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室井佑月「今すべきこと」

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2020年01月23日 07:00  AERA dot.

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写真室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
 作家・室井佑月氏は、障害者施設での殺傷事件、いわゆる「やまゆり園事件」の裁判が始まったことを受け、被告の考えを「幼稚」と断ずる。

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*  *  *
 相模原市の障害者施設で、2016年7月、入所者ら45人を殺傷し、殺人罪などに問われた元職員、植松聖被告の裁判員裁判が今月の8日から始まった。

 初公判で植松被告は「みなさまに深くおわびいたします」と一応述べたものの、その後、自分の手の指を口に入れようとし、刑務官が阻止しようとしたら暴れたらしい。テレビでは指を噛(か)みちぎろうとしたのでないかといっていた。それを聞いて、ある有名なヤクザ映画の名シーンでそういうのがあったな、とすぐ思った。

 植松被告がそれを知っていたかどうかはわからない。でも、事件が起こってからの報道によると、彼は学生の頃から不良に憧れていたという。そういうことが格好良いと思うのかも。

 もちろんあたしは、犯罪者を感化させるような作品が……という話をしたいのではない。むしろ、それに対しては真逆の考えである。人は生活のすべてからなんらか影響を受けているわけで、だったらそのすべてを論じたらいい。

 あたしがいいたいのはそういうことじゃない。植松被告はひどく幼稚だ、ということ。

 植松被告は16年2月、衆議院議長の公邸を訪ね、大島理森氏に宛てた手紙を渡している。それには、詳しい犯行計画と、自分のこれから取る行動は日本のためにするのだ、ということが書かれてあった。

「今こそ革命を行い、全人類の為に必要不可欠である辛い決断をする時だと考えます。日本国が大きな第一歩を踏み出すのです。(中略)是非、安倍晋三様のお耳に伝えて頂ければと思います。私が人類の為にできることを真剣に考えた答えでございます。衆議院議長大島理森様、どうか愛する日本国、全人類の為にお力添え頂けないでしょうか」

 彼は獄中のメディア取材でも、この国は借金大国、お金のかかる障害者はいないほうがいい、というようなことを堂々といっていた。

 その考えが幼稚だ。血税を無駄遣いしているのは誰だ? 過酷な障害者施設の現場に金を出さないのは誰だ? 多種多様な人々がすべて幸せに生きられる社会に向かって進んでいくことが理想なのに、その理想を掲げることもできないほど、我々の生活や心を荒(すさ)ませているのは誰だ?

 この国には植松被告と似たような危険なことをいい放つ、政治家や著名人がいる。一部の人間には、彼らの野蛮さが、強く格好良いものに見えるらしい。

 断言する。たしかにこの国は今後、貧しくなっていく。そのときに、多くの人たちは見捨てられた気分になる。今も、そういう気分の人はいるのかもしれない。でもそれは、自分以外の誰かじゃない。いずれは自分だ。もう一回断言する。格好良く見えていた政治家や著名人は真っ先にトンズラする。

 そのときに、自分の気持ちだけでも救われたくないか? ならば今、多種多様な人が幸せに生きられるように、と声高にいわなくてはならない。

※週刊朝日  2020年1月31日号

このニュースに関するつぶやき

  • 血税を無駄遣いしているのは誰だ?はい、それは反対の反対と下さないことですぐ国会をサボる維新以外の野党です!その中にはお前が支持する共産や山本太郎も入ってます!そこら辺を無視してアベガーか!このアホわ!
    • イイネ!4
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  • 日本が持ってる債権額知らないのか?w
    • イイネ!29
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