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節分の豆も要注意!子どもの誤嚥、全身麻酔で気管支鏡で取り除くケースも

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2020年01月22日 07:00  AERA dot.

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写真森田麻里子(もりた・まりこ)/1987年生まれ。東京都出身。医師。2012年東京大学医学部医学科卒業。12年亀田総合病院にて初期研修を経て14年仙台厚生病院麻酔科。16年南相馬市立総合病院麻酔科に勤務。17年3月に第一子を出産し、19年9月より昭和大学病院附属東病院睡眠医療センターにて非常勤勤務。小児睡眠コンサルタント。Child Health Laboratory代表
森田麻里子(もりた・まりこ)/1987年生まれ。東京都出身。医師。2012年東京大学医学部医学科卒業。12年亀田総合病院にて初期研修を経て14年仙台厚生病院麻酔科。16年南相馬市立総合病院麻酔科に勤務。17年3月に第一子を出産し、19年9月より昭和大学病院附属東病院睡眠医療センターにて非常勤勤務。小児睡眠コンサルタント。Child Health Laboratory代表
 日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、2人の女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は、自身も1児の母である森田麻里子医師が、「子どもの誤嚥」について「医見」します。

*  *  *
 1月が終わるとすぐに節分。早速、恵方巻の広告も見かけるようになりました。節分の豆まきは子どもたちにとっても楽しいイベントですが、実は事故にも注意が必要です。豆やナッツは誤嚥のリスクが高く、乳幼児にとってやや危険な食べ物でもあるのです。

 そもそも誤嚥とは、どんな状態を指す言葉なのでしょうか?これは、食べ物でもそれ以外でも、誤って飲み込んでしまい、それが気道、つまり肺の方向に入っていくことを指します。よく似た言葉に「誤飲」がありますが、これは食べ物でないものを誤って食べてしまい、それが食道、つまり胃や腸に向かって入っていくことを言います。

 例えば飴玉やミニトマト、お団子等の比較的大きなものをそのまま飲み込んでしまうと、喉の上の方に詰まって窒息につながることがあります。もう少し小さめのものを誤嚥した場合、窒息にはならず、ぜいぜいと呼吸が苦しくなることがあります。大人でもちょっと唾液が気管に入ると、むせて苦しくなりますよね。さらに、誤嚥直後のむせや咳込みといった症状が大人に気づかれず、そのうちにしつこい咳や発熱が出てきて、検査の結果あとから誤嚥が原因だったとわかるケースもあるのです。

 誤嚥により気管や気管支に異物が入ってしまうと、基本的には全身麻酔をかけ、気管支鏡を使って取り除かなければいけません。気管・気管支異物の原因として、最も多いのはピーナッツです。例えば、小児の気管・気管支異物のケース23例をまとめた2007年の富山大学の報告では、ピーナッツが原因だったものが12例と、半数を占めていました(※1)。

 ピーナッツは丸くて表面がつるつると滑りやすく、誤嚥しやすい形状です。レントゲンにも映らないので、大人が見ていないところで子どもが誤嚥してしまうと、診断が難しくなります。

  他にも、豆まきの煎り大豆や枝豆も、ピーナッツと同様に誤嚥の原因となったケースの報告があります。さらに、ナッツや豆類を砕いて与えても、その破片が気管に入り肺炎や気管支炎を起こしたケースが報告されています。ナッツや豆類は、細菌性の肺炎や気管支炎だけでなく、その油分により直接肺や気管支に炎症を起こしてしまうことがあるのです。

 気管・気管支異物のリスクが高いのは、1〜2歳の子どもです。たとえば1991年に中国から発表された報告では、400例の症例をまとめています(※2)。このうちおよそ9割は3歳未満の幼児で、1〜2歳の間がピークでした。このような報告から、誤嚥を起こしやすい3歳頃までの間は、そのままの形状、または砕いた状態でもナッツや豆類を与えるのは避けることが勧められています。与えるなら、粒の残っていないペースト状のもの、例えばピーナッツペーストやフムスが良いのではないかと思います。

 節分の豆まきは落花生派の地域と大豆派の地域がありますね。東北地方で働いていたとき、最初は落花生を撒くことに驚きましたが、拾いやすいく食べやすい落花生を撒くのはなかなか合理的だなと感じました。しかし誤嚥を考えると、どちらの場合も、小さい子どもがいるご家庭ではリスクが高いです。我が家でも、豆やナッツを小袋のまま撒くか、お菓子で代用するか、どちらかにしようと考えています。小さい子どもが豆やナッツを食べないよう、十分に注意していただければと思います。

※1.  浅井正嗣, 足立雄一, 中川肇, 木村寛, 板澤寿子, 和田倫之助, et al. 小児の気管・気管支異物症例の検討. 日本気管食道科学会会報. 2007;58(1):64−70.
※2.  Mu L, He P, Sun D. Inhalation of foreign bodies in Chinese children: a review of 400 cases. Laryngoscope. 1991;101(6 Pt 1):657−60.

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