SixTONES、YouTubeで単独チャンネル持った意義 ジャニーズJr.Ch時代との相違点から考える

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2019年12月07日 07:01  リアルサウンド

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SixTONES

 2020年1月22日にCDデビューを果たすことが決定しているSixTONES。デビュー曲「Imitation Rain」は、X JAPANのYOSHIKIが手がけたこともあり、大きな話題を呼んでいる。さらに、12月11日に刊行される雑誌『anan』(マガジンハウス)では、2度目の表紙を飾ることが発表された。デビュー前のアーティストが表紙を2度も担当するのは、『anan』が創刊されて以来初のことだというから驚きだ。


(関連:SixTONESがYouTubeと相性の良い3つの理由 単独アーティストチャンネル開設を機に考える


 そんなSixTONESがデビューと一緒のタイミングで発表したのが、単独のアーティストチャンネルの開設である。8月8日に「SixTONES Channel Teaser」をアップしてから約4カ月が経った。そこで、改めてSixTONESが個別アーティストチャンネルを持った意義を考えてみたい。


 アーティストチャンネルにアップロードされている動画を見てみると、単独コンサート『CHANGE THE ERA -201ix-』のライブ映像をはじめ、ダンス動画や企画動画など様々だ。ジャニーズJr.チャンネルにアップロードされていた動画と比べると、人気だったドライブ企画や『すとらじ』、彼らにとって思い出深いMV・曲である「JAPONICA STYLE」の英語バージョンなど、これまでYouTube上で行なってきた活動を大切にしていることがわかる。だが、それだけではない。


 たとえば、これまでにもパフォーマンス動画はアップされていたが、「Amazing!!!!!!(Dance Practice)」のような類のダンス動画は、ジャニーズJr.チャンネルではほぼなかった。さらに、動画「SixTONES Dance Tribute to “GOD BLESS YOU ft. ELECTROOBY” by ATTA HALILINTAR」にも注目だ。延期になってしまったが、2019年10月19日にインドネシア・ジャカルタで開催を予定していた音楽イベント『YouTube FanFest』に出演することが決定していたSixTONES。そんな彼らが、この動画では、同じく出演予定だったAtta Halilintarの楽曲でダンスを披露している。こういった新しく自由な取り組みが、SixTONESのアーティストチャンネルには加わっているのだ。


 一方で、企画動画は、今のところジャニーズJr.チャンネルの頃から人気を博していたドライブ企画と『すとらじ』の2本に絞られている。そのため、チャンネル全体がスッキリしているように感じた。これらの企画動画は、MVやパフォーマンス系動画とのボリュームバランスも良い。全体的に、SixTONESのアーティスト活動の様子だけでなく、アイドルとしての顔から素の表情までも、幅広く楽しめるチャンネルに仕上がっているのではないだろうか。


 さらに注目したいのは、動画の概要欄だ。そこには動画に関する説明は一切なく、SNSやチャンネル登録ページ、音楽コンテンツへの“リンクのみ”が記載されている。実にシンプルな構成だ。そのため、視聴者はその動画がどんな意味を持っているのか、どういった位置づけなのかを調べたり、ファン同士で教え合ったりすることになる。つまり、情報を能動的に取りに行くことになるわけだ。すると、受動的に情報を得るよりも印象に残り、記憶に刻まれやすい。もしかしたら、そこまで考えてシンプルな作りにしているのではないだろうか。とはいえ、嵐の動画も同じスタイルのため、ジャニーズ事務所自体の方針ということかもしれないが……。


 そしてもうひとつ。ジャニーズJr.チャンネルの動画と大きく変わったのが、タイトルだ。すべて英語表記となっている。常々「海外進出」という言葉を使っていたSixTONES。惜しくも『YouTube FanFest』は延期となってしまったが、今も変わらず海外進出を意識していることに変わりはないだろう。コメント欄にも、外国の方とみられる投稿が少なくない。SixTONESのアーティストチャンネルは、目下の目標である“海外進出”を達成するために、今一番有効なツールなのかもしれない。(文=高橋梓)


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