WEC:バーレーン初走行の山下健太、8時間レースの約半分を担当し「さすがに少し疲れました」

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2019年12月23日 15:11  AUTOSPORT web

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WECバーレーン8時間レースで、約半分のスティントを担当した山下健太
トヨタのドライバー育成プログラム『TOYOTA GAZOO Racing WECチャレンジ』の一環として2019/2020年シーズンのWEC世界耐久選手権に参戦している山下健太は、12月12〜14日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた第4戦バーレーン8時間レースに臨み、総合11位/LMP2クラス8位でフィニッシュした。
 
 2019/20年シーズンよりスポーツカーシリーズの最高峰WECにフル参戦している山下健太は、今戦もハイクラス・レーシング(マーク・パターソン/山下/アンダース・フィヨルドバッハ組)とともに激戦区のLMP2クラスでの戦いに挑んだ。

 2019年のWECラストレースとなった第4戦バーレーンは、土曜日に決勝レースが行われるスケジュールとなったことから走り始めは通常よりも1日早い木曜日に。チームはフリープラクティス1回目のトップバッターとして山下を起用し、まずはクルマのバランス確認を実施。同時に山下も初走行となるバーレーンでの習熟を進めていく。

 このプラクティスデーで、ハイクラス・レーシングの33号車オレカ07・ギブソンは強いアンダーステア症状に見舞われた。チームはクルマに対策を施すが、重量配分を変更するなど大きなセッティング変更をして臨んだ金曜の予選前プラクティスではアンダーステアとオーバーステア、どちらの症状も出る状態に陥ってしまう。

 この原因はリヤタイヤの内圧が低かったことが後に明らかになったが、結局チームはクルマを木曜日の状態に戻して金曜午後の予選を迎えることとなった。

 その予選では「前回の上海戦ほどタイヤのピークを感じなかったです。ただ、アタック自体は悪くなかったと思います」と語った山下が最初のアタッカーを務めクラス6番手タイムとなる1分46秒101をマーク。ふたりめのアタッカーとしてタイムを計測したフィヨルドバッハは、他社がコースアウトして路面がダスティになったことでタイムを失ってしまう。これにより33号車オレカの平均ラップタイム1分47秒323となりLMP2クラス6番手で予選を終えた。

 土曜日の決勝レースでは過去2戦と同様に山下がスタートを担当した。山下はスタート直後に発生したLMP1カー同士のアクシデントに巻き込まれ他車に順位を明け渡してしまうが、そこから安定したペースで前を追うと22周目にピットイン。他陣営とは異なる左2輪交換を選択した2スティント目には、コース上で次々にライバルたちをオーバーテイクしクラス2番手まで順位を上げてみせる。

 その後ハイクラス・レーシングはフィヨルドバッハ、パターソンが2スティントずつ走り、131周目に山下がふたたびコースへ。この時すでにクラストップからは1ラップダウンとなっていたものの、「とにかく安定したペースで走ることを考えていた」という山下はオーバーステアに苦しめられながらも174周目まで走行。また、214周目から最後の走行に入ると、最終的に244周目に総合11位/クラス8位でチェッカーを受けている。

「今年初めての8時間レースで、そのうちの半分ぐらい乗せてもらって流石に少し疲れました」とレース後に語った山下。

「序盤は戦略もペースも良かったのでポジションを上げることができました。ただ、その後のペースにはまだ課題があると思います。8位という結果は悔しいですが、次回も頑張ります」

 WECの次戦第5戦はサンパウロの代替戦となるWECオースティン“ローン・スター・ル・マン”。2020年2月21〜23日にアメリカ・テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われる同ラウンドは、山下のチームメイトのひとり、パターソンの母国レースだ。

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