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鈴木おさむ「『麒麟がくる』は、日本版『JOKER』なのかもしれない」

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2020年01月23日 16:00  AERA dot.

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写真鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回のテーマは「NHK大河ドラマ『麒麟がくる』」。

【主演の長谷川博己】

*  *  *
 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の第一話が放送になった。僕はこのドラマをかなり楽しみにしていた。明智光秀と言えば、学校では本能寺の変で織田信長にクーデターを起こした「悪い人」として教わってきたはずだ。日本の中で歴史上の裏切り者と言えば?という質問で浮かぶトップじゃないかと思う。

 そんな明智光秀で大河ドラマをやると聞いた時に驚いた。「そろそろやるんじゃないか?」とは思っていたのだが、それが2020年というタイミング。東京オリンピックをきっかけに、様々なことが新しくなっていきそうなこの年にわざとぶつけているわけである。大河の主役として描くということは、一年かけて丁寧に描くわけだし、その間に主人公にたっぷりと感情移入していくわけだ。

 ということは、このドラマがうまく行けば行くほど、明智光秀=裏切り者というイメージが変わるはずである。NHKが大河ドラマを使って、歴史上の一人物のイメージのイノベーションを行うことになるのだ。

 悪役のイメージだった人をある意味ヒーローとして描く。これって、日本版「JOKER」でもあるんじゃないかと妄想が膨らむ。

 そして第一話。カラフルな世界観で描いているところから、「やっぱりな」と。明智光秀と聞いてダークなイメージを思い描く人が多いからこそ、カラフルな世界観に引っ張っているのかなと思ったり。

 そして、長谷川博己演じる明智光秀は格好良かった。第一話の最後で焼けた家の中に入って行き子供を助ける。燃える家の中から子供を抱えて出てきた光秀は、まるで映画「バックドラフト」の主人公のようなヒーロー。第一話で燃え盛る家を出したのは、最終的に本能寺の変に繋がる物語の布石なのか?とネットで書いてる人も多かったが、その辺もおもしろい。

 子供時代を描かずに青年時代から始めた見せ方により、最初からしっかりとしたヒーローとして描かれている。

 さあ、このヒーローがなぜ主君を裏切るのか? 第一話の中で「麒麟がくる」というタイトルの意味が説明された。麒麟がくる時代は、争いごとがなく穏やかな時代。明智光秀は、そんな平和な時代を目指すのだ!というテーマを投げて終わった。それを見て、なるほどと。光秀が信長を討った理由は諸説あるが、この「麒麟がくる」ではおそらく……。

 信長の天下統一に向けて、光秀自身も含めてみんなが精神的に限界を超えてやってきた中、天下統一したら穏やかな時代が訪れると思っていたが、どうやら、天下統一した後も信長は朝鮮出兵や、他国との戦いをしていくつもりなのだと気づき。このままだと穏やかな時代はこない。つまり麒麟はこない……と感じて、本能寺の変を起こすのでは?と勝手に考察してみたのだが。最近、考察したくなるドラマはヒットしてるが、まさしくこの大河もそう。考察大河ドラマだ。

 パワハラとか働き方改革が叫ばれる今の時代に、信長の家臣へのプレッシャーの掛け方とかどう描くのか? すべてが今の時代に繋がってくる大河ドラマになる気がする。いや、楽しみです。

このニュースに関するつぶやき

  • 本能寺の変。泣けるよ。明智軍と織田軍の兵士、敵味方互いに知り合いの間柄で突然の壮絶な殺し合い。明智側に嘘でも大義名分が無ければね。
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