金子大地、アイドルオタクを演じファンの気持ちに共感「目が合った!」『チート』

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2019年11月12日 05:11  TVerプラス

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騙し、騙され、騙し返す……悪徳詐欺師を相手にギリギリすれすれの詐欺合戦を繰り広げていく、本田翼さん主演の木曜ドラマF『チート〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜』(読売テレビ・日本テレビ系、毎週木曜23:59〜)が、後半戦へと突入。本作で、アイドルオタクの若手刑事・加茂悠斗を、金子大地さんが演じている。

詐欺師を逆に騙し返して摘発につなげる謎のスペシャリスト集団「チート」の一員になってからは、本田さん演じる星野沙希から、いつも振り回されっぱなしの加茂。ムチャな潜入捜査を押し付けられ、チートのメンバーの作戦にうまいこと乗せられながら、次から次へと起こる詐欺事件の解決のため奔走する。そして、第1話から名前は出てくるが依然として正体のつかめない“ナミオカ”という人物。一連の詐欺事件の黒幕と思われるが、果たして、その正体は誰なのか――?

同世代の共演者も多く、「本当に楽しい現場」と語ってくれた金子さん。新たな代表“役”とも言うべく、魅力的なキャラクターの加茂をどう色づけていっているのか。現場でのエピソードやプライベートの金子さんの“加茂度”なども伺いました。

――オファーがあったときの気持ちをお聞かせください。

加茂のような役は、これまでに演じたことのないキャラクターで、めちゃくちゃに振り回されるのが面白いなと思いました。

――具体的に加茂のどんなところに惹かれたんですか?

ここまで弱々しくて、振り回される、しかもアイドルオタクという……。僕自身、何かに夢中になるということがあまりないので、クランクインする前は「僕で良いのかな」と戸惑いもあったのですが、初日に「つかめた!」という感覚がありました。それ以降は、いい意味で気楽にお芝居できているなと思います。

――台本を読まれての感想は?

色々な詐欺事件が起きますし、難しい用語もあるのですが、加茂に関しては、あまり詐欺の内容を深く知らなくていいのではないかなと思っていて……。というのも、加茂は何も分からぬまま、チートのメンバーたちに色々とやらされる立場なので、“あえて読み込まない”ということは、演じる上で意識しました。無防備なまま挑んでいます。

――加茂を演じる上で、大事にされていることや、芯のようなものはありますか?

誰とも噛み合わないようにしています。会話もそうですし行動も……。得てして、お芝居しづらいこともあるかもしれないのですが、それが逆に良い意味で画に映れば「やっぱり、加茂ってバカだな」と思って頂けると思いますし、「騙されてるな〜」とも思って頂けるのではないかと思うので、そこは意識しています。多分、本田さんや他の皆さんは、僕とお芝居しづらいのではないかなと思うのですが、そこは、あえて噛み合わないように演じています。加茂はピュアでいないと成り立たないと思うので、「なんでこうなるの!?」という彼の中にある純粋な疑問を、無防備に出すようにしています。なので、劇中では振り回される役ですが、現場では、僕の方が皆さんを振り回すことが多いと思います(笑)。

――そのように共演者の皆さんと演じている中で、面白い発見などはありましたか?

今までは、しっかり台本を読み込んで現場に行っていたのですが、「加茂は、うろ覚えでいった方が面白い芝居ができるのでは」と思ったんです。セリフはもちろん覚えますが、一言一句台本通りに言うのではなくて、加茂というキャラクターに入り込んだ中で自然に出てくるものが大事だと思っています。セリフもたどたどしく言った方が、生っぽく聞こえるかなと思うので、微妙なニュアンスを意識しています。それと、あるシーンで疑問に思っていることが、次のシーンへの振りだと思われたくないので、「(シーンが)繋がらないんじゃない?」と思うくらい、色々な表情を出せるように意識しています。

――加茂は、劇中で架空の人物に扮して潜入捜査をしますが、お気に入りのキャラはいますか?

第3話の、作家の柏木健太ですね。あの前髪パッツンの髪型がけっこう好きで(笑)。演じていて楽しかったです。

――金子さんが、「こういう髪型にしたい」とアイデアを出されたんですか?

