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超小型PC「OneMix2S」を“ねちっこく”触ってみた

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2019年11月21日 07:12  ITmedia PC USER

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ITmedia PC USER

写真One-Netbook Technologyの超小型PC「OneMix2S さくらピンクエディション」
One-Netbook Technologyの超小型PC「OneMix2S さくらピンクエディション」

 これまでPC USERにおいて、さまざまな超小型PCを取り上げてきた。今では7型の液晶ディスプレイ採用モデルを中心に8型の上位モデル、さらにはカラーバリエーションを含めて選択肢が増えてきた。ただ、超小型PCを選ぶ際に注意したいのは、決して「メインマシンの小型版」ではないということだ。超小型PCが必要となる場面に限って使うという認識でないと、早々にして「ケッキョクツカエナイジャン」となるのは改めて指摘するまでもないことだろう。



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 さらに面倒なことに、20年前なら超小型PCでないとできなかったことが、情報閲覧や(適切にGUIをデザインしたアプリケーションという前提ながら)タップ操作による処理など、今では(または10年以上前から)スマートフォンでも十分にできてしまったりする。そういう意味で“超小型PCが必要となる場面”というのは、意外と限られているのかもしれない。



●タッチ対応の7型液晶ディスプレイを搭載した超小型PCの存在理由とは



 以前取り上げたShenzhen GPD Technologyの「GPD MicroPC」は、「多種多様な周辺機器を接続でき、屋外作業で立ったまま操作できること」が求められる利用場面に特化したデバイスで、その存在意義は明確だ。



 では、同じく「GPD Pocket 2」、そして、今回取り上げるOne-Netbook Technologyの「OneMix2S」といった7型ディスプレイを採用したクラムシェルスタイルQWERTYキーボード搭載PC(長すぎるので、以下「7型超小型PC」とする)が必要な場面は何だろうか。



 そういった場面があるか否か、そして、その場面において必要十分な機能と処理能力を有しているかが、それぞれのユーザーにおいて7型超小型PCを購入する大義名分となり、そのユーザーがどのような場面を重視していて、その場面に適している7型超小型PCが何であるかを検討すれば、GPD Pocket 2とOneMix2Sのどちらを選べばいいのか、あるいは他の競合モデルなのかの答えが出てくる。



 7型超小型PCだからこそできること。



 私の場合、それは思いついたアイデアをいつでもどこでもすぐに記録できることを求めたい。そう書いていて、だいぶ前にPCメーカーや半導体メーカー、OSメーカーがモバイルコンピューティングを訴求していた時期によく見聞きしたフレーズに似ているなと、今さらながらに思ったりする。



 だが、これができるモバイルPCはまだまだ存在していない、と言ってしまおう。「いやいや、イマドキのモバイルPCは1kgを切るほどに軽くなっていて、バッテリー駆動時間も10時間超えるのが普通ですよ」という人は多いし、それはその通りだ。しかし「どこにでも“置いて”使える」となると、意外と難しい。



 このあたりの事情はGPD Pocket 2のレビューでも述べているが、現在のモバイルPCで主流の13.3型ディスプレイを搭載したモデル(その多くは幅が300ミリ前後、奥行きが200ミリ前後)を机に置いて使おうとした場合、新幹線や航空機(エコノミークラス)のテーブル、街カフェのテーブルでカップとギリギリ共存できるサイズであるのはもちろんのこと、普段仕事で使っているデスクでも、書類や文献や食器や弁当が混在する状況でモバイルPCの置き場所を確保するのが意外と困難だったりする。



●改めてOneMix2Sをチェック



 そんな状況でも、7型超小型PCなら気兼ねなく置いて使うことができる。OneMix2Sのボディーサイズは約182(幅)×110(奥行き)×17(厚さ)mmと、設置面積は13.3型モバイルPCと比べて圧倒的に少なくて済む。GPD Pocket 2のサイズも約181(幅)×113(奥行き)×8〜14(厚さ)mmと、設置場所という条件で比較するとほぼ同じと考えていい。



