ホーム > mixiニュース > ライフスタイル > 6度のがん手術を経験した梅宮辰夫さん 死因となった「慢性腎不全」とは?

6度のがん手術を経験した梅宮辰夫さん 死因となった「慢性腎不全」とは?

0

2019年12月12日 15:05  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真梅宮辰夫さん (c)朝日新聞社
梅宮辰夫さん (c)朝日新聞社
 映画「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる俳優の梅宮辰夫さんが12日午前7時40分、神奈川県内の病院で亡くなった。享年81。死因は慢性腎不全だった。

【図表でわかる】慢性腎臓病を引き起こす主な原因と二つのリスク

 梅宮さんは2016年6月に十二指腸乳頭部がんを患い、昨年9月に前立腺がん、今年1月に尿管がんの手術を受けるなど、6度のがん手術を経験。昨年からは人工透析も始めていた。

 梅宮さんの死因となった「慢性腎不全」とはどういった病気なのか。全国に1300万人以上とも推計され、"新たな国民病"といわれるほどの広がりを見せているこの病について、週刊朝日ムック『「このままだと人工透析です」と言われたら読む腎臓病の本』から紹介する。

*  *  *
●慢性腎臓病の二つの怖さ

 腎機能が慢性的に低下している病気の総称が慢性腎臓病(CKD)です。腎機能の低下とは、「腎臓の中の糸球体が十分な量の血液を濾過できていない」「からだに必要な成分であるたんぱく質などを尿と一緒に排泄している」といった状態のことです。

 慢性腎臓病の怖さの一つは、自覚症状がほとんど出ないまま進行してしまうことです。

 血液の濾過を担う糸球体は一つがわずかに0.1〜0.2ミリで、一つの腎臓に約100万個もあるため、一部が機能を失っても、残った糸球体でカバーしてしまい、自覚症状としてあらわれにくいのです。自覚症状が出るころには、カバーしきれないほど糸球体が壊れている、ということです。

 もう一つは、いったん腎機能の低下が始まると、腎機能の低下がさらなる腎機能の低下を招く悪循環に陥りやすいことです。

 たとえば、高血圧から腎機能が低下した場合、腎臓の重要な働きの一つであるホルモン分泌が乱れ、その結果、血圧が上がって、さらに腎機能を低下させてしまうのです。

●人工透析だけでなく心筋梗塞・脳卒中も

 慢性腎臓病は、加齢や腎臓そのものの病気のほか、肥満やメタボリックシンドローム、これらを背景とした生活習慣病などが原因になります。

 年をとるほど血管の老化、すなわち動脈硬化が進むことは避けられず、「血管の集まり」ともいわれる糸球体の働きを低下させます。

 また、腎臓そのものの病気で糸球体などが障害を受けると、血液濾過や、その後の、有用な成分の再吸収の働きなどの妨げになります。

 一方、肥満やメタボは、それだけでも血管の負担を増加させ、腎機能を低下させます。そのうえ生活習慣病の引き金になります。生活習慣病のうち、高血圧による腎硬化症、糖尿病による糖尿病性腎症が慢性腎臓病の原因になります。

 このほか生活習慣病関連では、中性脂肪値やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値が高い脂質異常が続くと、動脈硬化が進みやすくなって腎臓の働きの妨げとなります。尿酸値が高い高尿酸血症も慢性腎臓病の危険因子となります。

 一方、腎臓そのものの病気では、糸球体の炎症である慢性糸球体腎炎が慢性腎臓病につながります。

 これらの病気が長年続くことで、徐々に腎機能が失われ、やがて人工透析や腎移植といった腎代替療法が必要になります。それにとどまらず心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気のリスクも高まります。

 人工透析を始めた原因で最も多いのは、糖尿病性腎症(42.5パーセント)であり、次いで慢性糸球体腎炎(16.3パーセント)、腎硬化症(14.7パーセント)となっています。これらによる慢性腎臓病には、とくに注意が必要ということです(※数値は日本透析医学会ホームページから)。

(取材・文/近藤昭彦)

※『週刊朝日MOOK 「このままだと人工透析です」と言われたら読む腎臓病の本』から抜粋

【監修】
東京都済生会中央病院副院長・腎臓内科部長 竜崎崇和医師





    あなたにおすすめ

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定