関ジャニ∞、圧倒的な大差で首位に 『友よ』収録曲の歌詞から感じるグループの様々な側面

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2019年12月08日 13:21  リアルサウンド

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リアルサウンド編集部

参考:2019年12月9日付週間シングルランキング(2019年11月25日〜12月1日/https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2019-12-09/)


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 最新のオリコンチャートによれば、関ジャニ∞の『友よ』が260,162枚を売り上げ、1位を獲得。続いてGuilty Kiss『New Romantic Sailors』が32,263枚で2位、B2takes!『証-Akashi-』が31,864枚で3位となり、関ジャニ∞が2位以下に圧倒的な大差で首位を記録した週となった。


 『友よ』は43枚目のシングル。錦戸亮が脱退した後の5人体制で初のシングルとなる。作詞作曲はGAKU、編曲は高慶”CO-K”卓史が担当。ドラマ『俺の話は長い』(日本テレビ系)の主題歌である。〈なぁ友よ〉からはじまり〈〜だったりするんだよ〉などとといったように、歌い手から聞き手へと語りかけるような楽曲に仕上がっている。そうした口調で綴られた歌詞を、いわゆる王道のロックサウンドをベースに、メンバーたちが声を荒げて叫ぶようにして歌い上げる。なので、”語りかける”タイプの歌ながらも、歌い手の存在感が強く主張される一曲だ。なかでも〈ダセぇ人間と笑われるのはいい〉という一文は秀逸である。


 以前、氷川きよしがインタビューで「プロデューサーから『馬鹿にされればされるほど、世間から顔と名前を覚えてもらえる』と言われた」(参照:https://dot.asahi.com/wa/2019070500012.html)と語っていたが、『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)で毎週ひな壇に座り、ゲストを立てるために聞き役に徹したり、たまにボケを挟んだりしなければいけない彼らの役どころや、ライブなどでおちゃらけている姿を考えれば、“ダセぇ人間”という役をあえて引き受け、その代わりに”信念”を貫く人間の歌として、この曲は今の彼らにぴたりとハマッている。脱退した数名のメンバーはこの曲をどう聴くのだろうか。”友よ”というタイトルからも離れていったメンバーを意識せざるを得ない。2019年の今の関ジャニ∞が歌うことに強く意味がある曲になっているだろう。


 一方で、カップリング曲にはメンバーらが曲作りした「My Story」(作詞:大倉忠義/作曲:安田章大)が収録されている。こちらはむしろメンバー内での朗らかなやり取りを収めたような一曲で、ウクレレの音色が印象的な平和なサウンドに〈君との時間 かけがえのないこの瞬間〉〈はしゃいで転んで笑って泣いて/泥だらけの僕らの物語〉とグループ活動を謳歌したり振り返るような歌詞となっている。最後は〈ここまで連れてきてくれて。ありがとう。〉と句点まで含めた丁寧な手紙調の歌詞で締めくくる。メンバー同士の素直な感謝の気持ちが込められた曲と言えるだろう。


 また、いしわたり淳治が作詞した3曲目の「Faaaaall In Love」は、ファンク調のサウンドに〈怖がらないで 僕がそばにいる〉とまさにアイドルがファンを惹きつけるような歌詞が乗ったダンスチューン。ここまで相手を誘惑するようなテイストは彼らには意外と珍しい。これまでの2曲とはまた違った彼らの魅力を感じ取れる。


 このように、それぞれ別々の相手へと向けて作られたような3曲が収録された今回のシングル。脱退したメンバーへ問いかけるような一曲、今のメンバーへ優しく告げるような一曲、そしてファンに向けたアイドルらしい一曲……シングルながらも各方面へと向けられている上、その中でも「友よ」が表題曲として選ばれたという点が、とても彼ららしい。(荻原 梓)


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