林家ぺーの狂気性、大噴出! 「ブログがまるで怪文書」問題の実情と原因を探る

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2019年12月31日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

林家ペー&パー子オフィシャルサイトより

 ほらさ、虎舞竜の「ロード」も歌詞を公募して㐧15章が作られるって話だし、世の中ますます「何でもないような事が幸せだったと思う」流れなんですよ。というわけでね、今年起こった「何でもないof何でもない」ニュースをまとめてお届けします。まずは月間MVPの発表から!

1月 亀田史郎が「YouTube企画」として「#亀田史郎と姫月に聞きたい事」のタグでTwitterユーザーに質問を募り、19件の質問が集まる

2月 西川きよしがレギュラー出演中の『ごごナマ・おいしい金曜日』(NHK)でゲストの要潤を前に、なぜか2019年イチのハイテンションとなり、大量のうどんを吸って気管に入り、ド派手にむせこんで、あわや放送事故に

3月 芸能界随一のグイグイタレント・山田まりやが、観月ありさ主催の花見会に呼ばれ、多勢のセレブに混じってご満悦。居合わせた芸能人の名前をいちいちハッシュタグにして書き連ね、大ハシャギでブログを3連チャン更新

4月 YouTuber・石原真理子が「YouTubeの運営が再生回数を改ざんしている!」と咆吼

5月 水素水に裏切られた藤原紀香が、今度は宝石水を激推し

6月 元NHKアナウンサー・後藤繁榮がインスタグラムで「逆さまにされると嫌なこともありますよね。特にカバさんは。カバーしきれません」というオールドスクールにもほどがあるダジャレを威風堂々と披露

7月 デヴィ夫人がYouTuberデビューし、シャンパンを飲みながら出会い系アプリ「斉藤さん」に初挑戦。若い女子との出会い待ち中の男性ユーザーに「アタクシが誰だかわかりますか? オホホ」と電話をかけて回り、次々と萎えさせる模様を撮影した動画を投稿

8月 布川敏和が「新たなペットちゃん」としてオオクワガタのつがいを飼い始めたことをブログで報告。しかしこの件については8月中に2回触れただけで、その後の成長記録はいっさいお目見えしなかった

9月 小泉進次郎の「coolでsexyに」発言に対し、ぜんじろうがTwitterで≪英語で人前でしゃべるの、何年やっても難しいです。特にかっこつける時(笑)≫と、海外進出の大先輩であり英語のエキスパートとしてありがたいアドバイスを授ける

10月 森脇健児が毎年恒例となっている「キンモクセイの香りコール」を高らかにぶち上げ、秋の訪れを知らせる

11月 林家ペー、ブログの字間が狂い出し、いよいよ怪文書めいてくる

12月 オール巨人がブログで、月亭八方が高座に上がる際だらしなく脱ぎ捨てた草履をそっと揃えてあげたことを報告

 どうですかお客さん。「閉店セール最終日、最後の最後まで売れ残った黄土色の靴下」みたいなこのラインナップ。続いていよいよベスト3の発表!

 「空は青い」「地球は丸い」と並んでもはや自明の理となっている「石原真理子のブログはヤバい」。そんな彼女の今年の脳内トレンドはもっぱら、3月に逝去した萩原健一と、デビュー35周年を迎える吉川晃司だったようだ。

 3月に萩原健一が亡くなるや、堰を切ったようにブログ「ふわっとした瞬間」とYouTubeを頻繁に更新し始める真理子神。「権利関係? 知るかよ」精神にて、無許可でショーケンの画像やライブ映像をつなぎ合わせ、アップリケ感覚で好き放題にテロップやキャプションつけてアレンジ、「ショーケンと私」と題したシリーズを次々と投稿した。まあ、宇宙と地球を司る神(自称)にとって、コンテンツの権利どうこうなど、砂の一粒より瑣末事なのだろう。彼女がつけたキャプションによると、ショーケンと真理子神は共に≪21世紀の神話を創成≫した仲であり、彼が天に召されることで、真理子神がすでに歩んでいる≪神の道≫にやって来たということらしい。

