宮古島では「だいずあぱらぎみどぅんやーまーつきむぬふぁうがー」と言ってナンパするの?

0

2019年12月06日 21:32  TVerプラス

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

TVerプラス

沖縄の方言の難しさは誰しも知っているだろう。だが沖縄県民もわからないほど難しいのが宮古島の方言だという。他県民には似たり寄ったりだが、沖縄県民からすると宮古島の言葉の難しさは尋常ではないらしい。そこで今回は、宮古島の方言講座といこう。例文は、これだ!だいず あぱらぎ みどぅんやーまーつき むぬ ふぁうがーうーん、まったくわからない。ひとつひとつの単語が日本語とは思えないのだが。英語や中国語の方がまだわかるんじゃないだろうか。宮古島の人たちに解説してもらおう。まず「だいず」これは、「とても」とか「大変」とかの意味だ。続いて「あぱらぎ」は「きれい」「美しい」の意味。なるほど、「だいず あぱらぎ」で「とてもきれい」、そして「みどぅん」は女性という意味なので、「とてもきれいな女の人だ」と女性を褒める言葉らしいとわかった。しかし「あぱらぎ」という言葉が「きれい」だなんて、語感的には程遠い気がするのだが。だって「あぱ」のうえに「らぎ」ですよ。どっちかというとけなす言葉に思えるけど。まあ、いいか。続いて後半の「まーつき むぬ ふぁうがー」にいこう。「まーつき」は「一緒に」という意味。「むぬ」は「ごはん」の意味。「ふぁうがー」は「食べに行こう」。つまり後半は「一緒にごはん食べに行こう」ということだ。ということは全体としては「とてもきれいな女の人だなあ、一緒にごはん食べに行こう」と言っているわけだ。なんのことはない、美人を見かけてナンパする時の言い方なのだ。なんだなんだ、いい例文じゃないか。宮古島できれいな女性を見かけた時のために覚えておきたいところだ。さて宮古島方言のさらなる解説。強調したいときは二回繰り返すといいそうだ。例文にあった「あぱらぎ」を繰り返して「あぱらぎー、あぱらぎー」と言えば「とーってもきれいだ」となるし、「痛い」の意味の「やむ」を繰り返して「やむー、やむー」と言うと、「すっごく痛い」の意味になる。まあこれは普通に一般的日本語でも「痛い痛い」と言えば相当痛そうに思うだろうけど。さらに高度な宮古島方言を紹介しよう。楽器などを「弾く」ことを「ぷすがぁ」というそうなのだが、この「す」は普通の「す」ではない。濁点の「ず」ともちょっと違って、「す」に半濁点「゚」をつけた、PCでは打てない発音になってしまう。強引に表記すれば「す゚」ということ。いやこんなの人類の発音じゃないと思う。だが生粋の宮古島の人なら発音できるそうだ。いやはや、なんとも深いぞ宮古島の言葉。そもそも宮古島で女性をナンパする機会なんてなさそうな気がするが、ひょっとした時のために今回の例文、覚えていくといいかもよ。【文:境 治】
    ニュース設定