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山本昌が語った藤浪晋太郎再生計画。「制球難は必ず克服できる」

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2019年12月12日 06:42  webスポルティーバ

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 阪神タイガースの秋季キャンプで臨時コーチを務めた山本昌氏。若手を中心に多くの投手にアドバイスを送っていたが、なかでも注目を集めたのが藤浪晋太郎への指導だ。入団1年目から3年連続2ケタ勝利を挙げるなど、将来の”虎のエース”として順調に歩みを続けていた藤浪だが、2016年以降は思うような結果を残せず、今シーズンはわずか1試合のみの登板に終わった。そんな藤浪の現状は、50歳まで現役を続け、通算219勝を挙げた”レジェンド”の目にどう映ったのだろうか。

―― これまで高校や社会人での指導経験はありましたが、プロ野球は今回が初めてでした。コーチ要請の経緯から教えていただけますでしょうか。

「矢野(燿大)監督から『阪神には若い左投手も多いので、臨時でコーチをやっていただけませんか?』とメールをいただき、いろんな方と相談しながら決めさせていただきました。じつは、シーズン前の春季キャンプに行った時に才木浩人投手からアドバイスを求められ、いろんな話をするなかで、ほかにも何人かの投手が僕のところに話を聞きに来てくれましてね。そういう流れもあって、臨時コーチをお受けさせていただくことにしました」

―― 今シーズンの阪神投手陣の印象はいかがでしたか。

「今シーズンに関しては、藤川球児投手や島本浩也投手など、試合終盤に出てくる投手がとくにしっかりしていたという印象がありました。もともとタイガースはリリーフ陣が強力なチームで、彼ら以外にも守屋功輝投手が台頭したり、いいピッチャーがたくさんいるなという印象がありました」

―― 実際に臨時コーチとして、現場で見たタイガース投手陣の印象はどうでしたか。

「シーズン中の印象そのままに、タイガースのブルペンはいいピッチャーがたくさんいました。小野泰己投手や望月惇志投手もすばらしいボールを投げていましたし、本当にレベルが高い。左投手で言えば、高橋遥人投手とはシンカー系のボールについて話したり、『僕はこういうふうに投げていたよ』と。とにかく若い投手を中心に、全員に声をかけてアドバイスさせていただきました」

―― 若い投手と接するなかで、コミュニケーションも含めて、山本昌さんがとくに重要視した部分は何でしたか。

「タイガースにはすばらしいコーチの方がいますし、あくまで僕は臨時コーチですので『邪魔にならないように』という思いでやっていました。ただ、僕が経験して得た”引き出し”みたいなものは、『こういう考え方もあるよ』という感じで選手たちに伝えました。春はレギュラーシーズンに向けて戦う準備をしなければいけないのですが、秋はいろんなことを試すことができる。秋に取り組んだことが自分自身で『よかった』と思えば、来春も継続してやればいいと思いますが、自分に合わないと思えば、すぐに捨てればいい。だから、今回のコーチ業で、僕の考えを押しつけるのではなく、『僕はこういうのをやっていたよ』というスタンスでアドバイスさせていただきました」

―― そのなかで、たとえばここ数年、思うような結果を残せず、試行錯誤を繰り返している藤浪晋太郎投手は、山本昌さんの目にどう映りましたか。

「藤浪投手のポテンシャルの高さをあらためて感じましたし、今回のキャンプでもいいボールを投げていました。野球に貪欲で、すごく勉強熱心ですし、僕のところに最初に来てくれたのが藤浪投手でした。勝っている頃と比べて、今は投球フォームを崩しています。その結果、ボールが抜けることが多い。思うように体で表現できていない部分はありますが、彼が考えていることを尊重しながらやっていました」

―― ボールが抜けてしまう要因はどこにあるのでしょうか。

「技術の問題です。投球フォームを崩していることが一番の要因なのですが、そのなかでも腕の振りが間に合わなかった時にボールが抜けてしまう。ただ手首が立って、腕が体の下を通るようになれば、ボールが抜ける確率は下がっていくと思います。藤浪投手の場合は”確率”の問題だけで、今はその数値がちょっと高くなっているだけです。今回のキャンプでは、右打者の体のほうに抜ける確率を下げることを第一目標としてやりました。

 どれだけコントロールのいいピッチャーでも、とくに春先は『ストライクが入るかな……』というところからスタートするものです。僕は”確率”という言葉をよく使うのですが、ストライクが入る確率が上がれば、ピッチング自体がその数値に寄っていく。藤浪投手の場合も、ボールが抜ける確率さえ下がれば、自然と状態はよくなるし、結果もついてくるはずです。そうなれば以前のように2ケタ投手になっていくでしょうし、その兆しは今の段階で少し見えています」

―― 制球難は決してメンタルからくるものではないと?

「そう思います。技術的にそうしたクセがついてしまっただけで、僕は克服できると思っています。藤浪投手は器用ですのでいろんな投げ方ができてしまう。いろいろと試すなかで、一番いいフォームから遠ざかってしまった。それだけの話です」

―― 藤浪投手も含めて、今回臨時コーチをしてわかったことはありましたか。

「たとえば、タイガースのピッチャーは軽めの投球も含め、ボールをよく投げます。数多く投げ込みすることはそんなに重要だと思っていませんが、ボールに触れることは大事だと思います。ボールを触りながら、ピッチングの感覚やフォームを確かめることは重要です。タイガースのブルペンを見て、そのことを再認識しました。

 あと、タイガースの投手は真っすぐをたくさん投げていました。それはすごくいいことだと思います。ピッチングというのは、真っすぐがよくないと変化球も生きてこない。最近は、真っすぐを5球ほど投げて、すぐに変化球を投げる投手がいますが、真っすぐをたくさん投げて、徐々に変化球を増やしていくのは理想的。タイガースの場合、ピッチング練習の7割は真っすぐを投げていました。そういう習慣は大事にしてほしいですね」

―― 来シーズンの春季キャンプもタイガースの臨時コーチを務められるとお聞きしましたが、新たに加わるドラフト1位の西純矢投手(創志学園高)、4位の及川雅貴投手(横浜高)、6位の小川一平投手(東海大九州)といったルーキーのピッチングを見るのも楽しみですね。

「そうですね。今回、臨時コーチをスタートするにあたって、初日に選手たちに向けて1時間半ぐらい講義をさせていただいたのですが、来年の春季キャンプもルーキーたちにする予定です。プロ野球選手は、プロ入りしてからの伸びしろが大事。それを生み出すためにも、まずはケガをしないことが重要です。アマチュアとプロの一番の違いは、医療環境だと思います。プロはトレーニングコーチも含めて医療スタッフは多いですし、技術も高い。何かあればすぐに検査をして、選手たちのケアを行ないます。プロ入りしてから伸びた選手に共通しているのは、ケガをしないということ。少しでも体に異変を感じたら、すぐに報告する。無理してしまうと、3日で済むケガが、3カ月、半年と長引いてしまうことがあります。そういうことも含めて、若い選手にはいろいろと伝えていきたいと思っています」

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  • ぜひ 本当に投手コーチになって欲しい https://mixi.at/ajy1dxJ
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  • 臨時じゃなく、ピッチングコーチになって教えてやってくれんかな。
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