冬コレクションをパリでプレゼンテーションを開催し、2020年春夏コレクションは初めてパリでのランウェイショーに挑戦。受賞について岩井は「分かりやすいデザインが多くないブランドだからこそ、自分たちが良いと信じているものが評価されたことが嬉しい」と話した。また、パリでの発表については、ヨーロッパや北米の取引先が増えるなど手応えを感じているため2シーズンは継続させる予定だという。
 このほか、鯨岡阿美子賞を受賞した鈴木は「創業支援という地味だが重要な取り組みを評価してもらえて感謝している。台東デザイナーズビレッジから羽ばたいていったデザイナーたちの頑張りのおかげだ」と出身デザイナーたちに感謝を述べた。SNSの投稿をきっかけに大御所スタイリストのケイティ・グランド(Katie Grand)に見出され、ニューヨークファッションウィークでデビューしたことが「ファッション業界のシンデレラストーリーとして夢を与える」と選考委員特別賞に選ばれた小泉は、どんな人に着てもらいたいかという報道陣からの質問に対して「未だにニューヨークコレクションに参加したのが夢のよう。将来的にビョーク(Björk)に着てもらうのが目標」と答えた。
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