ーーこのチームが一番大事にしていることを教えてください。
子どもの自主性を育むこと、そして野球が好きな子どもを増やすことですね。
ーー練習では何に一番気をつけていますか？
とにかく怪我をしないことですね。最初のアイスブレイクの時もそうなんですけど、なるべく見学に来ていただいた保護者の皆さんの目を子どもに向けてもらいたいと思っています。僕たちコーチだけでは目が届かないところも保護者の方の目を借りて安全管理をして運営していきたいですね。ですので、保護者の方々見学に来ていただくのは大歓迎ですね。もちろん、お茶当番などはありませんので。
ーー「勝利至上主義」とは反対のチームだと思いますが、「そんなのじゃ上手くならない」「そんなチームが勝てるわけがない」という批判的な意見も稀に聞こえてきます。そう言った声に対してはどうお考えですか？
そもそもですが、「勝利至上主義」が悪いとは思っていません。我々も試合をやるからには勝つことを目指します。ただ、勝利の掴み方は気を付けたいと思っています。どんな手段を使ってもいいから勝とうというのではなく、自分たちがやってきたベストなプレーを発揮して、その結果、勝つというところを目指していくべきだと思っています。
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ーー楽しみながら、それでいて勝利も目指すということですね。
そうですね。子どもたちが楽しみながら、自分たちで考えながら、試合では勝ちを目指すよう、見守りたいと思います。
ーーチーム設立１年目ですが、今の課題を教えてください。
「もっと野球をやりたい！」という子どもが増えて来たので、そういった子ども達が満足できる体制を作ることが課題ですね。
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そうですね。ただ、そこはまだ小学生。大人たちが、子どもの体の成長を見ながら、野球しすぎて怪我をしないよう、特に活動頻度を工夫していきたいと思います。
ーー保護者からではなくて子ども達からそういう声が出ているのでしょうか？
子ども達からですね。今は連盟にも所属していないですし、リーグに加盟もしていないので、まずは定期的に試合ができる環境を作ることでその課題は解決できるかなと思っています。具体的には同じような志を持つチーム同士で新しいリーグを作る構想も検討していますし、勝つことだけにとらわれ過ぎないようなチームが参加する私設リーグへの参加も考えています。試合の場といった意味では、今後運営体制が整い次第、連盟加盟も前向きに検討したいと考えています。
ーー今後の目標を教えてください。
長期的には、もっともっと野球を好きな子を増やしていきたいということですね。あとはレベルの違う子ども達が楽しめる環境を作りたいですね。どうしても今は野球の上手い子が楽しめる、活躍するような試合の環境が多いと思うんです。でもサッカーなどはレベル別に大会とか行われていますよね？ 今、野球はそのような仕組みがないですよね。ですので、色々なチームの方々とも意見交換させていただき、子ども達がレベルごとに楽しめる環境というのを整備できればと思っています。そうなれば、野球を諦めない子が増えていって野球の底辺拡大にも繋がっていくかなと。
短期的にはとにかく試合をする機会をどんどん作ること。試合で勝つ喜び、あとは子どもたち自身が試合に向けた準備をして、自分なりの成功体験をどんどん重ねていけるような環境を作っていきたいなと思っています。
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自ら考えて行動できる大人になってほしいですね。これからの時代、指示待ちで言われたことしかできない大人にはなってほしくないです。練習メニューも自分で工夫して、練習の中から上手くなるためには何が必要かということを自分で理解する。そのために必要な練習を選択できる環境はこちらで準備しているので、彼らの生活のほんの一部にしか関われませんが、ここでの野球を通して、そういった力をつけていってもらいたいですね。
ーー塚本GM、ありがとうございました！
（取材・写真：永松欣也）
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