登竜門を通らない! 神尾楓珠、宮沢氷魚、金子大地……地道に実力を重ねる役者たち

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2020年01月07日 06:01  リアルサウンド

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神尾楓珠 ファースト写真集 『 Continue(仮) 』

 今、若手俳優にとってブレイクの登竜門となっているのが“ヒーロー作品”と“朝ドラ”。だが、役者として着実にキャリアを重ね、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のシーズンレギュラーで主婦のハートを射止めた杉野遥亮を筆頭に、登竜門を通らずしてその名を浸透させ、大ブレイクを目前に控える俳優たちがいる。


【写真】『俺の話は長い』でバーテンダー役の杉野遥亮


■神尾楓珠


 『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系/2019年1月期)で、水泳部のマネージャー役を演じた神尾楓珠。注目の若手俳優が数多く出演した本作の中でも美しさは圧倒的で、一躍話題に。


 神尾を語る上で外せないのは、アラサー女性に恋する高校生を演じた『恋のツキ』(テレビ東京系/2018年7月期)。過激なラブシーンにも果敢に挑む一方で、思春期らしい脆い心を表現。神尾が持つエキゾチックな雰囲気と映像美が重なり、一層魅力的な作品と化した。


 昨年、映画『HiGH&LOW THE WORST』ではド派手なアクションを披露し、主演ドラマ『左ききのエレン』(MBS・TBS系/2019年10月期)では、大手広告代理店の若手デザイナーをリアルに体現。2020年も勢いは止まらず、今月21日には1st写真集が発売、2月には出演映画『転がるビー玉』が公開。さらにはドラマ『いいね!光源氏くん』(NHK総合)への出演も発表されるなど、様々なフィールドでステップアップ真っ只中だ。


■宮沢氷魚


 『偽装不倫』(日本テレビ系/2019年7月期)で主人公・鐘子(杏)と恋に落ちるカメラマン役で注目を集めたのは宮沢氷魚。『MEN’S NON-NO』専属モデルでもある宮沢は、抜群のスタイルとどこかミステリアスな雰囲気が、観る者を惹きつける。


 2019年公開の映画『賭ケグルイ』では、原作にないオリジナルキャラクターで存在感を発揮。また舞台『CITY』では物語のキーパーソンとなる青年を演じ、今年3月には4度目の舞台となる『ピサロ』への出演も決定。ドラマデビューからまだ2年ちょっとというキャリアながら、メキメキと演技力と認知度を上げている印象だ。


 今月24日には、ゲイであることを隠して田舎暮らしを始める主人公を演じた初主演映画『his』が公開。インターナショナルスクール出身ということもあり、日本のLGBTQに対する認識の違いにショックを受けたという宮沢は「作品が一人でも多くの方に届き、(LGBTQについて)考えるきっかけになってくれれば」とも。思い入れのある作品で、どのような顔を見せてくれるか期待したい。


■佐藤寛太


 『僕の初恋をキミに捧ぐ』(テレビ朝日系/2019年1月期)で宮沢の弟役を演じていたのは劇団EXILEの佐藤寛太。少女漫画実写作品を中心とした青春モノに欠かせない存在のひとりで、昨年6月に公開された『今日も嫌がらせ弁当』でも、芳根京子演じる女子高生が思いを寄せる“モテ男子”を自然体で演じて見せた。


 そんな中、11月に公開となった『いのちスケッチ』で扮したのは、漫画家を志すも挫折し、動物園でアルバイトをする寡黙で心優しい青年役。地元・福岡を舞台にした作品だったこともあり、ナチュラルな福岡弁で話す素朴な姿は、これまでに演じてきた“イケてる高校生”とは一線を画す新境地となった。


 今年2月スタートのドラマ『となりのマサラ』(NHK福岡)では、駆け出しのカメラマン役に。現在23歳とまだまだ制服が似合う年齢ではあるものの、学生役から次のステージへ突入。演じるキャラクターの幅が広がり、新たな佐藤寛太を発見できる一年となりそうだ。


■金子大地


 『ひよっこ2』(NHK総合)に出演しているが、朝ドラ本編には出演していないということで紹介したいのが金子大地。ドラマ版『おっさんずラブ』(テレビ朝日系/2018年4月期)で演じた“マロ”はチャラさと軽さが目立っていたが、昨年公開された『劇場版 おっさんずラブ〜LOVE or DEAD〜』では母性本能をくすぐる大人な男性へと変貌を遂げ、女性たちを魅了した。


 初主演ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』(NHK総合/2019年4月期)で演じたのは、生きづらさを抱えるゲイの高校生役。本音を打ち明けることができない葛藤や複雑な感情を丁寧に表し、『コンフィデンス』主催の「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」で新人賞を受賞するなど高い評価を受けた。


 これまでツンデレキャラにオタクキャラと、金子の“同じ人だと気づかないレベル”の振り幅には何度も驚かされてきた。今年2月には、吉田鋼太郎演出による彩の国シェイクスピア・シリーズ第35弾『ヘンリー八世』で、満を持して舞台に初挑戦。新たに開く扉の先でも、その実力を大いに発揮してくれることだろう。


 今後、彼らが“ヒーロー作品”や“朝ドラ”への出演を機に大躍進という未来もあり得るが、2つの登竜門を通らずとも大ブレイクの可能性を秘めた逸材たち。2020年、その活躍から目が離せない。


(nakamura omame)


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  • NHKの朝ドラですら…既に新人の登竜門でもないし…必ずしもそこを通らずとも…成功している方は沢山!ごくごくわずかでも…見出される時は見いだされるんじゃ?と思う。
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