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小島慶子 「『飛び恥』の時代の悩ましい現実と私たちにできること」

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2019年12月07日 11:30  AERA dot.

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写真小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。『仕事と子育てが大変すぎてリアルに泣いているママたちへ!』(日経BP社)が発売中
小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。『仕事と子育てが大変すぎてリアルに泣いているママたちへ!』(日経BP社)が発売中
 タレントでエッセイストの小島慶子さんが「AERA」で連載する「幸複のススメ!」をお届けします。多くの原稿を抱え、夫と息子たちが住むオーストラリアと、仕事のある日本とを往復する小島さん。日々の暮らしの中から生まれる思いを綴ります。

【ヨットで大西洋を横断し、米ニューヨークに着いたグレタ・トゥンベリさん】

*  *  *
 オックスフォード大学出版局が選んだ2019年を象徴する言葉は「気候非常事態」だそうです。私も今年は地球環境についてずいぶん考えました。地球温暖化による旱魃(かんばつ)や台風などの異常気象に加え、プラスチックの問題も深刻です。極地の空気や深海の海底からもマイクロプラスチックが見つかり、海洋プラスチックゴミが生態系に深刻な影響を与えていることが繰り返し報じられました。死後はシロナガスクジラに転生を希望している身としては、来世の自分のために今生で行動しなければと切実に思います。

 しかし、自力でできることのなんと少ないことか。レジ袋断ちをしてプラスチックを減らそうにも身の回りのあらゆるものに使用されているし、温室効果ガスの排出量を減らそうとしてもこれまた触れるもの全てが生産過程で大量のCO2を排出しています。子どもたちや若者が中心となって世界中で数十万人規模の気候変動デモが行われていますが、これも気候危機対策は政府や産業界の積極的な取り組みなしではどうにもならないからです。

 今ヨーロッパでは、列車で行ける距離を飛行機で飛ぶのは恥ずべきことだと言われています。そんな「飛び恥」ブームは当然ながら飛行機が膨大なCO2を排出するからなのですが、欧州のように地続きの旅ができるならともかく、私は家族に会うためには飛行機に乗る以外ありません。グレタ・トゥンベリさんのようにヨットで海を渡るのは不可能だからです。今後は安易な空の旅を抑制するように課税などの施策がされるのかもしれませんが、環境負荷の低いジェット燃料や低燃費の機材開発への投資も重要です。

 飛行機に乗るたびに重く胸をふさぐこの後ろめたさを抱えて、来年も日本と豪州、南北8千キロを行き来することになるのでしょう。実に罪深く、悩ましい年の瀬です。

※AERA 2019年12月9日号

このニュースに関するつぶやき

  • グレタ君「中国へ行って習近平に言ってみて」→ 「中国は世界最大のCO2排出国である。習近平と中国共産党は、私についてこなければならない!」
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  • バカみたい。飛行機に乗ることが恥なら、世界の平和は守れまい?国連の事務総長が飛行機に乗って和平を進めることもできない世の中がお望みですか?
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