侍ジャパン、接戦を制しメキシコと並び首位!稲葉監督「我々の勝ち方ができた」

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2019年11月14日 06:52  ベースボールキング

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ベースボールキング

メキシコに勝利した侍ジャパン
【プレミア12 スーパーラウンド】
○ 日本 3 − 1 メキシコ ●
<11月13日 東京ドーム>

 前日アメリカに敗れた日本は、メキシコに3−1で勝利した。

 日本の先発・今永は、立ち上がりカーブ、チェンジアップ、カットボール、スライダーと自身の持つ変化球を巧みに使い分け、1回表を三者凡退で切り抜けてスタートする。

 首の違和感で菊池が先発メンバーから外れる中、稲葉監督は、敗れた前夜のアメリカ戦から、4番・鈴木誠也以外のオーダーをすべて入れ替え、メキシコの先発左腕・ラミレスを相手に山田、坂本、浅村、鈴木、外崎と、右打者を5人、上位に並べる打線で臨んだ。

 その指揮官の決断に応えるかのように、1回裏、前夜3三振の2番・坂本が、左寄りの守備シフトをかいくぐるように左前へ運び、二盗も決めて二死二塁とすると、4番・鈴木が外角のツーシームを捉え、センター前に運び幸先よく先制。さらに外崎が右安打で続き、二死一・二塁から近藤が初球のツーシームを中前へ適時打を放ち、さっそく新打線が機能し、日本はスーパーラウンド3戦目にして初めて先制点を奪った。

 2回裏、メキシコ先発のラミレスは2つの四球を与えて降板。一死一・二塁のチャンスを迎えた日本は、「何とか、どんな形でもいいからランナーを返したい」と打席に入った坂本が2番手右腕・ゴンザレスの高めストレートを弾き返して左前へ適時打を放ちリードを広げる。

 「(バッテリーを組んだ)會澤さんが、初回に投げた感じで見きわめてくれた」という今永は、2013年に中日で25本塁打したクラークをカーブで空振り三振に仕留めるなど、緩急をつけたピッチングで3回パーフェクト。しかし、4回表、先頭の1番・ジョーンズへの初球、「結果的に中に入ってしまった」とカットボールが甘く入り、打球は左翼席へ。初めて許した安打がソロ本塁打となり1点を失った。

 今永は、5回表にもクラークにスライダーを高々と打ち上げられ、ヒヤリとさせられるも右飛に。それでも、その後は粘り強くチェンジアップを続ける投球で6回表に三者連続三振を奪うなど、6回まで82球、毎回の8奪三振の好投でメキシコ打線を1安打1点に抑える。

 打線は5、6回と、ともに三塁に走者を置くチャンスも追加点を奪えず。ならば2点リードを守るべく、日本はハイレベルなリリーフ陣を投入。7回表は今永に代わって甲斐野が登板。1四球を与え、今大会4試合目にして初めて走者を出すも、この日も156キロのストレートに140キロ台のフォークが冴え、2三振を奪って1イニング無失点。

 8回表は山本由伸が登板。カットボールに持ち味がある山本だが、この日は徹底してフォーク。その球速も149キロをマークする鋭さで、失策による走者1人を出すも、本塁打を放っていたジョーンズのバットを振らせるなど、3三振を奪って無失点。9回は山崎康晃が打者3人で抑えて、3-1のまま試合終了。

 日本が見事な投手リレーで接戦を制し、スーパーラウンド3勝1敗でメキシコと首位で並んだ。日本の次戦は16日(土)、宿敵・韓国が相手だ。この戦いを制すると、日本は17日(日)の決勝へ進むことができる。

▼ 3安打1打点の坂本勇人内野手
「チームが勝ったことが何より良かった。
先に点を取りたいという状況だったと思うんで、初回にヒットが出て点に絡めた。なかなか先制点が取れていなかったので、2番として出塁できて、良かったと思う。(2回の適時打は)きのう、なかなかチャンスでいいバッティングができなくてチームに迷惑をかけていたので、何とか、どんな形でもいいからランナーを返したいという気持ちで入った打席。ヒットが出て、少しホッとした。(3安打したが)内容は良くないですけど、ヒットのランプがつく、というのはバッターとしては気持ち的には楽になる。何とか、どんなヒットでもいいので、1本でも打てるように、という気持ちでやっていく。(16日に戦う)韓国はすごく強いチーム。日本が全員で一丸となって、どんな内容でもいいので勝つことができるように頑張っていく」。

▼ 6回1失点の先発・今永昇太投手
「相手の『打ちたい、打ちたい』というカウントの中でチェンジアップだったり、緩い球を使えた。そこで逆に待っていないところで真っ直ぐをガンガンいけた。こういうピッチングもできれば自分自身のパターンとしてキープしていける。(オープニングラウンドから修正など)特別なことは何もしていない。あっち(台湾)の環境と、東京ドームでの環境で、たまたまこっちでフィットした」。

▼ 侍ジャパン・稲葉篤紀監督
「今永投手が強力なメキシコ打線を1安打に抑える素晴らしいピッチングだった。中継ぎ投手も安打は0。それぞれが素晴らしい投球をしてくれた。打撃陣は、まず先制点を取れたというところはチームの流れになっていき、日本らしい我々の勝ち方ができた。(打順の変更は)菊池選手がきょうは出られないという中で、まずセカンドをトノ(外崎)にしようというところから入った。(山田)哲人がファーストに行き、浅村選手をDHにしようと。まずは守備を決めてから打順を決めていった。きのうの夜にある程度決めていたが、きょうのお昼過ぎくらいに、『やっぱり、浅村選手を3番に持ってきた方がいいのではないか』と。3番と5番をどうしようか、というところで、1、2、3、4、5の中で、しっかりとまずは点を取っていくという流れを作った。(坂本)勇人の2番は決まっていた。もともとジャイアンツでも2番を打っていたので。特別アドバイスをしたというわけではなく、きょうも室内で打ったり、彼の練習をやっていた。沖縄から合流して、自分でいろんなトレーニングをやりながら、ここまで調整してくれた姿を僕はずっーと見ていたので。そういうのは必ず大事なところで活きてくると。そういう努力というのは、野球の神様が絶対に見てくれているという思いが強かったので。そういうのも含めて、きょう彼を2番にして期待した。このチームで試合ができるのも韓国戦と、決勝があるとして2試合。悔いのないよう全員で一試合一試合、結束力をもって戦っていく」。

(取材・ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)

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