沢尻エリカもマーシーも「全裸検査」は通る道――元女囚が考える逮捕と留置場

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2019年12月01日 19:03  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

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 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

「獄」の屈辱感はハンパない

 エリカ様の勾留延長や元彼氏の逮捕、マーシー(田代まさし)の再逮捕など、薬物に関するニュースが続きましたね。マーシーはとっくにダルクをやめていた上に、今夏NHKに出た時期にも、すでに覚醒剤を使っていたことがわかって、ファンをがっかりさせたようです。

 私も別の意味でがっかりでしたね。「やっぱりクスリはどうしたってやめられないんや。キヨハラも中野もアヤしいな」とか言われるのは悲しいです。でも、信じていただけるように、毎日を大事に生きています。これはホンマです。

 エリカ様の逮捕では、「尿」の検査に萌える方が少なくなかったみたいですが、エリカ様でも誰でも留置場に入る時は、オシッコどころか肛門だって見られてますよ。犯罪者に人権なんかないですから。

 警察に逮捕されると、まず警察署の留置場に入れられるんですが、ここでは最初に持っている物を全部取り上げられて、全裸にさせられます。で、そのまま四つんばいになるように言われて、肛門もチェックされます。膣も下からのぞかれます。肛門や膣にクスリとかを隠していないか見るんですが、「お前に人権なんかない」的なマウントを取る儀式みたいな感じと違いますかね。

 あとは刺青の有無や、男子の場合は「真珠の有無」もチェックするんですが、刺青や真珠があったところで、別にどうもならない気がします。ま、瑠美レベル(笑)やと、「減るもんやないし、見たいなら好きなだけ見てええよ」となりますが、経験ない人の屈辱感はハンパないでしょう。

 もちろん、ひき逃げで逮捕されたモーニング娘。のよっすぃーこと吉澤ひとみさんもそうです。留置場の全裸検査は、薬物事案だけでなく全員が通る道なんですよ。マーシーも、ピエール瀧さんも、もちろん清原和博さんもASKAさんも、みんな通っています。

 留置場だけではなく、拘置所も刑務所も、キホン「屈辱感」を味わうところです。「こんな思いをしたくないなら戻ってくるな」と思わせたいのでしょうが、これも「慣れ」があるんで、私くらいになると平気になってしまいますから、ムダですね。

 でも、先進国でここまで収容者に冷たいのは日本だけのようです。日産のゴーン元会長の逮捕で、フランスとかは「日本の刑事収容施設はひどい」ちゅう話になってるようですよ。そんなわけで、私も「フランス2(ドゥ)」というフランスのテレビ局のインタビューを受けました。宣伝ぽくてすみません。

 フランス語なんでようわからんのですが、元会長の奥さんも、泣きながら日本の施設や裁判について話しているようです。私も日本の女子刑務所についてお話をさせていただきました。

 番組では東京拘置所や東京スカイツリーとかが、なかなかオシャンティに映っていて、「さすがフランスやなー」と思いました。日本のNHKとかやと、もっと暗くなりそうです。ただし編集者さんは、「元会長は、さすがに四つんばい検査はないんじゃないですかね」と言うてました。

「まず弁護人が騒ぎますから、確実に国際問題になりますし、もともとお役所ですから、セレブには卑屈なほど腰が低いんです。『自殺防止のために薬物とかを持っていないかチェックする』というのは表向きにはあるんですが、元会長はクスリを肛門に入れることはないでしょうし、真珠も入ってないと思いますしね。日本でも政治家さんや外交官などの上級の公務員には、四つんばい検査はしないと聞いています」

 ええー? そうなんですか? それって差別と違いますかね。今まで逮捕された人たちは、みんな「すっぽんぽんで四つんばい検査」と思ってましたけど、されていない人たちもいたとは……。なんかちょっと納得できないですけど、読者の皆さんはどうですか?

中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」

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  • 昔、自衛隊の入隊検査でもやってる話を同級生の自衛官から聞きました。
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