喜美子、新たな挑戦の予感 『スカーレット』薪の釜製作には金銭的な問題が

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2020年01月23日 12:42  リアルサウンド

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『スカーレット』写真提供=NHK

 かの高名な芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)と、喜美子(戸田恵梨香)が再会。彼女にとっては大阪時代からの憧れの存在で、会うごとに、芸術家としての強いエネルギーを与えてくれる。


参考:『スカーレット』における黒島結菜の役割とは? 悪意のない無邪気な“恋敵”という新しい存在


 連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)第94話では、かわはら工房の電気釜が故障。焦りと緊張が走るなか、八郎(松下洸平)が新しい釜を買おうと提案した。


 喜美子が請け負っている、大量の小皿の作陶の期日が迫るなかでの電気釜の故障。観ていて思わず「勘弁してくれよ」と、喜美子らの心の声を代弁してしまうほどのタイミングの悪さである。しかし、持つべきは友。幼馴染みの照子(大島優子)の厚意で、丸熊陶業の窯で焼いてもらうことになった。しかも、わざわざ社長(本田大輔)が出向いてまで全力サポートの姿勢を見せる。数日前に起きた夫婦喧嘩に川原家を巻き込んだことへの後ろめたさもあるのだろうが、いずれにせよ誠実で、いい男だ。


 そんな流れで、なんとか喜美子の仕事の目処は立ったが、今後のことを考えれば、どっちみち新たな電気釜は必要である。そこで八郎が提案したのが、電気釜ではなく、“薪で焼く窯”の購入。しかし、聞くところによれば昔ながらの薪の釜は、電気釜以上に高く、いまや嗜好品となっているらしい。喜美子の宝物である信楽焼のカケラのような、独特の色合いを出すためには必須のようだが、その維持費が馬鹿にならないというのだ。


 喜美子は自身が信楽焼と出会うきっかけとなった慶乃川(村上ショージ)が薪の釜を持っていたことを知り、アポを取るが、そこに現れたのは彼の甥。慶乃川は去年亡くなったのだという。喜美子の頭の中に蘇る、彼の笑顔。その笑顔の裏には、相当な苦労があったのだろう。甥いわく薪の釜は、一度焼くごとに薪代が何十万もかかるらしい。そんな彼から喜美子は、慶乃川が薪の釜を維持するために書き残していた書類を手渡された。目を通してみるとそこにはなんと、“34万3000円”という数字が。しかもその下には「あかん」と記されている。これは非常に悩ましい問題だ。


 一方その頃、正式に結婚の挨拶をするタイミングを探る信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)は、電話越しに互いの気持ちを確かめ合っていた。お互い口にする、「会いたい」の言葉……。これには朝からニヤニヤしてしまった方も多いことだろう。なんとも心がホクホクなるムード! がんばれ信作。二人に幸あれ!


(文=折田侑駿)


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