浦沢による作品「あなたの出番です。」はオリンピックのために描き下ろした漫画で、選手が競技へと向かっていく様子を描写。作品の左下に書いた「つづく!」の文字に浦沢は「日本漫画の次のページをめくりたくなるよう想いを込めた」という。ホンマタカシの作品「東京の子供」では、タンクトップ姿の少年を撮影。オリンピックは選手だけでのものではなく、老人から子どもまで全国民にとっての希望であり、記憶に残るものだという想いを表現したという。荒木による「神奈川沖浪裏上空」では、葛飾北斎作「神奈川沖浪裏」の構図を採用。自身の代表作「ジョジョの奇妙な冒険」を彷彿とさせるタッチで、荒波のような雲が漂う上空からスポーツの神々が日本に舞い降りる様子を描いた。このほか、会場には写真家で映画監督の蜷川実花による「Higher than the Rainbow」、アーティストのフィリップ・ワイズベッカー(Phillippe Weisbeker)の「オリンピックスタジアム」、グラフィックデザイナーの佐藤卓による「五輪の雲」などが並ぶ。会期中、制作者によるトークショーなど関連イベントの開催を予定。3月以降には、アートポスターのデザインを用いた公式ライセンス商品が発売される。
オープニングセレモニーに登壇した小池百合子東京都知事は「1月6日の今日は東京オリンピック開催の200日前で、大会に向けて更に盛り上げていくフェーズに入った。アートポスター展を通じて、大会への期待がさらに膨らむことは間違いないと思う」と期待を寄せた。