ホーム > mixiニュース > ライフスタイル > 一人暮らしで突然倒れたら

独身で突然倒れたら…入院準備どうする? 日ごろから備えておきたいこと

669

2019年11月17日 07:00  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真日頃からやっておくこと(AERA 2019年11月18日号より)
日頃からやっておくこと(AERA 2019年11月18日号より)
 病気やケガなどで突然入院となったとき、一人暮らしでは必要なものを自分でそろえることは難しい。家族と同居していてもすぐには対応ができない場合もありえる。日ごろからの備えが大切だ。AERA 2019年11月18日号に掲載された記事を紹介する。

【倒れた直後にやることリストはこちら】

*  *  *
 あれ? 右手に力が入らない。

 都内で働く派遣社員の女性(41)が異変を感じたのは、昼食後に職場のトイレで歯を磨いているときだった。自席に戻って仕事を再開させたが、パソコンのキーボードが打てない。

「私、おかしいです」

 隣の席の人にそう言おうとしたとき、椅子から転げ落ちた。同僚の問いかけに答えたくても、思うように言葉が出ない。その後しばらく記憶がなく、気づいたら大学病院のSCU、いわゆる脳卒中集中治療室にいた。

 女性は独身で一人暮らしをしていた。両親は離婚し、父親とは疎遠。関東に住む母親は足が悪く、病院に来られなかった。入院着やタオルなどはレンタルし、洗面用具は看護師が売店で買ってきてくれた。LINEの文面の違和感に気づいた友人たちが病院を探し当てて面会に来てくれたのが倒れた6日後。その友人たちが家族に代わって、部屋からパジャマや肌着など入院に必要なものを取りに行くと言ってくれたが、女性は慌てて出勤したままの散らかった部屋をとても見せられないと拒んだ。入院中、ペットボトルの水がほしくても自分では買いに行けない。夜の食事後から朝食まで水さえ我慢した時期もあった。

「家族に簡単に頼めることも、看護師さんや友達にはどこまで甘えていいのかわからなくて」

 病気やケガなどで突然入院となった場合、本人が自宅に戻ったり、必要なものを買いそろえたりすることは難しい。混乱の中で的確に情報を伝えるのが難しい場合もある。緊急連絡先のリストアップ、保険証やお薬手帳をひとまとめにする、などは誰もがやっておく必要がある。

 冒頭の女性のように一人暮らしの場合は、より備えが必要だ。2015年の国勢調査では、全人口の14.5%、約7人に1人が一人暮らし。また、家族と同居していても、仕事や子育て、介護などで余裕がなく、家族の入院のサポートが難しいというケースもあるだろう。

 急性膵炎で入院したことがある一人暮らしの会社員男性(52)は、再発しやすい病気ということもあり、自宅の玄関にパジャマと下着を2組ずつとタオル、コップ、スマホの充電器を入れたバッグを常備している。

「救急車を呼んだときに一緒に持って行けるかもしれないし、外出先で倒れても、友人にも『玄関にあるから持ってきてほしい』と頼みやすいと思って」

 一方、「倒れた直後にやること」も重要だ。一人暮らしの場合は特に、食べ終えたままの食器や生ごみに虫がわき、冷蔵庫の食材が腐ることもあるので、処分の依頼が必要。子どもやペットがいる人は、預け先の確保も。ジムの会費やサブスクサービスを放置しておくと、全く使わないのに支払い続けることになるのでチェックも必要だ。

 一人暮らしで入院すると、郵便物の受け取りも一苦労だ。冒頭の女性は入院中に派遣社員の契約期間が切れて、社会保険から国民健康保険、国民年金への切り替えが必要になった。病院から外出許可をもらい、役所の出張所へ行くと、新たな健康保険証の申請はできたが交付は後日、簡易書留を自宅に郵送するとのこと。病院への送付を依頼したが、「居住地以外には送れない」という。委任状を代理人に託せば住所の違う人でも窓口に取りに行けるが、利き手の右手がまひしてうまく書けない。書類一つ受け取るのに、いくつもの壁が立ちはだかった。

 社会福祉士で、JIGコンサルティング代表の玉村公樹さんは言う。

「日本の社会保障制度は家族がケアをする前提で設計されていますが、単身者が増え、核家族化が進み、家族の機能が弱くなってきている中で困る人が増えています。家族のサポートが難しい場合は、良好な友人関係を築いておくことがとても重要です」

 医療現場で患者や家族からの相談を受け、援助を行う専門職「医療ソーシャルワーカー」の団体、東京都医療社会事業協会の藤井かおる理事は、日頃の備えとして、財布には保険証と一緒に今までかかった病気や服用している薬、通院先の病院名のメモを入れるよう助言する。

「病歴は医師が病気を判断するときに大切な情報で、病院名がわかれば詳細を問い合わせることもでき、情報があればより早く、より正しく判断する手がかりになります」

 メモがあれば意識がない場合や、脳梗塞などで言葉の障害が出たときでも病歴を正しく伝えられる。メモはときどき見返し、書き加えていくことも大切だ。(編集部・深澤友紀)

※AERA 2019年11月18日号

このニュースに関するつぶやき

  • 自室で倒れたら誰も気付いてくれない。
    • イイネ!3
    • コメント 0件
  • 友人いない人ピンチだね。私いないんだけど
    • イイネ!206
    • コメント 10件

つぶやき一覧へ(294件)

あなたにおすすめ

ランキングライフスタイル

前日のランキングへ

ニュース設定