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過去に自分をいじめていたアホがどうしても許せない <アホから解放される相談室>

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2020年01月23日 07:00  AERA dot.

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AERA dot.

写真田村耕太郎さん
田村耕太郎さん
「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークアンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、シリーズ75万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。

 日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「過去のいじめの苦しさ」について。

*  *  *
【相談】
 私は、小学生のころにひどいいじめを受けていました。見た目をあげつらうようなあだ名で呼ばれ、友達からも仲間外れにされ、転校を余儀なくされました。しかし、転校先でもいじめられました。再びいじめられたと知ったときの、母の悲しそうな顔が目に焼きついて今も離れません。

 そのせいか、大人になった今も人と関わるのが怖くてたまらず、自分の外見が気持ち悪いと思われているのではないか、いつか嫌われるのではないか、またひどい目に合うのではないかと怯え、暗く、人の機嫌を伺うような卑屈な性格になってしまいました。

 いじめっ子は同じ地元に住んでいるので、帰省するたびいやがおうにも情報が入ってきます。いじめっ子だった性格はすっかり鳴りを潜めているようで、明るく面倒見のいいイイヤツと評判で、最近素敵なパートナーと結婚したそうです。Facebookを調べて見てしまったのですが、とても幸せそうでした。

 なぜ、何もしていない私が今もこんな苦しい思いをしているのに、いじめっ子がちゃっかり幸せになっているのか。今のように憎み、苦しみ続けている自分もすごく嫌なのです。

 どうしたらいじめっ子を憎む気持ちが癒えるのでしょうか。そして、どうしたら、いじめっ子の呪いから解き放たれ、自分に自信を持つことができるのでしょうか。

■自分の人生を生きるために

 相談をする勇気をもってくださりありがとうございます。とても大変な思いをされましたね。

 まずは、私が著書をはじめ色んな機会に一貫して主張している二つのことを冒頭に書きたいと思います。

・人生は「不条理」そのもの
・「自分がコントロールできるもの」に集中する

 私が永田町で尊敬する先輩方から教わり、身に染みて今でも人生哲学になっているのが「人生には“まさか”しかない」というものです。

 あなたの人生だけでなく私もそうですが、人生は「不条理」そのものでできているといっていいでしょう。正義や幸福観は人それぞれで、だからこそ皆の価値観が社会の中で調和せず、不条理に思えることが起こります。

 自分の努力や行いとは関係なく、不条理な物事が次々に襲ってくるのが人生です。誰でもそうです。思い通りにはほとんどいきません。

 そしてそんな不条理への対抗法ですが、「自分がコントロールできるものだけに集中する」というものです。他人の気持ちや行動は、我々にはほとんどコントロールできません。

 いじめという行為は、不条理そのものです。しかし、心がそのことにとらわれている限り人生を無駄にしてしまうことになりかねません。あなたの人生は、(今はとてもそう思えないかもしれないのですが)、宝物のようなものです。

 過去は過去。人生は不条理。コントロールできるものに集中する。そして少しでも充実させる。そういうことを心掛けるべきです。人生で起こること、起こったことをどうとらえるかは、あくまで自分次第です。

 もしかしたら、これから先も人とかかわっていくなかで、傷つくことを言われることもあるかもしれません。しかし、他人は他人。気持ちはコントロールできません。他人が何を感じて何を言うか、それにとらわれ過ぎても「考えても気にしても仕方ない」のです。他人様に自分の思いの100%を「わかってもらえない」のはある意味当たり前でしょう。

 われわれは日本の教育の中で「誰かの期待に応える」スキルを叩き込まれます。それはそれで調和社会としていいところもたくさんあります。しかし、「また嫌われるのではないか?」と他人の期待を最優先すると、自分の人生を見失いがちです。

 他人の期待は変化します。他人は実はこちらが思うほど期待もしていないし、覚えてもいないかもしれません。期待してくれていた人は先にいなくなるかもしれません。やはり優先すべきは自分の人生を生きるということだと思います。

 では、そのための第一歩はどうやったら踏み出せるのか。

 私もかつては自信をなくし、深く落ち込んだこともありました。もともと強い人間ではないですし、小心者の性格だと思っています。突然仕事をクビになったこともありますし、たくさんのお金を一気に失ったこともあります。信じていた人たちが急に離れていったこともありました。

 そのときは、全てこの世の終わりのようなショッキングな出来事に感じましたが、同時に「何とかするしかない」という環境でした。今もそうです。

 実は「自分の人生を生きる」と高尚なことをふだんから考えているわけではありません。もう「次に進むしかない」という余裕のない環境にあるだけです。

 海外で働き暮らすというのは、日本のような安定した雇用環境や手厚い社会保障が外れるわけで、いつどうなるかわからない身分です。日本もやがてそうなるでしょうが、まだまだ今の日本は立ち止まっても何とかなるくらい、優しい社会です。でもこちらは成果を上げていても、何が起こるかわかりません。必要ないと思われたら「自分で何とかしてね」と容赦なく切られる世界です。自分を養うのは自分だけという感じです。「次に行くしかない」んです。極論ですが、そうしなければあとは野垂れ死ぬしかありません。

 こうした環境に身を置いていると、次第に自分の弱さや自信のなさを忘れていくことに気がつきました。考えている余裕がないのです。そして、少しでも結果を出せたり、喜びにつながることができたりしたときに、少しずつ気分が上向いていくことに気がついたのです。

「人生を充実させよう」と言われても、実現するのは非常に難しく思えるものです。確かに巨大な経済的成功を収めたり、結婚して素晴らしい家族に恵まれたりすることも悪いことではないでしょうが、実は、本質的な幸福にはつながりません(実はいじめっ子も幸せそうなアピールをしているだけで、案外内実はどうなっているかわかりませんよ)。

 深い悦びや幸せは、ふとした当たり前の日常が続いていることにあると思います。

 とすると、すべては自分の気持ち次第です。

 今とらわれている人生観を一度外してみてください。誰かにわかってもらえなくてもいいのです。次に行きましょう。大丈夫です。

【おすすめ記事】職場の“アホ”の見分け方 潜在的アホと要注意アホの違いとは?


このニュースに関するつぶやき

  • 御仁に子供がいれば、昔の事を暴露する。
    • イイネ!0
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  • 楽しい趣味でも見つけることですよ。
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