あれは、メークさんが「これだ!!」って決めてくださいました。「もっと前髪を上げましょう」ってどんどん上げられて、最終的にはシーンが繋がらないのではと心配になるくらい前髪の位置があがりました(笑)。

――(笑)。第3話といえば、アイスクリームを食べながらノリノリで踊ってるところを拉致される場面が印象的でした。

あの場面の加茂は、すごく調子に乗っているんです(笑)。裏でチートのメンバーが操作して、柏木が書いた本が売れているように見せるのに、加茂はそれに気づきもしないんです。それで、本が売れまくっていると思って「俺はお金持ちだ!」と、調子に乗ってみたら、あのようなお芝居になりました(笑)。その直前の、占い師さん(池内万作)に、自分がいかに売れてすごいかを伝えたい……というシーンも、無駄に大きく音を立てながらアイスを舐めているところはアドリブです。とても自由にお芝居をさせて頂いています。

――アイドルオタクの役作りについてはどうですか?

僕自身は、好きな歌手はたくさんいますが、オタクと呼べるほどのめり込んだことはないです。失礼かもしれないのですが、ファンとして踊ったりすることは、最初は違和感を感じていたんです。今までやったことがなかったので。でもいざ実際に演じてみたら、「目が合った!」と感じられたときとか、すごく嬉しいんです。とてもテンションが上がって、改めて、ファンの方々の気持ちが分かった気がしました。そういう意味でも、アイドルオタクな一面のある加茂は、演じていて新鮮です。

――ちなみに、加茂は“騙される天才”ですが、金子さんご自身は、プライベートでは、騙す側・騙される側どちらですか?

騙されやすいと思いますね……。僕は色々なことに疑いを持っているんです、実は(笑)。でも、そういう人の方が騙されやすいんだろうなと思います。結局どこかで、信じてしまうからなのでしょうか……?

――それでは、周りに加茂のような純粋で愛おしいキャラの人はいますか?

うーん……福原遥ちゃん! 加茂みたいな人です(笑)。すごい天然で、愛されキャラで、現場の皆さんの妹のような。あんなにピュアな人がいるんだと、びっくりしました。

――現場は同世代の方が多いですし、楽しそうですよね。福原さん以外に、いつも行動を共にする本田翼さんや上杉柊平さんの印象はどうですか?

本田さんは、いつも元気! テンションが高くて少年のようです。なので、普段の本田さんは、モモに近いなと思います。現場の雰囲気がすごく明るくなります。柊平君は、お兄ちゃんみたいで優しいですし、なによりオシャレ。一緒にいることが多くて、映画の話だったり、現場で起きたことだったり、他愛もない話ばかりしています。

――チートのオフィスもいろいろな小物があって楽しいですよね。

そうですね、面白そうなものがたくさんあります。

――劇中で加茂は、福原さん演じる丸山美月と上杉さん演じる根岸俊から、ダメダメな息子を愛でるような眼差しを送られていますよね(笑)。

「加茂ちゃん、加茂ちゃん!」と(笑)。同じ事務所ということもあるのか、あの2人も仲が良いんです。ツッコミとボケみたいな感じです。福原ちゃんがボケで、柊平君がツッコミ。この現場では、柊平君がツッコミの立ち位置なんです。本田さんもボケますし、福原ちゃんは天然ですし、僕もふざけますし、それに対して全部、柊平君がツッコミを入れてくださるので、この前「あぁーーー疲れる!! 全部ツッコまなきゃいけないじゃん!」と言っていました(笑)。

――カメラが回っていないところでも、本当に楽しんでらっしゃるのが伝わってきます(笑)。ちなみに、金子さんご自身が気になる登場人物はいますか?

風間俊介さんの役(安斎和毅)です。怪しいですよね?「ナミオカなのかな?」と気になっています(笑)。

――本当に気になります(笑)。ナミオカの正体が明らかになるのを楽しみにしています! それでは、最後に見どころをお願いします。

“騙す・騙される”詐欺は社会派のようなイメージがありますが、『チート』は、エンターテインメント要素がたっぷりなので、「誰が黒幕なんだろう?」と疑い、楽しみながら見ていただきたいです。

フォトグラファー:Hide Fujita
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