ヒカキンが“財布紛失騒動”で見せた細やかすぎる気配り 「日本一のYouTuber」たる所以を考える

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2020年01月09日 07:31  リアルサウンド

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動画サムネイルより

 YouTuberのヒカキンが1月8日、「220万の財布無くして、イジメられて、生きていく。」というタイトルの動画を投稿した。


(参考:ヒカキン、なぜ特番への起用相次ぐ? 日々の「社会貢献活動」から読み解く


 昨年12月24日、クリスマス・イブの日に220万円もする財布を紛失したと報告する動画を公開したヒカキン。再生回数426万回(1月8日現在)を叩き出し、ネットニュースにもなったこの悲劇は、たちまち多くの人の知るところになった。今回アップロードされた動画は、その続報的な内容となっている。


 「財布紛失」に対するファンの反応のほとんどは、当然のことながら、心配の声。12月27日に生放送された『ミュージックステーション ウルトラSUPER LIVE』にヒカキン&セイキンとして出演した際、KAT-TUNの亀梨和也やaikoからも「財布大丈夫?」と声をかけられたらしい。


 しかし、これも人気者ゆえの宿命なのだろうか。今回の動画の中でヒカキンが語ったところによると、自身のTwitterに「あの後、財布がどうなったのか報告しないなんて無責任!」「財布をなくしたと嘘をついて動画で稼ごうとしてる!」といった批判、「財布を見つけました」という嘘の報告、さらには、その報告を信じた人から「ヒカキンさん、財布あったんでしょ!?」というメッセージまで届いているのだという。


 こうしたカオスな状況に収集をつけるべくこのほど、ヒカキンが事後報告をすることになったというわけだ。事後報告……といっても、紛失から2週間経っても財布は依然見つかっておらず、なんの進展もないので、突き詰めれば報告することなどない。ヒカキン本人も、24日に投降した「財布紛失報告動画」を指して、「僕の中では、皆さんに『財布なくなりましたよ』って完結したつもりだったんですけど……」と本音を吐露していた。


 繰り返しになるが、ファンの大多数はヒカキンを心配している。批判や嘘の報告をしてくる人は本当にごくごく一部だ。そんなわずかばかりの声など、仮に無視したとしても問題はないのかもしれない。けれども、ヒカキンはそうしない。


 報告責任を追及する声に対しては、「動画がとんでもない再生回数を記録しまして。その効果もあって、なんと財布が……戻ってきませんでした!」と冗談交じりに再報告。また、「嘘じゃないか」という声に対しては、「遺失届受理番号のお知らせメモ」を証拠として提示。そして、嘘の「ありました」情報に騙されてしまった人へは、「全部嘘なので気を付けて!」と呼びかけた。


 本来であれば、220万円もする財布をなくしたところに、言われもない批判を浴びせられたり、多少なりともぬか喜びさせるような発見報告をされたりすれば、泣きっ面に蜂状態だ。しかし、ヒカキンは少々悲しそうにこそしているものの、怒ることも、ネチネチ愚痴ることもしない。それどころか、ありもしない報告義務を自分で作って果たしてしまっている。こうした全方位に対する細やかな対応を自然にできるからこそ、彼は日本一のYouTuberであり続けているのだろう。


(こじへい)


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