ホーム > mixiニュース > エンタメ > 芸能総合 > 木村拓哉を「あんた」と呼ぶ鈴木京香「恋の予感」が不安

木村拓哉を「あんた」と呼ぶ鈴木京香「恋の予感」が不安

0

2019年11月18日 11:30  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真恋に発展するのか? 鈴木京香 (C)朝日新聞社
恋に発展するのか? 鈴木京香 (C)朝日新聞社
 この記事がアップされた前日、「グランメゾン東京」(TBS系)の5話が放送されたはずだ。だが締め切りの関係で、4話まで見てこの記事を書いている。

【写真】鈴木京香「気品オーラ」の裏にある“秘密”とは?
 
 早見倫子は、5話でどうなったか。気が気でならない。そう、フレンチレストラン・グランメゾン東京のオーナーシェフ。鈴木京香さんが演じている。予告編によれば、早見はどうやら厨房で倒れたようだ。たぶん、過労だろう。体調も心配だが、もっと心配なのは、木村拓哉さん演じるパリ帰りのいわく付きシェフ・尾花夏樹が「倫子―!」と叫んでいたことだ。
 
 ま、まずい。下の名前で呼び捨て。4話までは、そんなふうに呼んでなかったのに。いきなり近い感じ。えー、そうなのー?

 神様、どうか「グランメゾン東京」を恋愛ドラマにしないでください。
 面白いドラマなのだ。面白くしている一番の理由は、鈴木京香さんの堂々たる演技だと思う。鈴木さんは化粧品のCMに出ずっぱりの美人女優だ。だけど「グランメゾン東京」を見ていると、年齢を重ねたシワなどもあって、それがとてもよい。シワにふさわしい堂々っぷりで、回を追うごとに早見という女性を好きになる。覚悟の決め方、トップとしての振る舞い。とてもよい。

 このドラマの秀逸なところは、「料理人」という仕事軸で主人公と相手役がぶれていないところだと思う。木村さん主演だと、どうしても恋愛フレーバーが入りがちだ。その点、これはレストランを開業し、三ツ星を取る。その目標に向けて、人を集め、メニューを開発し、作り、経営する。そこに収斂している。ベリーグッド。

■木村拓哉という存在にひるんでない

 私が注目しているのは、早見が尾花を「あんた」と呼ぶことだ。

 例えば3話では尾花と早見が食材を求め、伝説のジビエ猟師を訪ねる。すると頑固な職人気質の猟師で、2人は追い返されてしまう。だが、いろいろを経て、再度、訪問する。早見が尾花にこう言う。

 「ほら、まずはあんたが頭を下げてよ」。そして尾花の頭をグイッと押さえる。

 4話では、尾花の元恋人が現れる。フランスのレストランサイトの編集長。高評価を与えたレストランは予約殺到、低評価なら即クローズ。そんなグルメ評論家でもある。彼女がグランメゾン東京のプレオープンの日に来店する。「どうすんのよ。プレオープンの日がいきなり運命の日になってしまったじゃない」と抗議してから、早見はこう言う。

「やるしかないわよ、あんたのせいで」

 この「あんた」、鈴木さんが発するから、はすっぱな感じにならない。女優・鈴木京香が木村拓哉という存在にひるんでないどころか、むしろこちらがベテランなのだという自負さえも感じられる。小気味よし。

「何をやってもキムタクと言われる」。そう木村さん自身が嘆いている、と書かれた記事を読んだことがある。スターゆえの悩みだ。今年公開された彼の主演映画「マスカレードホテル」を観たが、確かに「木村拓哉をカッコよく見せる」ことが主題のようだった。東野圭吾原作なのだが、「謎解きよりも木村拓哉」だった。

 そうなった理由の一つに、相手役が長澤まさみさんだったというのがあると思う。彼女の力量を言っているのではない。長澤さんが木村さんと「同じくらいの年齢、立場」という役だったのだ。最初は反発し合うが、お互いの仕事ぶりにいつしか認め合い……。そんなストーリーだった。

 長澤さん、1987年生まれ。木村さん、1972年生まれ。15歳の差。だから頭の中で、「この2人は、おんなじくらいの年なのね」と翻訳しなくてはならない。そんな感じ。「そしてだんだん、引かれあっていくわけね」と。これは正直、無理がある。

 その点、1968年生まれの鈴木さんは、木村さんより4歳年上だ。早見がオーナーシェフで、尾花はその下で働いている。だけど料理の腕は尾花が上。そんな微妙な関係性と実年齢がぴったり合っている。

 このドラマ、早見が「おばさん」、尾花が「おじさん」と呼ばれるシーンが、そこそこの頻度で登場する。美人女優が美人の役を演じ、「おばさん」と言われるのをあまり見たことがない。鈴木さんがそれを引き受けたから、木村さんも了承したのではないか。と、これは勝手な想像だ。

 そう思ったのには、少しだけ訳がある。だいぶ昔のことなので、書かせていただくことにする。

■「それならわかりました」とはっきり言った

 今から20年近く前、某週刊誌で表紙を担当していた。毎回、有名人を撮り下ろすのだが、被写体の衣装は編集部で選ぶことにしていた。依頼したスタイリストと被写体のイメージなどを話し、衣装の方向性を決める。そうして選んだ衣装を並べ、スタジオで被写体を待つ。被写体が到着したら「こちらの一押しはこれですけど、これも似合うと思いますよ」。そんな会話をして、衣装を決定し撮影。そんな流れだった。

 3年ほど表紙を担当していたが、唯一、違う流れになった人がいた。鈴木京香さんだった。

 鈴木さんは衣装を一枚ずつじっくり見て、「どんな狙いなのでしょうか」と聞いてきた。そんな人は、誰もいなかったから少し慌てた。何とか説明した。鈴木さんはじっと聞いて、「それならわかりました」と答えた。こちらの勧める衣装の他に1枚気になる衣装があると言い、両方とも試着し、こちらの勧めた衣装を選んだ。そんな記憶がある。

 30代だったなったばかりの鈴木さんの「それならわかりました」という声を、はっきり覚えている。きっぱりした人だなあ、と思った。納得したら淡々と仕事をする人でもあった。だから「グランメゾン東京」における「おばさん」も、きっと鈴木さんが納得してのものだろう。そう想像するのだ。

 さて、私が見ていない5話。まだ、お仕事ドラマのままでいてくれるだろうか。木村さんが主人公の場合、それがお仕事ドラマでも相手役と「友達以上、恋人未満」になってしまうパターンが多い。松たか子さんと共演した「HERO」が最高峰だろうか。もちろんそれはそれで悪くないのだけど、そうなるとどうしても木村さんが主導権を握ることになる。

 だけど「グランメゾン東京」は、木村さんと鈴木さんが五分五分、時に鈴木さんが主導権を握っている感じが最大の魅力。なので早見倫子さん、尾花夏樹さん、どうぞオーナーシェフとスーシェフのままで仕事をしていってください。それでなくても、尾花さんの周りは敵だらけ。パリで尾花さんを陥れた犯人も、どうやら近くにいるらしい。

 グランメゾン東京の三ツ星獲得に向けて、恋をしている暇はないと思う。

    あなたにおすすめ

    ニュース設定