ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、2021年に向けた開発をいち早く開始することで、ライバルチームよりも優位に立つことを決意している。
F1はコース上での競争を促進するために、今シーズン終了後に多数の競技および技術レギュレーションの変更を導入する。
アビテブールは、グリッド上でルノーよりも2021年の開発に注力するチームはなく、そのためルノーは来年優位に立つことができると確信している。
「これは大きなチャンスだ。2021年という特別な年に関して、我々のように目を向けているチームはない」とアビテブールは今週『Motorsport Magazine』に語った。
「2021年に向けて我々よりも先んじているチームはないと思う。単に我々は多くのリソースを、2021年に向けて割り当てることに決めているからだ」
ルノーは2016年に大きな期待とともにF1に復帰した。ところが2018年のコンストラクターズ選手権では4位でフィニッシュしたものの、昨シーズンはパワーユニットを供給しているマクラーレンに抜かれて5位になってしまった。レッドブルからダニエル・リカルドを迎えて注目されていたにもかかわらずだ。
復活したチームには多額の投資がなされているものの、まだ表彰台フィニッシュを飾ることができていない。アビテブールは今後に関しては、このような残念な状況を避けようと決意している。
「私は同じミスをまた犯したくない」とアビテブールは語り、今年はマクラーレンのみならず、現在F1を支配しているトップ3チームとの差も縮めるつもりであると付け加えた。
「2021年を、2020年が不振のシーズンになることへの言い訳にするべきではない」とアビテブールは警告した。
「すでに行なわれた変更や改善が結果をもたらし、より良いシーズンになると私は予想している」
「我々は年を追うごとに強力になっている。それによって我々は最終的な目標に近づいている。それは優勝することであり、私の個人的な目標でもある」とアビテブールは主張した。
「私が実現できるかどうかはまた別の話だ」
一部の評論家は、アビテブールがエンストンで状況を好転させるのに最適な人物であるかどうかに疑問を呈し始めており、彼自身は完全に否定しているが、チーム代表としての彼の任期は終わりに近づいているのではないかと示唆している。
「私が不可能だと感じたり、我々が勝利を達成しない限り、私の引退が近づくことはない」とアビテブールは主張した。
「このチームがいつか優勝することを私は確信している。我々は以前には優勝を果たしており、これから再び勝利するようになるのだ」