昔からつづく日本の伝統食のひとつ「ぬか漬け」。野菜を漬けておくだけで、発酵パワーによっておいしい漬物ができます。美容にも嬉しい栄養が豊富とあり、ヘルスコンシャスな人たちの間でじわりじわりと注目を集めています。
手軽に始められる「ぬか床キット」は売り切れてしまうほどの人気です。ですが、スーパーで手に入る食材とタッパーなどの容器さえあれば、だれでも簡単に手作りすることができます。
インナービューティー料理研究家の筆者が、ぬか漬けをおいしく作るポイントと、ぬか漬けの美容に嬉しい栄養をご紹介します。おすすめキットもあわせてご紹介いたします。
■注目すべきぬか漬けの美容に嬉しい栄養
「ビタミンB群」が豊富
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米ぬかには、代謝をサポートしたり疲労回復に働きかけるする「ビタミンB群」が豊富です。
ぬか漬けにすることで漬け込んだ食材にビタミンB群などの栄養が浸透するため、栄養価が高まります。
発酵パワー、酵素
ぬか漬けには「乳酸菌」が豊富に含まれています。生のまま野菜を食べるよりも、ぬか漬けにするだけで格段に栄養素が増えるのは嬉しいですよね。
乳酸菌は腸内環境を整えてくれるので、便秘や肌荒れ対策のためにもおすすめです。美腸は免疫力アップにもつながります。
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食物繊維
不足しがちな野菜類ですが、漬け込むだけで火も使わず調理の手間のないぬか漬けは、栄養補給にもぴったりです。
野菜類に豊富な「ビタミン」や「ミネラル」はもちろん、整腸作用に欠かせない「食物繊維」もしっかり補給できます。
■初心者には「ぬか床キット」がおすすめ
毎日混ぜる手間が不要なものや、混ぜるだけで失敗なく簡単に作れるものなど、ぬか漬け初心者さんでも気軽にトライできる「ぬか床」は、意外とたくさん販売されています。
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自分の性格やライフスタイルに合うものから試してみてはいかがでしょうか。
発酵ぬかどこ/無印良品
話題のぬか床は売り切れの場合が多いので、在庫を見かけたら購入することをおすすめします。(1kg 税抜価格810円)
ぬか漬けの素 クリップ付/ぬか漬けの素
かき混ぜ不要で、化学調味料無添加です。手軽にぬか床ライフを送ることができます。クリップ付きなので、保存も簡単です。(ノープリントプライス)
■手作りしたい人へ!簡単ぬか床レシピ
毎日1回混ぜることでぬか床を育て、腐敗を防ぎます。手作りのぬか床に漬け込んだぬか漬けは絶品です。添加物などを含まないので安心安全です。
材料(作りやすい分量)
・炒りぬか 400g
・塩 40g(水の分量の約13%が目安)
・水 1.5カップ
A(あれば)
・干しシイタケ 2〜3g(薄くスライスしたもの)
・赤唐辛子(乾燥) 1本(ヘタをとったもの)
・昆布 3センチ角を1枚
作り方
(1)炒りぬかと塩をよく混ぜ合わせます。水を少しずつ加えながらよく混ぜ、やわらかくなってほどよい弾力が出てきたらAの材料を全てを加えます。
(2)野菜の切れ端をぬか床に入れ、密封できるフタをして冷蔵庫で半日〜1日漬け込みます(捨てぬか)。これを2回行ってください。最初の頃は塩分が強く仕上がるので、つけた野菜類はみそ汁などの具材に使うと良いです。ぬか床の塩分がほどよくなってきたら本漬けを行ってください。
漬け込む野菜類の水分はしっかりとふきとってください。水分は腐敗の原因になるので要注意です。
おいしく作るポイント
・「捨てぬか」と呼ばれる野菜の切れ端を漬け込んでぬか床を育てる作業を2回ほど挟むと、ほどよい塩分のぬか床になり、よりおいしく本漬けが完成します。
・干しシイタケや昆布はなくても良いですが、入れると旨みが浸透してよりおいしいぬか床になるのでおすすめです。
・唐辛子は、腐敗を防ぐためになるべく入れるようにしましょう。
・水っぽくなってきたら、「晒(さらし)」や「キッチンペーパー」などで水分を吸いとり、しっかり天地を返すように混ぜましょう。
いかがでしたか? 漬けるだけで野菜の栄養価が増し、美容と健康をサポートしてくれる「ぬか漬けライフ」。2020年は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
(インナービューティー料理研究家 フードコーディネーター 國塩亜矢子「楽しく正しく食べてカラダの中からキレイに健康に」をモットーに、インナービューティーを軸としたコラム執筆やレシピ開発等を通じ女性のライフステージごとに関わる「食×美」の大切さを幅広く発信中。二児の母。)