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「起業したい」「ライターになりたい」が続かない理由……ヨッピー×ハヤカワ五味が語った、自由に働くコツ

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2019年11月15日 07:00  ウィズニュース

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写真ハヤカワ五味さん=北村玲奈撮影(朝日新聞)
ハヤカワ五味さん=北村玲奈撮影(朝日新聞)

 ブラック企業で働きたくないけれど、フリーは不安定で心配。そんな極端の2択はおかしくないですか。フリーライターのヨッピーさんと起業家のハヤカワ五味さんが「すり減らない働き方」をテーマに対談しました。心を消耗させない働き方に必要なのは、選択肢を増やすこと。柔軟に働き方を変えてきた二人が語り合いました。

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週イチ会社員になったヨッピーさん
 おふたりの対談は10月、朝日地球会議2019のなかで実現しました。

 ヨッピーさんは、商社勤務からフリーライターに転身し大活躍中ですが、なんと最近、再び「会社員」になったそうです。

 ヨッピー 「週1ですけどね。社名は出せないんですが、某企業の週イチ社員です。柔軟な働き方とか、すり減らない働き方で大事なのって、自分がとれる選択肢を増やすことなんですよ。自分が『こう働こう』とか『ああ働こう』とか、働き方の選択肢をもっていることが大事だと思っていて。『これしかない』っていう、自分の選択肢が無い状態が一番危ない。僕はフリーランスだけど、会社員的な働き方に憧れもある。だからフリーランスやりつつ、会社員もやるぜって」

 同時並行で違う働き方をしているんですね。
 なぜもう一度、会社員になりたかったんでしょう。

 ヨッピー 「フリーだとせいぜい僕が関わる企画の予算は数百万円。それでも十分大きいんですけど、数千万円〜数億円の仕事は、多くの場合、大企業の会社員にしかできない。そういう仕事をすることが、今後の自分の選択肢を増やすことにつながるんじゃないかなと」

 一方ハヤカワさんは、社長でありながら、インターンを経験したそうですね。
 
 ハヤカワ 「4社のインターンに行きました。自分がバイトしかしたことがない状態で社長になったので、感覚がずれていると思って」

 雇われる立場になって、発見はありましたか?

 ハヤカワ 「私が社員に言ってきたことを、まんまインターンの上司から言われたんです。『なにか起きる前に相談しろ』『わからなかったら言え』とか。雇われる立場だとこう見えるのかと思いました」

 おふたりは、現在進行形で柔軟な働き方を実践されています。
 働くうえで、すり減らないコツってなんでしょう。

 ヨッピー 「さっき言った通り、選択肢をなるべく増やすことでしょうね。友だちはたくさんいたほうがいいし、できる仕事もたくさんあったほうがいいし、選べる会社もたくさんあったほうがいい。毎日会社と家の往復だけだと、選択肢は増えないので」

 ハヤカワ 「意識しないと増えないですよね」

 ヨッピー 「そうなんですよ。僕は、以前と比べると、書く内容をけっこう変えてきたんですよ。記事を読んだ人は『ヨッピーさん、またあのおバカ企画をやってくださいよ』って言ってくれるんですけど、いろんなことができないとダメだなと思って違う分野にチャレンジしています。主体的に幅を増やさないと無理ですね」

 ハヤカワ 「私も『選択肢』を自分の事業のコンセプトにしているので、めっちゃ大事ですね。選択肢をもっていないと、心の余裕ができない。人間って持ってるカードでしか戦えないので」

 おふたりとも、意識して仕事の幅を広げているんですね。

一番強いのは「めっちゃHPがある人」じゃない
 ハヤカワ 「悪意ある会社や大きな会社だと、その会社でしか使えないスキルを育てるんですよ。ここでしか必要ないようなことを教えられているのは危ない。ほかでも応用がきくと、転職の選択肢をもちやすいです」

 たしかにそれは、気をつけたいですね。

 ハヤカワ 「あとけっこう私が大事にしているのは、体力的なこと。私はゲームが好きなので、よくHPって言うんですけど、一番強い人って、めっちゃHPがある人じゃないんです。本当に強いのは、自分のHPがどれくらいか、今から受けるダメージはどれくらいか、どうしたら回復するかを知っている人だと思います。ゼロにならないようコントロールする人が強いのかなと。まったくすり減らないことは無理なので、すり減ったとして、自分をいかに回復させていくかが重要なのかなと」

 ヨッピー 「HPの回復方法を自分で知っておくのは大事。僕はサラリーマン時代に銭湯を知って、劇的に変わった。当時は会社と家の往復で、ちょっとうつっぽかった。大阪から東京に出てきて地元の人間関係がなくなって、土日にすることもなくて。自分が自分じゃないみたいな、ふわふわした感じで。そういうときにネット友だちと仲良くなり初めて。会社から家に帰る前に銭湯に行って、ふっと心が軽くなって、自分らしさを取り戻した」

 健康は、心も体も、両方そろうことが大事ですね。

 ヨッピー 「土日ずっと寝ているっていう人、いません? そういう人は運動した方が良いですよ。ちょっと筋肉付けると変わってきます。僕の奥さんも土日は疲れて寝込むタイプだったんですけど、僕が銭湯好きだから銭湯沼に引きずり込んだんです。そしたら寝付きも良いし肩こりも治ったし。体調はほんと大事にしましょう」

 お二人が共通して口にすることに、「行動することの大事さ」があります。

 ハヤカワ 「よく起業したいって相談を受けるんですが、したければしたらいいんです。10件相談を受けても、実際に起業するのは1件あるかないかですね。以前うちの会社でインターンを募集しました。100件応募があって、そのうち30人に絞って、選考のために課題を出しました。そこから連絡くれたのって、2人ですよ。自分から志願してきたのに。できない人、やらない人が大半なので、逆に言うとやるだけで偉いです」

