アブダビでF1の問題点が浮き彫りに「DRSがないとオーバーテイクできない」とドライバー

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2019年12月05日 17:01  AUTOSPORT web

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ブラウンは、レース規則を変更し、チーム間の差を縮めることが重要だと考えている
F1のモータースポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、アブダビGP決勝を見れば、なぜ新たなレギュレーションが必要なのかが明らかであると語っている。

 ブラウンは、コース上でのバトルを活性化し、チーム間の争いをより接戦にするための取り組みを続けている。彼はシーズン最終戦で起きたことを例に挙げ、レギュレーションを変更し、バトルしやすいマシンを導入することが重要であると主張した。

「日曜日のレースでは、技術上のトラブルのために、ほぼ20周にわたってDRSが使用できなかった。その時の状況から、接近戦を演じられるマシンが必要であることが強調されたと言わざるを得ない」とブラウンは指摘した。

 DRSのトラブルはサーバーの不具合が原因だった。レース序盤はトラブルによってオーバーテイクが難しくなり、エンジンペナルティでグリッド最後尾からスタートしたメルセデスのバルテリ・ボッタスは、順位の回復に苦戦した。

「この件は、今のF1はDRSがなければオーバーテイクができないということを表している」とマクラーレンのカルロス・サインツJr.はコメントした。

「現代のF1では、DRSが本当に必要なんだ。2021年には不要になっているといいね。この補助装置を好きな者はいないけれど、現時点ではF1でオーバーテイクが見たかったらDRSが必要だ。今後どうなるのか状況を見ていこう」
■アブダビではトップ3チーム以外周回遅れ。格差が目立つ結果に

 DRSトラブルが解決してからはトラフィックが多少解消されたが、トップチームと中団チームのパフォーマンス差が大きいことが改めて示される形になった。

 首位と同一周回でレースを終えたのはわずか6台。このレースでの「トップ3チーム以外のトップ」だったのはレーシングポイントのセルジオ・ペレスだったが、彼もウイナーから1周遅れでチェッカーフラッグを受けている。

「日曜日のレースを振り返ると、完全なレース距離を完走したのはまたもトップチームだけだった。他のチームはすべて周回遅れだ。チーム間のパフォーマンス差を縮めなければならない」とブラウンは述べた。

 F1は2021年から導入予定の新ルールを最近発表しており、ブラウンはそれがファンに広く受け入れられていると感じている。

「新ルールについては、特にファンからの幅広くポジティブな反応があったことを非常に喜ばしく思っている」とブラウンは恒例のレース後のニュースレターに書いている。

「ファンは我々のスポーツにとって最大の利害関係者であり、我々は長年の愛好家たちをしっかり捉える必要がある。しかしそれと同時に、新たなファンを引きつける必要もある」とブラウンは続けた。

「我々は3年前にこのやり方を始めたが、今、その結果が見えようとしている」

「F1への関心は2019年も高まり続けている。これまでのところ入手可能なテレビ視聴者数のデータはポジティブなものだ。そして2018年と同様に、今年もまたレースウイークに来場した観客数が400万人を超えている」

「デジタルプラットフォーム上でも、その成長はいっそう印象強い。また一方で世界中の様々な都市で開催したフェスティバルは、多くの関心を集めた」

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