東海オンエア・てつやが潰瘍性大腸炎に 赤裸々な日常動画が“視聴者に与える影響”を考える

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2020年01月08日 13:11  リアルサウンド

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動画サムネイルより

 1月6日、6人組の人気YouTuberグループ・東海オンエアのサブチャンネル「東海オンエアの控え室」に、「てつやに大腸ガンの疑いがあるので検査します」という心配になるタイトルの動画がアップされた。


(参考:東海オンエア・てつや、「いぼ痔」治療の一部始終を公開 人気YouTuberの影響力を考える


 東海オンエアは、チャンネル登録者数が約487万人に及ぶモンスターグループ。てつやはそのリーダーとして精力的に活動し、仕事にも遊びにも本気で取り組む人気者だ。多忙を極めるなかで、生活のリズムや食事には無頓着なところもあり、これまでもファンから体調を心配する声があがっていた。昨年来、体調不良を訴えるトップYouTuberの話題が相次いだこともあって、今回の動画タイトルを見て冷や汗をかいたファンも多かったことだろう。


 念のため断っておくが、東海オンエアは「大腸ガン」という刺激の強い言葉を使って“数字稼ぎ”をする必要などない人気グループだ。本動画は“釣り”でも何でもなく、普段通りの楽しいやり取りが記録されてはいるものの、基本的にてつやの体調不良と真面目に向き合った内容になっている。


 昨年末、経験のない腹痛と便の異常、短期間で4キロという体重の減少に見舞われたてつやは、ネットで調べた大腸ガンの症状に合致しているとして、精密検査へ。詳しくは動画を見ていただきたいところだが、結論を言っておくと、てつやは「潰瘍性大腸炎」と診断された。もちろん、「ガンではなかった」と安心できる報告ではない。難病情報センターによれば、てつやが訴えていたように、便の異常とともに痙攣性または持続的な腹痛を伴うことがあり、症状が進むと発熱や体重減、貧血など全身の症状が起こる難病だ。内科治療の効果が上がらなくなり、手術が必要になるケースもあるという。


 コメント欄では、てつやの生活の改善と快復を祈る声とともに、耳馴染みのない「潰瘍性大腸炎」という病気について、情報交換が活発に行なわれている。また、てつやのツイッターには、「病気を甘く見ず、もっと自分を大切にしてほしい」という趣旨のお叱りも。動画を通じて毎日のように彼らの日常に触れている視聴者からすると、てつやはおそらく「芸能人」というより「友人」に近い存在で、こうした病気の報告も他人事ではなく、身内の問題のように受け止められる。トップYouTuberが、その身に起きた問題を語ることには、小さくない啓蒙効果があると言えるだろう。てつやの体調は引き続き心配だが、この動画を機に健康診断や人間ドッグを受けようと考えたり、周囲の人の体調を気にするようになった視聴者も少なくないはずだ。


 東海オンエアはメンバーの恋愛事情も赤裸々に明かすグループであり、特にてつやは、日常生活に支障をきたす罰ゲームも率先して引き受け、人生のすべてをエンターテイメントに捧げているように見える。2018年には持病だった痔の手術の一部始終を動画化し、エンタメとして視聴者を笑わせながら、「人には言いづらい病気と向き合い、適切な治療を受ける」ことの大切さを伝えていた。


 ファンからすればもちろん、日常動画での「報告」は楽しいものばかりであってほしい。しかし、ありきたりな言葉だが人生は山あり谷あり。いいことも悪いことも動画で視聴者と共有する東海オンエアのようなYouTuberは、その姿に自分を重ね合わせ、日々を省みるきっかけを与えてくれる。てつやの快復を祈りつつ、今度は新年にふさわしい、いい報告を楽しみにしたい。


(向原康太)


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