 上半期のショーケンブームが去り(おそらく関係者からクレームでも入ったのだろう)、入れ替わるように、こんどは空前絶後の吉川晃司ブームがやって来る。真理子神の脳内ストーリーによると、今年になって元カレの吉川とヨリを戻し、婚約したのだそうだ。うん、おめでとうございます。「晃と真理の歴史」と題してYouTubeに投稿されたシリーズ動画(もちろんこちらも権利関係など無視でライブ動画を使用)には、≪二人の愛は永遠の愛≫≪またこのカフェに行こうね(ハート)≫≪もう泣かなくて済んだね〜(ハート)≫など、ジャニコンうちわ風のコメントテロップを重ねている。

 だが、そんなキャッキャ気分とは裏腹に、同時進行していたブログ「ふわっとした瞬間」を開いてみれば、「YouTubeの再生回数が改ざんされている! 運営よ、情報開示せよ!」とチンピラマインドで絡んでいた。要約すると「『ショーケンと私 No3』の再生回数が1043回から1021回に減らされている! 陰謀だ!」ということらしい。ちなみに、YouTubeの再生回数のカウント方法については公にされてはいないものの、「不正防止のため、同一のIPアドレスからの重複アクセスを差し引いてカウントが減ることがある」というのが大方の見解である。

 ところが真理子神、この「1043−1021=22」という数字を元に謎の計算法で「全動画トータルで1日あたり−31680回も操作されている!」という結論を導き出し、≪日本政府さん、今こそサイバー警察を早急に作るべきです。何とかして下さい≫と激憤。政府が動かないとわかれば(当たり前です)、続いてなぜか老舗YouTuberのHIKAKINに援護を求め始めた。しまいには≪この嫌がらせ問題をヒカキンが知りつつも私に協力をしないのであれば彼も犯罪者の一味となってしまうということです≫と脅迫モードに突入、大立ち回りを演じた。今年も相変わらず「ふわっとした瞬間」の爆風がすごすぎた。

 森脇健児にとって秋は特別な季節だ。なんといっても彼の存在価値を全国に知らしめる唯一のチャンスである『オールスター感謝祭』(TBS系)が、毎年9月末〜10月頭のどこかで放送されるのだ。「謙虚! 感謝! 素直!」の精神で1年間積み上げてきたものの全てを、『感謝祭』の「赤坂5丁目ミニマラソン」に注ぎ込んでいるのだから無理もない。

 ところで、森脇にとって秋がかけがえのない季節である理由が、実はもう一つあった。毎年10月〜翌年3月放送の冠ラジオ番組『森脇健児のサタデーミーティング』(土曜午後6〜9時20分、 KBS京都)がスタートするのだ。森脇はプロ野球シーズンの4〜9月の間、同局系列番組の『森脇健児のサタデースタジアム』(土曜正午〜午後1時)にも出演しているが、そちらはナイター中継に枠を譲るため放送時間が昼間で、なおかつ時間も1時間と短い。放送時間が3時間20分とたっぷりで、番組内コーナーも多彩な『サタデーミーティング』(通称サタミ)の方に気合が入るのは自然の道理だ。『感謝祭』と『サタミ』の幕開けが森脇にとっての秋なのである。これは「謙虚! 感謝! 素直!」のシャドーボクシングに力が入らないはずがない。

