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『小6女児誘拐』を野々村友紀子が考える! 思春期女子と“知らないおじさん”の今昔

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2019年12月08日 14:00  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

写真SNSが浸透したことで親がこの子のためにすべきことは──(TwitterJapanのアカウントより)
SNSが浸透したことで親がこの子のためにすべきことは──(TwitterJapanのアカウントより)

 大阪市に住む小6女児がTwitterのダイレクトメッセージでやりとりをしていた35歳男性に誘拐されるという事件が起き、世間を驚かせている。今や世代に関わらず、誰もがSNSを使用する世の中だけに他人事ではない。自身も子育て真っ最中の放送作家でNSC講師を務める野々村友紀子が感じたこととは──?

* * *

 今年もいろいろありましたが、これは世の思春期の子を持つ母親たちの心を相当かき乱した事件のひとつではないでしょうか。

 女児が無事に保護されてホッと安心したあとも、「自分の子どもは大丈夫か?」「SNSで見知らぬ人と変なやりとりをしていないか?」「今後どう教育するべきなの?」と、親として心配が尽きることはありません。しかも、その後、似たような事件がいくつか発覚したことも、世間に大きな衝撃を与えました。

 子どもが、自分のスマホで連絡をとった大人の男性に、自らついていってしまう。

 道を歩いていて突然、車で連れ去られたわけでも、公園で遊んでいて何かにつられてついて行ったわけでもなく、自分の意志で出ていく。これははたして「誘拐」なのか? 一見「家出」とも思える行動ですが、まだ判断能力がない未成年者を大人が甘言でかどわかしているわけですから、完全に大人が悪い、憎っくき犯罪です。

 ほんま、こんなことされたら親としてたまらんっちゅーの! 

女子の思春期は今も昔も……

 今までは、子どもの行動範囲や自宅近所にいる変な人に対して、親として網を張って気をつけたり、子どもには口が酸っぱくなるのも通り越して、もう甘辛くなってくるくらい「知らんおじさんにしゃべりかけられても逃げるんやでー」と注意してきましたが、これからは「世界中の知らんおじさん」に注意しないといけない時代なの!?

 しかも、SNSで何度かやりとりして、悩みを聞いてもらったりおしゃべりして少しでも親交を深められたら、それはもう子どもからしたら「知らんおじさん」ではなくなってしまうわけで、家庭環境によっては、「親より優しい、ちょっと知ってるおじさん」を頼る子が出てきても不思議ではないでしょう。

 今回の事件の背景や、家庭での親子関係は知りうることはできません。なので、ここからは自分も思春期を経験し、思春期の娘を2人持つ私の勝手な考えです。まずひとつ言えることは、今回の事件に巻き込まれた小6も、一緒に保護された女子中学生の15歳という年齢も、本当に難しい時期!

 ほとんどの子が、ちょうど親をわずらわしく感じたり、母親とケンカしたりする時期ではないでしょうか。私だって親が嫌いでしかたがない時期がちょうどその頃だったし、中学生の頃は母親と大ゲンカして、徒歩2分のところにある友達の家に家出したこともあります。

 かつて私は、母親や家の不満を日記に書きなぐっていたので、もしもそのときにSNSがあったなら「もうこんな家出ていきたい!」とか「早くひとり暮らししたい」とか呟(つぶや)いていたかも。

 そう。こんなことは今始まったわけではないのです。

「知らないおじさん」に対するハードルの変化

 いつの時代も、一定数の女子は必ず「は〜、はやく家を出たいな」などと呟くもの。それが、昔は自室の天井を見てひとりため息まじりに、か、友達に話を聞いてもらった後にやけくそぎみに、だったのが、今は文字にして全世界に向けて大公開してしまうようになってしまっただけ。

 SNS上で、試しに「家出したい」「誰か泊めて」というワードを検索してみると、大量の女子中学生や高校生の呟きが出てきて驚きます。そして必ず、そういった呟きには、男性たちによる「うちでよければおいで」「迎えに行くよ」「お金持ってます」という返信が大量についている! 怖い!

