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U−22代表を上回る酷い試合で、後半の反撃を称える森保監督にあ然

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2019年11月21日 07:02  webスポルティーバ

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 先ごろブラジルで開かれた、U−17ワールドカップでのことだ。

 U−17日本代表は優勝候補のオランダを破るなど、グループリーグを2勝1分けで首位通過。チームを率いる森山佳郎監督も「上に行けそうな気がしていた」と話すほど、チームの雰囲気はよく、史上最高成績となるベスト4進出も可能ではないかと期待された。

 ところが、日本は決勝トーナメント1回戦でよもやの大失速。森山監督が「全然ボールへ(プレッシャーをかけに)いけなかった」と振り返ったように、守備からリズムを作ることができず、メキシコに0−2で敗れた。

 2点のリードを許した試合終盤こそ、「ゴールへ向かう勇気がラスト20分でやっと出た」と指揮官。だが、不用意に与えてしまった2ゴールを、メキシコも簡単にはチャラにしてくれなかった。

「そこから決定機が3、4度あったので、一個でも入れていれば勢いが増したと思うが、残念ながらそうはならなかった。ワールドカップの舞台は、甘くないぞということ」

 厳しい表情でそう語った森山監督は、終盤の反撃を手放しに称えることなく、むしろ「2失点食らってから、ようやくゴールに向かう勇気、迫力が出た。もっと早く出せないかというところはあった」と、反省の弁を口にした。

 同じようなことは、8年前にもあった。舞台は同じく、U−17ワールドカップである。

 FW中島翔哉、FW南野拓実、DF植田直通らを擁する当時のU−17日本代表は、自国開催の1993年大会を除けば、初めてベスト8へ進出。ピッチを広く使ってボールを動かし、流麗なパスワークで相手を翻弄するサッカーは、現地メキシコでも「まるでバルサのようだ」と称えられた。

 しかし、準々決勝では、ブラジルの鋭い読みと速い出足の前に、得意のパスをつながせてもらえない。リズムに乗れない日本は、後半15分までに3点を失った。

 その後、日本は中島のゴールなどで2点を返した。1点差に迫った試合終盤は、スタンド全体に「ハポン(日本)コール」が響いた。結局、2−3で敗れはしたものの、日本もよく健闘したと言っていい試合だった。

 だが、当時のU−17日本代表を率いていた吉武博文監督は、「もちろん、いい部分は当然あったが」とつけ加えたうえで、こんなことを話している。

「僕はブラジル戦の残り15分が、今大会で一番おもしろくなかった。0−3になってから、(自分たちらしい攻撃を)イケイケドンドンでやれたけど、あれを緊迫したなかでやれないと」

 そして、0−3になってからの反撃を、「お兄ちゃんにケンカで負けそうになった小さな子が、泣きながら腕を振り回すようなもの」と表現した。

 翻(ひるがえ)って、ベネズエラとの親善試合に1−4で敗れたA代表である。

 とにもかくにも、前半の日本は酷かった。2日前に行なわれたU−22日本代表がコロンビアに0−2で敗れた試合も、これ以上ないほど酷い試合だと思って見ていたが、それを上回る酷さだった。

 前半にして4点を失うショッキングな展開に、守備が崩壊という印象を受けるかもしれないが、元をたどれば、日本のピンチの多くが、自らのイージーなパスミスから引き起こされたものである。あれだけ悪い形でボールを失えば、そこからすぐに守備を整えるのは難しい。

 しかも、日本はさらなる失点はしたくないという焦りから、簡単に相手ボールに飛び込んではかわされ、自ら守備のバランスを崩してしまう悪循環。失点するにしても、できることなら1失点、せめて2失点したところで、ひとまずゲームを落ち着かせたいところだった。そうでなければ、前半で試合が壊れてしまう。

 ところが、日本の選手たちは冷静さを欠き、パニックに陥ったかのようにミスを重ね、2点目から4点目までわずか10分足らずで立て続けに3失点。むしろ、事態を悪化させる結果となった。

 前半で4点も失ってしまえば、勝負あり、である。

 たしかに、後半の日本は持ち直した。トップにFW永井謙佑が入り、プレッシングが強化されたうえ、中盤にはボール奪取能力の高いMF山口蛍が配置され、前線と中盤のバランスは各段によくなった。ベネズエラのラファエル・ドゥダメル監督も、「ロングボールを蹴るしかなくなかった」と話すとおりである。

 日本は山口のゴールで1点を返し、その他にもいくつかの際どいチャンスを作ってはいる。

 だが、前半にして、すでに勝負は決していたことを忘れてはならない。ドゥダメル監督が語る。

「後半も真剣に、同じインテンシティを保ち、失点ゼロで戦うつもりだったが、(前半の)45分で4−0になれば、自然と緊張のレベルは下がってくるものだ」

 あえてつけ加えるなら、敵地に乗り込んでの親善試合で前半のうちに4−0になれば、言い方は悪いが、後半は攻め手を緩めるのが”招待されたものの礼儀”と言ってもいいだろう。

 だからこそ、試合後の森保一監督のコメントが気になった。

「前半の結果を受け、後半は心が折れて、集中力が切れるかもしれないなか、選手は顔を上げて、気持ちを奮い立たせてプレーすることを示してくれた」

 繰り返しになるが、すでに前半で勝負は決していたのである。

 後半に試合をひっくり返したというのならともかく、1点を返すのが精いっぱい。そんな試合のあとに、「(後半に)こちらのギアが上がらなければ、もっと点差を広げられていたかもしれない」などと言われても、聞いているほうが恥ずかしくなる。

 そもそも森保監督は、U−22の試合も含め、11月の”3連戦”を「すべて勝つつもりでメンバーを編成した」と言っているように、従来から、それが親善試合であろうと、「勝ちにこだわる」ことを強調し、すべての試合に臨んできた。事実、就任以来、ほとんどの試合で主力メンバーを固定して戦ってきている。その是非はともかく、それが森保監督の姿勢だった。

 だが、本当に勝ちにこだわっているならば、前半にして試合を壊した戦いぶりについて、もっと厳しい言葉が聞きたかった。これでは、よほど10代の選手たちのほうが、世界と戦ううえでの厳しさを要求されていると言われても仕方がない。

 リードされながら、よく立ち直った。終盤はよく盛り返した。それらは、ひとつの見方ではあるだろう。

 しかしながら、世界との真剣勝負では、先に2点も3点も与えてしまった時点で、実質ゲームオーバー。U−17ワールドカップで悔しい敗戦を味わったふたりの監督は、そのことをよく理解している。だからこそ、選手たちに対する要求も、自然と過酷なものになっていく。

 本来、そのお手本となるべきA代表が、遅きに失した反撃を、収穫ととらえているようでは寂しすぎる。

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  • いやもう監督どうのこうのより選手レベルが低いだけだって
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