 ヨッピー 「僕もライターになりたいと相談を受けると『書いたの見せて』って言うんだけど、だいたい『書いていない』と言われるんですよね。『書いてからまた相談して』って言いますけど、その後はほぼ届かないですね」

「会社に縛られない=頑張らない」ではない
 ハヤカワ 「私の所にも『なにもできないですけど雇ってもらえますか』って言ってくる人がいるんですが、さすがに何もできないと雇えないです」

 ヨッピー 「『会社に縛られたくない』『満員電車に乗りたくない』というのはイコールがんばらないことではない。会社に縛られたくなかったら、満員電車に乗りたくなかったら、自由に働きたかったら、結局がんばらないといけない。もちろん、ハラスメントとかブラック上司の下でとか、がんばる必要がないところでがんばらなくてもいいけど」

 さすがに、荒波を渡ってきた人の言葉には重みがあります。

 ハヤカワ 「自由とラクをはき違えちゃいけない。人間の脳の構造的に、一番ラクなのって愚痴を言いながら働くことなんです。責任転嫁が一番考えなくて良いのでラク。でも自由に働くこととイコールではない」

 大学生や若い世代を見ていると「ブラック企業で働きたくない」という強い不安を感じます。ただ、悪い情報で頭がいっぱいになってしまうこともまた、心配です。

 ハヤカワ 「うちの妹が就活中なんですが、『ブラック企業じゃなくて安定したところで働きたいから○○業界で働きたい』って言い出して、でもその業界が『いや、お前に一番合わないだろ。ブラックの温床みたいな業界だろ』というところで。一番怖いのって、情報をうのみにすること。他人の情報をうのみにして、結果ブラック企業に行くこともある。『○○したくない』を羅列する人ほど、情報に騙される」

 「ブラック」って、よく使われる言葉ですが、何を指すのかは人によってイメージが違いそうです。

 ハヤカワ 「ブラック企業って、よく長時間労働が話題になります。ただ、給料が低いとか暴力とかハラスメントといった問題がある職場に対して、わかりやすい法律違反として刺せるのが長労働時間なのかなと。ブラックというのは、給料が低いからどこにもいけないとか、時間的余裕がなくて正常な判断が働かず、逃げずに悪化するみたいなことが要因で、長労働時間が本質ではないと思います」

 ハヤカワさんの妹さんが怖がった「ブラック」って、結局なんだったのでしょう。

 ハヤカワ 「その中身がなかったから、私は『安定ってなに?』とつっこみました。あなたにとって、30年間働けるけれど30年間セクハラされ続けることも安定ですかと。『いやそうじゃない』と。『じゃあ5年で会社をやめたとしても、健康的に働けたら安定ですか』と話したら、『たしかに』と。たぶん考えてなかったんでしょうね。『安定』という言葉を象徴として言っている。ちゃんと内容を考えた方が良い」

 ヨッピー 「どの自己啓発本を読んでも、全部『行動しろ』と書いてある。やっぱり強い人は行動する人ですよね」

 ハヤカワ 「リトマス試験紙みたいなもので、アクションを起こさないと、自分に向いているのか向いていないのか、わからないんですよ。アクションが積み重なってようやく自分がわかります」

 ヨッピー 「自分のことって、よくわからない。僕も30を超えてから『僕って水が好きなんだな』と気付きました。温泉が好きだし川で泳ぐのも好きだし。あー僕って水が好きなんだなと」

 ハヤカワ 「それって何も行動しなければ気付きませんよね」

 ヨッピー 「そう、いろいろやって、振り返ってみて気付くこともある」

1回、言い訳をつけずにやってみよう
 ちょっとひねくれて、「とはいえおふたりは才能があるからうまくいくわけで、才能がない私たちには無理だなあ」なんて、思ってしまいそうですが。

 ハヤカワ 「脳の仕組み的に、言い訳をするのがラクなんですよ。1回言い訳をつけずにやってみたらいいんじゃないですか。というか、『じゃああなたに才能がわかるのか』と言いたい。『才能がなにか』をわかっているから、『自分には才能がない』って言えるわけじゃないですか。誰も人の才能なんてわからないですよ」

 ヨッピーさんは、フリーライターになってから、会社員時代の上司にダメ出しをされるという、とてつもなく面白い記事を以前書かれています。

 ヨッピー 「この記事を読んでもらったらわかるけれど、サラリーマン時代の僕はぜんぜん優秀じゃないですよ。事業部の問題児みたいな。でも営業として偉い人の懐に飛び込むのは上手いとか一応長所もあって、成績はB。良くも悪くもない、一番のボリュームゾーンです。僕はたまたま会社員をやめてライターが向いていたけれど、今の仕事がうまくいかないからといって、その人に才能がないということではない。適所なら輝ける才能がきっとあるはず。だからこそ選択肢を増やさないとね」

 最後に。おふたりは「消耗したなあ」と感じたら、どうしますか?

 ヨッピー 「ぼくは銭湯にいきますよ。あとは友だちとお酒を飲んでます」

 ハヤカワ 「最近は早めに弱音をはくようにしています。あとは寝るとか、ダメになる前に気付いて休むようにしていますね。みなさん、ご自愛を」

このニュースに関するつぶやき

  • 前から気になってた二人の対談。初めて読んだけどどれも面白いなぁ。分かるわ〜。そして分からされたわ…てか、分かってた自分に今気づいた(゚Д゚)
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