在胎期の難燃剤曝露により子供の読字障害リスクを高まる

1

2020年01月16日 09:01  妊活・卵活ニュース

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

妊活・卵活ニュース

写真

在胎期の難燃剤曝露による影響
コロンビア大学アーヴィングメディカルセンターの研究チームは、「Environmental International」にて、胎児が、母親の子宮を介して難燃剤の曝露を受けることにより、読字障害のリスクが増すと発表した。

学習障害のうち、約80%は読字障害であるといわれる。読字障害は、大半が遺伝的な要因であるが、他の要因もある。近年の研究では、難燃剤が脳発達に悪影響を及ぼし、母親の子宮内にいる胎児が難燃剤「ポリブロモジフェニルエーテル(PBDEs)」に晒されると、読字に関与する脳領域のプロセスが変化すると認められた。

PDBEs曝露と脳内リーディングネットワークにおける関係性
研究チームは、読字が未熟な5歳児33人を対象に、リーディングアセスメントにて読字問題を識別したうえで、神経画像診断を行った。合わせて、妊娠期に母親から採取した血液サンプルを分析し、PBDEs曝露量を測定した。

神経画像の分析より、脳内のリーディングネットワークがより機能的である子供は、読字障害が少なかった。また、在胎期にPDBEs曝露を受けた子供は、リーディングネットワークの機能が低下していた。

しかしながら、在胎期のPDBEs曝露による影響はリーディングネットワークに限られ、社会的プロセス(精神疾患、自閉症スペクトラム障害など)に関与する脳領域の機能に対する影響は確認されなかった。

研究チームは、社会性障害の特徴に読字障害は当てはまらず、それゆえ、PDBEsは脳全体には影響を与えず、読字に関与する領域に限定して悪影響を及ぼすと結論付けている。

(画像はScienceDirectより)

ScienceDirect

NEWS MEDICAL

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定