通算成績だけでは判断できないロッテ・福田秀平の魅力

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2019年12月16日 07:14  ベースボールキング

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ベースボールキング

ロッテの福田秀平
◆ 走攻守三拍子そろった選手

 「来季は井口監督を胴上げし、そして優勝するために自分自身ができることを精一杯頑張っていきたいと思います」。

 ソフトバンクからFA宣言した福田秀平がロッテに入団した。福田は今季、80試合に出場して、打率.259、9本塁打、26打点、9盗塁。通算でも696試合に出場して、打率.235、255安打、24本塁打、120打点、79盗塁という成績で、プロ13年間で1度も規定打席に到達したことがない。

 ただ、井口資仁監督が福田の入団会見で「三拍子そろった選手なので来季、1年目ではありますがチームの顔としてどんどんチームを引っ張っていってもらいたいと思います」と、話したように“走攻守”三拍子そろっており、数字以上に魅力的な選手だ。

◆ 最大の武器“足”

 走塁では5月25日のロッテ戦で、酒居知史からセンターとライトの間に落ちるヒットを放つと、相手の隙を突いて一気に二塁へ進塁する好走塁を見せれば、盗塁も11年から15年にかけて“32”連続成功を記録した。

 ソフトバンクでプレーした今季の盗塁数は9つだったが、4月14日の楽天戦、5月25日のロッテ戦、6月16日のDeNA戦など、相手投手の投球モーションを完全に盗み盗塁を決めるなど、“走塁”、“盗塁”は福田の最大の武器だ。

 「自分自身、そこで生きてきたつもりですし、今後もそれを自分の武器としてやっていきたい。研究であったり、走塁以外のこともそうなんですけど、これからもっともっと成長し、努力していけるようにしていきたいと思います」。

◆ 80試合の出場で9本塁打

 打撃では80試合の出場で、9本のアーチを放つなど近年、フライやライナー性の強い当たりが目立つ。長打率を見ても17年までは、4割を超えたことがなかったが、17年が.492、今季が470と長打力がアップしている。

 「僕自身、2年間くらいそういう取り組みをしてきたので、それが徐々に結果になりつつあるのかなと感じています」と手応えを掴む。

 また、初球から積極的に打ち、初球の打率は今季.474(19−9)をマーク。「初球から甘い球を振っていくスタイルを今後も続けていければいいかなと思いますし、追い込まれたら1球でも多く投げさせというところも今後意識して取り組んでいきたいと思います」と語った。

◆ 外野の守備では276試合連続無失策中

 守備面でも今季は一塁(6試合)、二塁(1試合)、外野(64試合)に出場したが無失策。外野の守備に関しては、16年4月9日のオリックス戦で失策したのを最後に、276試合連続で無失策中だ。

 外野の守備では、「選手のデータなどを頭に入れ、外野守備コーチとポジショニングなどを相談して、それと打球に対する反応の一歩目をすごく大事にしています」とポジショニングを強く意識。

 来季から本拠地にするZOZOマリンスタジアムについては「風が強いですけど、早く体に染み込まさせて、たくさんいいプレーをしていきたいと思います」と意気込んだ。

 ソフトバンク時代は故障に泣かされてきたが、持っているポテンシャルは高く、新天地のロッテで一気に飛躍を遂げる可能性を秘めている。新天地でどのようなパフォーマンスを見せてくれるか今から楽しみだ。

▼ 福田秀平プロフィール
生年月日:1989年2月10日(30歳)
出身地:神奈川県
身長/体重:182センチ/77キロ
投/打:右/左
ポジション:外野手
球歴:多摩大附属聖ヶ丘高〜福岡ソフトバンク(07〜19年)
背番号:7

取材・文=岩下雄太

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  • ずっと控えにいるのはもったいないよね。本人もプロに入ったからにはスタメンでやりたいだろうに。
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