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“矢野スタイル”を体現した近本光司 足りないピースを埋めるのは…?

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2019年12月10日 18:12  ベースボールキング

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ベースボールキング

写真矢野燿大監督 (C) KYODO NEWS
矢野燿大監督 (C) KYODO NEWS
◆ チームを変えた「矢野ガッツ」

 シーズン最終盤、負けたら終わりの状況から驚異の6連勝。ジェットコースターのごとく激しい浮き沈みを見せた2019年の阪神は、最後の最後でリーグ3連覇王者の広島を差し切り、滑り込みでクライマックスシリーズに進出した。

 2年ぶりのポストシーズンでは、得意の横浜スタジアムで2位・DeNAを撃破。宿敵・巨人の待つファイナルへと駒を進めたが、東京ドームでは4試合で合計10得点・21失点と力負け。それでも、前年は最下位に終わっていたことを振り返れば、チームを取り巻く空気を変えたシーズンだったといえるだろう。

 チームを変えた人物と言えば、今季から指揮を執った矢野燿大監督の名前が挙がる。一軍初挑戦の青年指揮官は、金本知憲前監督とは対照的にベンチで感情をむき出しにして試合に臨み、派手なガッツポーズで選手を鼓舞する「矢野ガッツ」をはじめ、チームの先頭に立ってベンチの雰囲気を作り上げる“モチベーター”としての姿が印象的だった。


◆ 「超積極野球」を推進

 では、采配面ではどうだったか。

 シーズン最終盤の6連勝は12球団屈指の投手陣による完封リレーなど、投手力で白星を積み重ねた印象もあったが、矢野阪神のスタイルといえば、春先に掲げていた「超積極野球」だ。

 二軍監督を務めていた2018年、阪神の二軍チームは12球団ダントツの163盗塁を記録。驚異的なまでの“足攻”でチームをファーム日本一に導いており、その手腕に期待がかかった。

 このスタイルは、一軍でも一定の成果を挙げる。2019年シーズンのチーム盗塁数はリーグトップの100個。チーム盗塁数が3ケタの大台に乗ったのは、リーグ優勝を成し遂げた2003年以来でなんと16年ぶりのことだった。

 ちなみに、前年もリーグ2位ではあったが、その数は77個。就任1年目から数字を大きく伸ばしており、前政権とは異なるチームスタイルを印象付けている。

【2019年セ・リーグ チーム盗塁数】
1位 100個 阪神(136)
2位 83個 巨人(103)
3位 81個 広島(124)
4位 63個 中日(97)
5位 62個 ヤクルト(87)
6位 40個 DeNA(66)
※カッコ内は盗塁企図数


◆ 矢野野球の“申し子”・近本光司

 全100盗塁の内訳を見ると、ルーキーながら1番に定着して盗塁王に輝いた近本光司(36個)が全体の3割強を占め、これまで走る印象のなかった梅野隆太郎が14個、足のスペシャリストとして存在感を示した植田海が12個で続く。

 思い返して見ると、前年は糸井嘉男がチームトップの22盗塁をマーク。その糸井が故障にも苦しんで9盗塁と数字を落としたなか、梅野だけで前年比+9と盛り返し、ルーキーの大活躍によって大きく数字を上積みすることができた。

 近本の盗塁企図数は「51」で、これはパ・リーグ盗塁王の西武・金子侑司と並ぶ12球団トップタイの成績。盗塁刺が15を数え、成功率は70.6%にとどまったが、「失敗を咎めない」矢野監督のもと、『超積極野球』を最も体現した選手とも言える。

 足だけでなく、打っては巨人・長嶋茂雄が1958年に記録したセ・リーグの新人年間最多安打記録を更新する159安打。ファンからすれば“2年目のジンクス”が心配の種ではあるが、来季以降も彼がチームの先頭に立ってチームを引っ張っていくことが期待される。


◆ それでも足りないピース

 矢野監督の就任である程度の変化は見せたものの、肝心のチーム得点数はリーグ最下位の538得点(3.76/1試合)。本塁打数では中日に次いでリーグワースト2位、長打率.362はリーグワーストと低迷した。野球は塁上の走者を進めて得点数を競い合うゲーム。投手有利の甲子園を本拠地にしているとはいえ、打線の迫力不足は否めない。

 このウィークポイントを解消しようと、このオフは左の大砲として期待される新助っ人ジャスティン・ボアと契約合意に至り、ドラフトでは高校球界屈指の大砲・井上広大(履正社高)を2位で指名した。

 しかし、新助っ人は異国の野球への適応も含めて未知数な部分があり、ドラフト入団した井上は高卒入団の18歳で、数年後の台頭を期待したい有望株。となれば、チームは現有戦力の台頭に期待したいところ。

 阪神のラインナップを見ると今季一軍に定着できなかった中谷将大、江越大賀、陽川尚将らがその筆頭。新たに就任した井上一樹打撃コーチが秋季練習で彼らに“ホームラン司令”を出したことからも、首脳陣からの期待が伺える。

 特に外野は福留孝介と糸井嘉男が両翼を守る高齢化とあって、彼らにかかる期待は大きい。2020年は“中堅”の域に差し掛かる選手たちが、足りないピースを埋める存在になれるだろうか。


【阪神の主な外野手】

▼ 近本光司(1年目・25歳)
142試 率.271(586−159) 9本 42点 36盗
出塁率.313 長打率.375 OPS.689

▼ 糸井嘉男(16年目・38歳)
103試 率.314(382−120) 5本 42点 9盗
出塁率.403 長打率.416 OPS.819

▼ 福留孝介(21年目・42歳)
104試 率.256(348−89) 10本 47点 0盗
出塁率.347 長打率.394 OPS.740

▼ 高山 俊(4年目・26歳)
105試 率.269(271−73) 5本 29点 9盗
出塁率.336 長打率.369 OPS.705

▼ 江越大賀(5年目・26歳)
49試 率.067(15−1) 0本 0点 1盗
出塁率.125 長打率.067 OPS.192

▼ 中谷将大(9年目・26歳)
62試 率.181(116−21) 6本 19点 0盗
出塁率.264 長打率.379 OPS.643

▼ 陽川尚将(6年目・28歳)
28試 率.109(55−6) 3本 4点 0盗
出塁率.169 長打率.291 OPS.460

このニュースに関するつぶやき

  • コーチ陣の中日OB化は大丈夫か?
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  • 近本・高山にあと一人。それが糸井・福留じゃダメ。そうかと言って中谷・江越・陽川に覚醒を期待するのは難しい・・・
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