【コラム】　カニ味噌に伊勢エビも!? 暴走するソフトクリームの世界

　盛夏も過ぎ、肌寒く感じる日の増えてきた昨今ですが、季節が移り変わろうとも、ソフトクリーム人気は不動のもの。栃木のイチゴや、山梨の巨峰や白桃など、特産品を使用した「ご当地ソフトクリーム」は、旅の醍醐味のひとつですよね。また、名前を聞いただけでも「えええええ!?」と聞き返してしまうような「変わり種ソフト」も、最近では定番になりつつあります。 　その「変わり種ソフト」の中でも有名なのが、岡山県備前市日生町で販売されている「カキフライソフト」。ソフトクリームとカキフライの組み合わせはもちろん、カキフライがそのまま乗っているというビジュアルのインパクトは強烈で、世間を驚かせました。見た目、味、アイディア、すべてに置いて一歩リードしている「カキフライソフト」。はたして、これを超えるソフトクリームはあるのでしょうか。

かかっている黒い液体は醤油ですが、カキフライは冷めています。ご安心下さい。

　さっそく調べてみたところ、わんさか出てくる「変わり種ソフト」。宮城県の「秋刀魚ソフト」に、兵庫県の「カニ味噌ソフト」、大分県の「伊勢えびソフト」に、青森県の「シジミソフト」、北海道や山口県などで売られている「うにソフト」と、甘味とは融合しにくい食材が続々と見つかってしまいました。それら食材のインパクトは、「カキフライソフト」に勝るとも劣らず。しかし、ビジュアル面では「カキフライソフト」の圧勝でした。揚げ物との組み合わせも、どうやら他にはないようです。 　ところで「変わり種ソフト」には、海の幸が多い気がしませんか？　山の幸や、その他の食材はどうでしょう。調査してみたところ、宮城県にて「牛タンソフト」なる、チャレンジ精神あふれるものを発見。青森県には「漬物ソフト」「春みどりソフト（きゃべつ）」、北海道には「ジャガイモソフト」、そして東京都には「納豆ソフト」なるものまで……。さらに、秋田県には「豆板醤ソフト」や「ししとうソフト」、京都府の「七味ソフト」、大阪府の「キムチソフト」に、神奈川県や岐阜県で発売されている「カレーソフト」。なんと北海道では、「スープカレーソフト」まで作られていました。辛みと甘みは、意外と合うのでしょうか。他にも、すでに閉店してしまったマヨネーズ専門店の「まよソフト」＆「超まよソフト」や、熊本県の「火山灰ソフト（ごまを使用）」あたりも気になる存在です。 　そして肝心のお味の方は、「食べてみたら、意外とマッチしていた」という意見もあれば、「なぜ作ったんだ！」と怒鳴りたくなるようなものもあるそうです。更にカップアイスにまで手を伸ばすと、馬刺しやらナマコやらウナギやら、フカヒレラーメンアイスといった、良くわからないものまで存在することがわかりました。名産品を活かした「名物」を生み出すこと自体は珍しくありませんが、アイス＆ソフトクリームはなにやら暴走するケースが目立つ印象です。まあ、食べ物であるうちは心配ないでしょう。 　ところで、このコラムの趣旨は「カキフライソフト」に太刀打ちできるソフトクリームはあるのか？ でしたよね。実は1つだけ、「これならば！」というソフトクリームを発見しています。山梨県の土産店「清里のぞいてIN」にて発売されている、12年もの歴史を誇る人気商品です。その名も、「ク・ソフト」。あまりにも衝撃的なビジュアルのため、写真にモザイクをかけさせていただきました。どうしても見たいという方は、ご自身の判断で写真をクリックして下さい。ただし、自己責任でお願いします。くれぐれも、自己責任でお願いします！

左：画像をクリックすると、モザイクのない画像が表示されます。右：漏れなく付いてくる「ハエ付きスプーン」。

　名産品から、ネタに走ったものまで。先入観を排除し、チャレンジし続けるソフトクリームの世界は潔く、清々しさすら感じさせます。あなたは、どんな「変わり種ソフト」を食べたことがありますか？　お出かけの際には、ぜひ「変わり種ソフト」に注目してみてくださいね。（水流／mixiニューススタッフ）

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