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「つらい…うつになりそう」な人に。1日3分のうつぬけメソッドをやってみた

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2019年11月15日 16:11  女子SPA!

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女子SPA!

写真『1日3分でうつをやめる。』川本義巳著(10月25日発売)
『1日3分でうつをやめる。』川本義巳著(10月25日発売)
 ストレス社会だといわれる現代日本。職場での人間関係や、家庭、友人関係などにおいて、多くの人々が悩みや苦悩を抱えています。

 どうしても自分に自信が持てなかったり、すぐにネガティブな考えにとらわれて不安になったり、「あ、ヤバい。うつになりそう……」なんて思ったことはありませんか?

◆1日3分、どこでも「うつぬけ」

 そんなとき、フッと気持ちが楽になるというメソッドが今話題です。その名も「メンタル・リセット・プログラム」。元うつ病患者で、日本では珍しい「うつ専門メンタルコーチ」として活躍する川本義巳氏が、NLP*とコーチングをベースに開発しました。実は川本さん自身も、大手IT企業への転職を機にうつ病を発症、寝たきり状態になり、1年2か月の休職経験があります。職場復帰後も6年間うつ病に悩まされ続けた中で、さまざまな方法を試し辿り着いたこの「うつぬけワーク」は、著書『1日3分でうつをやめる。』(10月25日発売)の書名からも分かる通り、1日3分、紙とペンさえあれば、どこでも試せるという、お手軽さが特徴です。

 うつ病の対策としてもちろん、精神科にかかり薬を処方してもらうことが必要なこともあるでしょう。ただ、このプログラムはうつ病になってしまった人、このままではうつになりそうだというネガティブ思考の人に特に効果があり、日常的にやっておくと滅多なことで落ち込まない人になれるそうです。1日3分でクヨクヨする気持ちが払拭されるとあれば、ぜひ試してみたい! というわけで、川本氏の指導の元、実際にプログラムを体験してみました。

 まずは、プログラムを体験する前にちょっとした下準備をします。これらを準備することで、メンタルの安定に繋がるそうです。

*NLP=「神経言語プログラミング」のこと。1970年代初頭に開発された心理療法で、川本氏は「人間の取扱説明書」と呼んでいる。

◆下準備その1「できることリスト」を作る

 紙にどんな些細なことでもいいので、自分のできることを30個書いて「できることリスト」を作ります。このリストは最初に一度作成すればOKです。

 さて、実際に書いてみます。はじめは「自分ができること」というお題が漠然としていて何を書いたらいいのか思いつきませんでしたが、簡単なことでいいということで、朝起きられる、歯を磨くことができる、入浴ができる、電車に乗れる、息ができる……など、なんとか30個書き終えました。

「できることリストは、子供でもできるようなことで大丈夫です。コツは、立ち上がれた、顔を洗えた、など朝起きてから行動したことを一つずつ思い浮かべていくと思いつきやすいです。また、計算ができる、だったら足し算ができる、引き算ができると細かく分けてもOK。

 ネガティブな思考の人にこの作業をしてもらうと、こういうキャリアがあるとか、こういう能力がある……など、他人よりもできることを探して書きがちなんですけど、それだと書いていてしんどい。このリストはどんな才能があるかということではなく、自分にはどれくらい可能性がある状態なのかを確認するための作業なので“質より量”が大事。自分にこんなにたくさんできることがあると思うことがメンタルの安定に繋がるのです」(以下、川本氏)

◆下準備その2「好きなことリスト」を作る

 自分の「好きな○○」を、1好きなこと(趣味・行動など)、2好きなもの(食べ物・持ち物など)、3好きな人(実在・架空を問わない)、4好きな場所(日常的な場所・旅行先など)の4分野に分けて紙に書いて、「好きなことリスト」を作ります。

 このリストは普段の生活で好きだと思うことを、なるべく細かく具体的に書いたほうがいいということなので、

1好きなもの
・立ち飲み屋で飲むホッピー(白)、焼酎はキンミヤがベスト
・蒙古タンメン中本の北極。店に行くと行列なことが多いが、たまたまスッと入れたら、さらに嬉しい

2好きなこと
・飼い猫(オス・3歳)を眺めること
・TBSラジオを聞きながらスパイスカレーを作ること。カレーは合掛けにするため、2種類同時に作り、どちらもいい感じに作れると気分がいい

……などと、意識的に細かく書いてみました。

「好きなことリストは、感動体験をより具体的に思い出すことで気分が上がりやすくなる効果があります。夢物語のようなスペシャルなことを書くのではなく、日常で体験したことがある、ささいな幸せを具体的に書くことによって、好きなものをよりリアルに感じることができて、メンタルの状態もよくなります」

◆下準備その3「言い換えリスト」を作る

 紙に、自分の欠点を書いていきます(10個以内)。それぞれの欠点の右側に「こういう見方をすれば長所になる」という言い換えを書きます。

 自分の短所である、めんどくさがり、怠惰、人見知り、すぐ文句を言う……などを思いつくままに紙に書いていきました。しかし、その横に書く「長所になる言い換え」がなかなか思いつかない。とりあえず、めんどくさがり→自分の気持ちに正直、怠惰→自由、人見知り→奥ゆかしい、すぐ文句を言う→本音を話す、と無理やり言い換えてみましたが……。

「これは、正しく言い換えることが目的ではありません。例えば、めんどくさがりが短所だという人は、逆に言うと仕事の効率を求める人なんです。いかに楽をするかを常に考えているので、その分やらなければいけないことの効率を重視する。そう思うと、めんどくさがり屋も長所になりますよね。欠点があったとしても、それをいきなり白から黒にひっくり返すのではなく、グレーの状態を作るための作業なんです」