 そんなわけで、毎年9月後半頃から、貧乏ゆすりをし始める森脇である。今年はTwitterで≪牛のヨダレ!≫≪感謝マジック!≫≪謙虚ドリル!≫など、ツイートの末尾で意味不明のワードを連呼していた。そして誰からも拾われないのが森脇健児の森脇健児たる所以だ。『感謝祭』の前日、9月27日には≪おっ!キンモクセイの香りがしてきた、≫とツイート。どうやら森脇にとって「キンモクセイ」は『感謝祭』と『サタミ』が始まる合図、いわば法螺貝の音のようなものらしい。そして10月17日、≪ここにきてまてキンモクセイの香りこの秋、二回目のキンモクセイ≫とツイート。このあたりからは完全にギアがハイに入った模様で、≪コツコツが勝つコツ≫≪スターにならなくていい、みんながヒーローになろう≫≪グチョグチョに愚直!≫などのアッパーなワードが目立つようになる。森脇がキンモクセイの香りを叫んだら秋。日本の二十四節気に「森脇嗅金木犀」を加えたいところだ。

 6年前、『私の何がイケないの?』(TBS系)の密着取材で、ペーのモラハラが露見して以来、おなじみ「ファハ〜ッ!」の笑い声を発するパー子が、飼い主に首輪をクッと引っ張られて無理やり鳴き声をあげさせられるチワワに見えてしょうがない……そんな林家ペーパー子夫妻。2年前に「フライデー」(講談社)で報じられた「パー子、ベランダで『助けて〜!』を叫ぶ事件」も追い打ちをかけ、ペーパー夫妻の闇は広く人の知るところとなった。

 そんな彼らの日常を伝える林家ペーパー子オフィシャルブログ「ペーパーの余談ですけど」は、ピンクを基調とした極彩色のヘッダー画像に相反して、夫婦の闇がガンガンに表出している。「かかりつけの病院で薬をもらってきた」とだけ書けばいいものを、「薬」の部分について全7薬品の正式名称と濃度(mg、%)を明記しなければ気が済まないペーの異常な神経質さが薄気味悪かったり、ロケ番組でパー子がしらす丼を食べて「おいしい!」を連発したことについて≪食事 に ナーバス な ?パー子 が 珍しく≫と書かれており、「ふだんペーのモラハラの締め付けがキツすぎて、食事も安心して摂れないのでは?」と妙な勘ぐりをしたくなるフレーズが散見されたりで、要注意だ。

 ブログに変化が訪れたのは、11月15日更新の記事「10日ぶりの近況」でのこと。≪この度 我が アイフォン が フリージング という 大きな 病?に 罹り 治療 に 2週間 も 要したのである それ故 後日談 & 近況 と 相成った 次第 で ある≫と切り出し、iPhoneの故障と機種変更により更新が滞ったことを伝えているのだが、字間がおかしいため怪文書みたいになってしまっている。2日後のエントリー「ごごナマ(NHK)に生出演」の≪予め お断り申し上げておきます パー子 は 異常 な 人見知り?です トンチンカン な リアクション ?! ご了解 下さいませ≫というくだりなんてもうサイコパス風味たっぷりだ。

 察するに、もともとペーは「。」「、」を使わず単語と単語の間をスペースで区切っていたのだろう。iPhoneの旧OSではスペースを打つと半角スペースが表示されていたのだが、機種変更した新しいiPhoneのiOS13では、全角スペースがデフォルトとなっている(もちろん任意で半角スペースに設定できるのだが、ペーはやらないだろう)。そのため単語の間が全角アキになって怪文書になってしまっているのだ。もともとアシッドな文体なうえに字間も空きすぎて、さらに酸味増し増しのペーブログ、これからもますます目が離せない。

 どうでした? この記事を読んだあなた、人生で2番目ぐらいに無駄な時間を過ごしましたね。ごめんなさいね。こんなことを毎年やってるんですわ。でも、あなたの2020年の「何でもないような事」が幸せであるように心から祈っています。良いお年を!

※文中≪ ≫内は本人による文章ママ

佃野デボラ(つくだの・でぼら)
ライター。くだらないこと、バカバカしい事象とがっぷり四つに組み、掘り下げ、雑誌やWebに執筆。生涯帰宅部。

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