 なお、OneMix2Sはディスプレイを360度開いてタブレットのスタイルで使用することも可能だ。机を用意できない状況でも使えるため、利用できる場所の柔軟性で比較するとGPD Pocket 2に対するアドバンテージといえる。本体の重さも約515gなので、片手で持って使うのも可能だ(タブレットやスマートフォンに比べるとやや重いが)。ただし、OSは64bit版Windows 10 Homeなので、タブレット利用にあたってはAndroid端末やiOS端末と比べるとそれなりに制約はある。



 OneMix2Sには、標準で2048段階の筆圧検知に対応したスタイラスペンが付属する。タップ作業ではそれなりに効果はあるが、その一方でOneMix2Sにスタイラスペンを収納するホルダーもなければ、こちらも標準で付属するスタイラスペンケースを保持できるホールの類いもない(付属のスタイラスペンケースにループやホールは用意されていない)。



 これは、OneMix2Sに限った話ではないが、例えばSurface Pro XやGalaxy Noteシリーズのように本体にスタイラスペンを保持できる工夫がないと、実際の運用でスタイラスペンを使うのはとても面倒になる。約10日間にわたる評価期間中、常用している机以外の場所でスタイラスペンを使う機会は1度もなく(ジャケットの胸ポケットや内ポケットに入れて携行していてもこの状況は変わらなかった)、スタイラスペンを使わないとタブレットスタイルでの利用も少なくなっていった(閲覧利用だけならスマートフォンがあるし、という事情もあるのだが)。



●OneMix2Sのキーボードをみっちり試してみた



 せっかくタブレットスタイルを用意している2in1スタイルのOneMix2Sだったが、その利用する場面の多くは机に置いてQWERTYキーボードを利用して思いついたアイデアをすぐに記録する、だった。



 となると、GPD Pocket 2と同様、キーボードの使い勝手が重要な評価ポイントになる。こちらの開封レビューにもあるように、キーピッチは約16mm、キートップは約14mmを確保している。キーピッチはGPD Pocket 2と同じだが、“見た目”の印象はだいぶ異なる。先に述べたようにキーピッチはどちらも16ミリだが、GPD Pocket 2は「A」キーがある段のキーピッチが17mmと広いのにキートップサイズは他のキーと変わらないため、キーの間隔が広がっており、それが見た目で余裕ある印象を与えている。



 OneMix2Sのキーレイアウトで気になるのが、CapsLockキーと「A」キー、そして、「,<」「.>」「/?」キーの配置だろう。一体化したキートップを分割したような形状で、特に「,<」「.>」はそれぞれ読点と句点と入力する機会の多いキーが実測約7mmという狭いピッチですき間なく隣接している。



 評価を開始した直後は打ち間違いも多く、注意を払ってタイプしなければならなかったが、「右手人差し指でタイプする」という作法を習得すると打ち間違いは激減した。その他にも、通常は数字キー列の右寄りにあるキー群がファンクションキーの上にあったり、「L」キーの右側にある「:;」キー、「”’」キーがスペースキーの右側に「↑」キーを挟んであったりする。



 「↑」キーを挟んで両側にキーを配置するレイアウトはGPD Pocket 2でもあったが、キーのサイズが全て同じだったGPD Pocket 2とは異なり、OneMix2Sは「↑」キーのサイズを小さく、かつ縦方向を半分にしているので打ち間違いは起きにくい。



 ちなみに、OneMix2Sのキーは英語配列(ASCII配列)であるため、日本語入力ソフトを有効にするには「Alt」+「〜」キーの組み合わせをタイプする必要がある。ただ、「〜」キーが左寄り最上段にあるので、左手だけで日本語入力ソフトを有効にできる。



 OneMix2Sのキーレイアウトで注意しておきたいのが、最上段列の右端にある「電源ボタン」だ。左隣には「=+」キーが、下隣には「Del」キーが、左下隣には「)0」キーがあって、どれも利用機会が多い。特に通常のキーボードでは「Del」「BackSpace」といった修正系のキーが右隅にあるため、何かと指が行きがちだ。実を言うと評価作業中で最も押し間違える回数が多かったのが、この「電源ボタン」だった。この誤爆は評価作業の最終日にも何度か発生している。