 以上で下準備は終了。これらの下準備は最初だけで、一度用意しておけば、あとは気が向いたとき1日3分「メンタル・リセット・プログラム」を実践するのみです。

 では、いよいよ実践です。「メンタル・リセット・プログラム」は以下の3ステップを順番にやっていきます。

1 ネガティブを“止める”=不安に向いている意識を止める

2 ポジティブを“増やす”=安心感とポジティブな感情を増やす

3 ネガティブを“変える”=ネガティブな思考パターンを変える

――――――――

◆まずは、ステップ1「ネガティブを“止める”」から

「呼吸を整えて、今いる場所にあるものを細かいディテールまで観察していきます。天井を見ると、石膏ボードにいろいろ継ぎ目や模様がありますね。蛍光灯はどんな光り方をしているか、窓にはブラインドがかけられているな……と、虫眼鏡で見るような気持ちでじっくりと見ていきましょう。同時に、窓の外からは風の音が聞こえる、空調の風が頬にあたっていて温かいなど、耳や皮膚、指先など、今体に起こっているすべての感覚もとらえていきます」

 ボーッとするだけの作業ようで、目はまわりを観察しているし、耳もすませているので集中力が必要で、終えたときには、不思議と思考がスッキリとしていました。そのままステップ2のポジティブを“増やす”行程に進みます。

◆ステップ2「ポジティブを“増やす”」

「ステップ1の作業では、ネガティブになる感情を止めているんです。ネガティブな人に“ポジティブになりなよ”とアドバイスする人がいますが、それは難しい。だから意識を変えるのではなく“止める”んです。この“止まった”状態で、下準備で作った『できることリスト』を眺めて、さらにステップ2の『好きなことリスト』も眺めてみてください」

 確かに、“止める”を体感したあとに、「できることリスト」と「好きなことリスト」を改めて眺めると、自分にはたくさんできることがあるんだな、といった万能感が溢れてきて、だんだんと楽しい気分になってきました。

「ネガティブな人というのは、すぐにできない理由を思いついてしまうクセがあります。だけど“自分にはできることがたくさんある”という安心感を持てると、不可能よりも可能性を見るようになるんです。だから、『できることリスト』には、たくさんのできることが書いてあったほうがいいのです。例えばコンビニでお茶を買うとき、財布に150円しかない状態で買うのと、2万円持っている状態で買うのでは気分的に違うのと一緒ですね」

◆ステップ3「ネガティブを“変える”」

 そして最後は、ステップ3のネガティブを“変える”。下準備で用意した、欠点を長所に言い換えた紙を用意します。

「これはゲーム感覚でやってみてください。事前に書いておいた欠点と長所の紙を見ながら『私はめんどくさがり(短所)だ! いや、違う! 効率化を重視している(長所)んだ!』と声に出して読み上げてください。ポイントは、『いや、違う!』のところで椅子から立ち上がること。これは思考のクセを変えるエクササイズみたいなもので、言葉と立ち上がるというアクションを連動させることで、より意識に残るようになります。普段の生活でネガティブなことが頭をよぎったら、『いや、違う!』と言い換えのフレーズが思い浮かぶようになるとよりいいですね」

 さて、実際に声に出してやってみたところ、「いや、違う!」という瞬間、意識をしていないのに自然と声が大きくなっていました。自らの長所を声に出して読み上げることで、最終的には、なんだか気分が向上した感じがします。これらの3ステップは下準備さえ済ませておけばあっという間に試せましたし、お金がかからないのも素晴らしい。ところでこの3ステップ、1つでも省くと効果がないのでしょうか?

◆3ステップは全てやらなくては意味がないのか

「3つのうち1つでも省くと効果が薄まりますが、あえて“絶対に省かないでほしい”行程をあげるとしたら、1の『ネガティブを“止める” 』です。ネガティブな状態をポジティブにするのは大変だけど、“止める”だけなら結構簡単なんです。日頃からヒマなときにユルい気持ちで“止める”をやっていると、鬱々とした気持ちになりにくくなりますよ」

 たしかに、“止める”の作業中は、五感に集中しているので、余計ことを考えるスキがなく、脳が空っぽになる感覚に陥りました。

「緊張してパニックになりやすい人にも“止める”は効果があります。また、うつ病とは縁がない日常的に健康な人がこのプログラムをやると、いつもご機嫌で調子のいい状態になるんですよ」

 3分でできる「メンタル・リセット・プログラム」。習慣化することでストレスへの対抗力がついて、やがては滅多なことで落ち込まない人になれるそうです。

「いつもグチグチ言っている人とニコニコしている人だとどっちと付き合いたいかは、当然後者ですよね。だから常に自分のご機嫌を取っている人の方がチャンスを貰いやすいんですよ」

 ストレスに押しつぶされそうになったとき、一度「メンタル・リセット・プログラム」を試してみてください。いきなりポジティブな人間に生まれ変わるのは難しいですが、まずはネガティブ状態を“止める”ことからはじめてみてはいかがでしょう。

<川本義巳さんプロフィール>
1963年生まれ。うつ専門メンタルコーチ一般社団法人エフェクティブコーチング協会代表理事。高校卒業後、SEとして20年以上メーカーに勤務。大手IT企業への転職を機にうつ病を発症、寝たきり状態になり、1年2か月の休職を余儀なくされる。職場復帰後も6年間うつ病に悩まされ、さまざまな方法を試すが失敗。2007年コーチングに出合い、うつ病を完全克服。その体験をきっかけにうつ専門のプロコーチになることを決意し、現在のメソッドを開発。9年間で1万件以上の相談、指導を行う。

<文/満知缶子>

【満知缶子】
ミーハーなライター。主に芸能ネタ、ときどき恋愛エピソードも。

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