 リアルタイムで見ていると、鯉がたくさんいる池にエサを投げた時の水面のごとく、われ先に「家出希望少女」に群がる男性の書き込みには、あきれるとともに大きな恐怖を感じます。

 しかもあれだけ報道された後でも、その数は減っているように感じません。正直こんなおっさんら、全員同じ場所に迎えに来させてYouTubeとかで実況して顔さらしてやれよとまで思う! そしたら、ちょっとは減るのでしょうか──。

 誰にでもある、悩んでいるとき、むしゃくしゃしているとき、誰かに聞いてもらって同意してほしいとき。だけど、家庭のことは親しい友人でもなかなか相談しにくいという女子は多い。そんなときに、何のしがらみもない他人が優しく話を聞いてくれたら、たとえそれが「知らんおじさん」であっても、つい心を開いてしまうことも理解できてしまう。

「家出したい」と、呟く少女。

 この、成長過程で当たり前のように通り過ぎるだけのちょっとした光景に、今は「知らんおじさん」が「よき大人の理解者」として入ってくることが可能になってしまったのです。

 昔も「知らんおじさん」に癒しや助けを求めようと思えば可能でした。昭和の時代なら「テレクラ」というものもあり、街を歩けば未成年であろうとガンガンに広告入りのティッシュを配りまくっていたので、そこに電話して知り合おうと思えばできたでしょうし、男性の手を借りて家出することもできたかもしれません。

 でも、そのハードルって、ものすご〜く高かったはず。携帯電話もない時代に、家の電話や公衆電話からひとりで電話をして「知らないおじさん」と話をする。それは小学生や中学生にとって超・非日常の出来事であり、「知らんおじさん」は顔も見えない気持ち悪い存在で、もっともっと警戒すべき相手でした。

 しかし、今は生まれたときからあるスマホを日常的に使う延長線上に「知らんおじさん」はいくらでもニコニコと優しそうな顔写真を掲げて存在する。そしてこちらがアクセス機能を制限していなければ、いくらでも向こうから距離を詰めることができてしまう。スマホを使うことだけには長(た)け、判断力も想像力も経験も未熟な未成年の女子の弱みにつけ込み、誘い出すことは簡単でしょう。

 だから、絶対に、判断力も想像力も経験も子どもよりはある私たち「親」が、しっかりしないといけないのです。

 スマホやSNSやゲームを取り上げるのは簡単です。すべて解約・退会すればいいだけ。最初からそういったツールを絶対に渡さない、取り上げる、それは最も簡単に、子どもから危険を遠ざけているように思えるかもしれません。

 でも、それがこういった問題の根本的な解決になるとは、私は思いません。親が知らないだけで、家庭用ゲームでも世界中つながろうと思えば可能だし、友達を介して知らない人と繋がったりと、方法はたくさんあるのです。そして、今や大切な友達との交流に欠かせないツールとなっているスマホを極端に制限したり取り上げてしまうと、中には友達との関係を壊されたように思う子もいるでしょう。親子関係に軋轢(あつれき)が生じることにもなりかねません。

 だからといって、もちろん野放しではいけない。たまに「私こういうの苦手でわかんないからさー」と言って、何の制限もかけずに与えっぱなしの親がいますが、あれはあかん!子どもに渡すなら親がまず勉強しないと!親の責任として、しっかりと危険やマナーを教え、必要な制限をかける。どんな機能があり、どんなサービスがあるのか知るためには親も努力が必要でしょうが、それは子どもの命を守るため、面倒がらずにやるしかありません。

 こういったことを、まずは、「スマホ世代ではないのに急にスマホの管理者になってしまった親たち」にしっかりと教えることが今後、少しでもこんな事件を減らすきっかけになるのかもしれません。

 大切なのは、すべてを監視するのは無理でも、親としてしっかりと管理すること。疑って見張るのではなく、信じて見守っていることを、子ども自身に感じさせること。そして毎日、親子で目を見て話し合うこと。結局、いちばん大事なのは親が子どもの言動や行動、小さな変化をなるべく見逃さないことなのではないかと思います。

 時代は変われど、思春期の女子の生態は変わらないのですから、親として子にあるべき姿も、昔と大きくは変わらないのでしょう。

プロフィール

野々村友紀子(ののむら・ゆきこ)                      1974年8月5日生まれ。大阪府出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の芸人、2丁拳銃・修士の嫁。 芸人として活動後、放送作家へ転身。現在はバラエティ番組の企画構成に加え、 吉本総合芸能学院(NSC)の講師、アニメやゲームのシナリオ制作など多方面で活躍中。“主婦から共感の声続出!”211項目を数える家事リストを掲載した新刊『夫が知らない家事リスト』(双葉社)が絶賛発売中!」

このニュースに関するつぶやき

  • クソガキには通話とメールで充分。オンラインは20歳になってから。
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  • 日本は官も民も一般人もスマホとSNSの外資独占を認めてしまっていて、彼らの利権を損なうような規制はできない。子供の安全よりも外資の利益が優先だと皆が認めている。
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