 誤爆といえば、もう1つ注意しておきたいことがある。OneMix2Sの「B」キー、「N」キー、そして真ん中で分割したスペースキーの間に設けた光学式ポインティングデバイスと、スペースキーの下に設けた左右のクリックボタンの存在だ。本体中心から右寄りにあるポインティングデバイスの配置そのものは、右手人差し指でマウスカーソルを制御するのに最適な場所で、実際に使ってみて光学式の追従性も良好だった。ただ、日本語入力で変換するためにスペースキーを押そうとして、左右のクリックボタンを誤爆する機会もかなり多かった。



●バッテリー駆動時間を比較する



 OneMix2SとGPD Pocket 2のハードウェア構成は、CPUにCore m3-8100Y(2コア4スレッド、1.1GHz〜3.4GHz、TDP 5W)を採用し、システムメモリはLPDDR3を8GBと処理能力に関する項目で共通する。ただし、ストレージはOneMix2SがPCI Express接続のSSD 256GBと“圧倒的に優勢”だ。



 とはいえ、そのレビューでも述べたように、超小型PCにとって処理能力の差はそれほど重要なことではない。スコア自体は明確な違いがあるけれど、そこはユーザーそれぞれの利用場面に合わせて影響を考察してから判断するのが望ましい。



 動作中のノイズについては、特に冷却ファンの風切り音はOneMix2SだけでなくGPD Pocket 2も明らかに分かる。ベンチマークテストを走らせているときは、相当な音量でファンが回り続けるのはやむを得ないとして、Webブラウジングといった負荷の低い利用状況でも冷却ファンは断続的に回り続け、小さいながらも音は聞こえ続ける。



 OneMix2Sにはファンをオフにする専用スイッチがないので、動画視聴中で静かにしたいときもファンを止めることはできないが、ボディーの発熱を考えると、ファンを止めるのはリスクが高いように思える。



 OneMix2Sは、主にボディー底面の右半分で発熱する。負荷の低い利用においてはまだボディーを手で触ることができる程度の温度だが、ストリーミング動画の再生を続けていると、熱めのお風呂ぐらいという感じになってくる。そして、PCMark 10を走らせると、底部だけでなくボディー上部にまで熱が伝わってきて、触ると思わず指を引っ込めてしまうぐらいまでに熱くなっていた。このような発熱状況を考えると、ファンを止める機能がないのはかえっていいのではないかと思うほどだ。



●さくらピンクエディションの“功罪”とは



 今回評価したOneMix2Sは「さくらピンクエディション」モデルを用いた。すでに開封レビュー記事で紹介しているように、「ピンクも派手なカラーではなく落ち着いた色合い」で、天板には猫をかたどったラインが描かれている。五十過ぎの男性が持ち歩くにはちょっと厳しいものがあるかもしれないが、同世代女性からは「品がよくて私でも持ち歩きたくなる」との感想をもらった他、「常時持ち歩いて使うデバイスならこれぐらいのデザインは必要」との意見もあった。



 “さくらピンク”のカラーリングは天板と底面だけでなく、ディスプレイベゼルにキーボートパネル、そして、キートップや付属のスタイラスペンにまで及ぶ。デザインの面から見ると(たぶん)評価が高いと思われるが、実利用を考えた場合、キートップのカラーリングに難点がある。



 キートップの刻印がシルバーモデルと同じホワイトにしているが、これがキートップのさくらピンクとの組み合わせになると視認が難しくなるというのが評価した実感だ。特に照明を反射した状態になるとほぼ刻印が見えにくくなる。キー配列が独特ゆえに刻印を確かめながら入力する機会が通常のノートPCより多くなることもあって、刻印が見えにくいのはストレスになるというのが正直な感想だ。このあたり、電源ボタンやクリックボタンの配列も含めてこれから集まるであろうユーザーのフィードバックを反映して、より使い勝手が向上することを期待したい。


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  • 確かにスマホはPCと言うより、高機能な電磁手帳って感じもする。
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