何に使えるかは発想次第!? JR巣鴨駅が「きっぷの芯」を希望者に配布中

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2020年01月23日 08:11  おたくま経済新聞

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何に使えるかは発想次第!? JR巣鴨駅が「きっぷの芯」を希望者に配布中

 都市部では交通系ICカードが普及し、きっぷを見たことがない人も増えたようですが、きっぷに馴染みのある世代でもまずお目にかからない「きっぷの芯」をJR巣鴨駅が希望者に配布しているというツイートが話題です。JR東日本や他の鉄道会社に聞いてみました。


【さらに詳しい元の記事はこちら】


 この「きっぷの芯」を配布しているJR巣鴨駅は東京都豊島区のJR山手線にあり、1903(明治36)年4月1日に当時の日本鉄道豊島線の駅として開業した歴史ある駅。日本鉄道豊島線は1906(明治39)年に国有化され、1909(明治42)年10月12日付で「山手線」の路線名称がつけられています。1968(昭和43)年には都営地下鉄三田線が開業し、乗換駅となりました。


 JR巣鴨駅がきっぷの芯を希望者に配布している、とツイートしたのは、コーギー(10歳のオス)と暮らしているというTwitterユーザーのsskさん(@ssk93502)。駅構内に掲示されているお知らせポスターと、実際にもらってみた「きっぷの芯」の画像を投稿しました。



 配布されている「きっぷの芯」は、直径14.5cmの紙製。紙とはいっても、再生紙をギュッと圧縮した丈夫な物です。これは自動券売機に入っている、きっぷの原紙(感熱紙)ロールの芯になっているもの。


 現在JR各社をはじめ、一般的な鉄道の駅にある自動券売機で発券されるきっぷの横幅5.75cm(2 1/4インチ)に合わせたロール紙で、小さいサイズの近距離きっぷの場合、これを3cm(1 3/16インチ)ごとに裁断しています。このサイズは1836年にイギリスのニューカッスル・カーライル鉄道のきっぷで採用された規格を輸入したもので、考案者の名前から「エドモンソン式乗車券」とも呼ばれます。ロール紙1本分で数千枚のきっぷになるんだとか。


 JR東日本東京支社に問い合わせたところ、巣鴨駅で「きっぷの芯」を配布しているのは、社員(駅員)の発案とのことで、東京支社管内で配布しているのは巣鴨駅のみという回答。通常は一般廃棄物として処分されているんだそうです。


 ちなみに、ほかの鉄道事業者で同様の取り組みが行われているか、筆者が個人的に馴染みのある東海地区で、名古屋鉄道と名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)に問い合わせたところ、配布した実績はないとのこと。やはり廃棄されているようです。


 とはいえ、丈夫な材質ですし、直径14.5cm・幅5.75cmと規格化された大きさなので、組み合わせて工作に使えそう。発想次第で色々と活用できそうです。


 問題は、これで人気が出て、JR巣鴨駅で保管していた「きっぷの芯」の在庫が無くなったら、次はいつ入手できるか、ということ。なにしろ新しい物が手に入るのは、きっぷのロール原紙が切れて交換する時ですし、そもそも都内ではICカード乗車券(Suica、PASMOなど)の利用が圧倒的で、きっぷの発券枚数自体が減っているので……。興味のある方は、こまめにチェックしておくといいかもしれませんね。


<記事化協力>
sskさん(@ssk93502)


<取材協力>
東日本旅客鉄道株式会社東京支社広報課/名古屋鉄道/名古屋市交通局


(咲村珠樹)


このニュースに関するつぶやき

  • おお。いいなあ(´∀`) 自分はガムテの芯をペン立みたいな感じにしてるけど、こういう芯ってわりかし色々と使えるよね〜
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