1月23日にアメリカ、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースの公式予選。このセッションで7号車アキュラARX-05をクラッシュさせてしまったアキュラ・チーム・ペンスキーのリッキー・テイラーは、チームは勝利のために「多くのリスクを冒している」と述べた。
バスストップ・シケインでのクラッシュによってDPi/LMP2予選が赤旗で終了する原因を作ってしまったテイラーは幸いにも無傷であったが、マシンはフロントセクションが大きく損傷した。事故について彼は、オリバー・ジャービスがドライブするマツダチーム・ヨーストの77号車マツダRT24-Pからポールを奪うべくアタックをしている最中に「より大きく縁石を使おうとした」と自らのミスを認めている。
セッション終盤に引き起こされたクラッシュの結果、7号車アキュラが記録していた1分34秒580の自己ベストタイムは抹消された。事故当時のタイムシートでは7番手のタイムだった。
「デイトナのポールはこのイベントが終わるときには大した意味を持たないが、手に入れることができる人にとっては本当に大きな成果なんだ」と語ったテイラー。
「僕たちは本当に一生懸命戦っている。マツダはとても速く、彼らに対抗するには多くのリスクを冒す必要があるんだ」
テイラーは通常とは違う動きをしたことでクラッシュが起きたと当時の状況を説明した。
「あのとき僕はいつもより少し多く縁石を使った」
「だからといってグラベルの中に入ったわけではないが、クルマのリヤを持ち上げるには充分だったようだ。気がつけばクルマがスライドしていて、それを立て直そうとするなかで(ハイサイド状態になり)クルマが壁に向かって行ってしまった」
「本当に残念だよ、チームに対して申し訳なく思っている。デイトナは長いレースであり、そのために多くのものを築き上げてきている。チームはオフシーズンの間にクルマがレースで完璧な状態になるように準備してきたんだ」
「彼らがふたたびマシンを完璧な状態に戻してくることは間違いない。レースウイークの初日にこのような追加の仕事を与えてしまったことに本当にがっかりしている」
アキュラのスポークスマンによれば、チーム・ペンスキーの7号車はフロントに大きなダメージを受けているものの、シャシー交換の必要はないという。
またテイラーは、チームが23日夜のプラクティス3で走行を再開させることを目標にしていると示唆。実際に7号車アキュラは同セッションに姿を現しタイムこそ記録しなかったが、テイラーがステアリングを握り2ラップを走っている。