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バルサはスアレスの代役探しが佳境。「9番」を必要とするチーム事情

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2020年01月28日 06:52  webスポルティーバ

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 1月25日、バルセロナは敵地に乗り込み、バレンシアに0−2で完敗している。エルネスト・バルベルデに代わってキケ・セティエンが監督に就任。その初戦となるグラナダ戦は80%以上のボール支配率で勝利し、戦勝ムードに湧きかえっていたが、水を差されることになった。

「たしかに、いい出来ではなかった。特に前半は」

 セティエン監督自身が、ふがいないプレーを認めている。パスを回し続けたが、そのリズムは緩慢で、ほとんど相手を脅かせていない。

「敵ゴール前への道を見つけることができなかった。ふるまいの問題ではない。選手は責務を果たそうとしていた。ただ、しっかりプレーを理解できない部分があって、意味のないパスが多かった。ポゼッションするだけになってしまい、相手を脅かす奥行きのあるパスが足りなかった」

 セティエンは、バルサらしいプレーモデルを取り戻すための戦いに着手した。あくまで、一歩を踏み出したばかり。試行錯誤が続くのは当然だ。

 バルサは自らの戦いを取り戻し、時代にアップデートできるのか――。

 セティエンが戦いを軌道に乗せるには、時間がかかるかもしれない。

「9番(センターフォワード)不在」

 それがバルサの目下の悩みである。

 エースのウルグアイ代表FWルイス・スアレスが今年1月のスペインスーパーカップで膝を怪我し、今シーズンの復帰は絶望的。スアレスはリーグ戦で11得点を記録し、今シーズンも欠かせない存在だった。バルサは昨シーズンも途中でケビン=プリンス・ボアテング(現フィオレンティーナ)を補強したように、バックアッパーはいない。

 そこで今季も連日、獲得候補FWの名前が紙面をにぎわせている。一時は、アラベスのアルゼンチン人FWチミー・アビラに絞られたが、直近のゲームで左ひざを負傷し、シーズン終了まで復帰は不可能に。9番探しは振り出しに戻った。

 本来ならバルサBから若手FWを引き上げたいところだろう。しかし、バルサBでは安部裕葵が”偽9番”を任されている(今年1月にはアルバニア代表FWレイ・マナイと契約した)。つまり、9番でしかるべき人材を欠いているのが現状なのだ。

 セティエンは、バルサBのFWアベル・ルイスとアレハンドロ・マルケスをトップに帯同させたが、起用に踏み切っていない。代わりにアントワーヌ・グリーズマン、リオネル・メッシを”偽9番”に採用。マルケスはすでに、820万ユーロ(約10億円)でユベントスへの移籍が決まった。

 スペイン国王杯の3回戦、イビサ戦ではグリーズマンが2得点。得点源となるだけのプレーを見せた。チーム得点王のメッシもいる。フィニッシャー自体はいるのだ。

 問題は、9番がいないために前線での動きが少なく、パスコースが乏しく、相手に圧力をかけられない点にある。9番はポストワークで敵センターバックと渡り合い、様々な駆け引きができる。くさびを受けるだけでなく、裏を取る動きなど、堅固に見える守備陣形をかき回せる。心理的にも肉体的にも相手DFにストレスを与え、その成果で周りを生かせるのだ。

 パスワークを重視した場合、ボール技術の高い”偽9番”の起用もひとつの策だろう。しかし、彼らはDFとの肉体的コンタクトに難がある。相手と体をぶつけあい、ジャンプなども含めて、DFの脚を使わせ、消耗させることができない。

 相手に打撃を与える、ストライカーが必要なのだ。

 バルサで一時代を築いた指揮官も同じだった。ヨハン・クライフもジョゼップ・グアルディオラも、必ずしも9番を好んだわけではない。しかし結果的に、フリオ・サリナス、ロマーリオ、サミュエル・エトー、ダビド・ビジャを重宝せざるを得なかった。

 セティエンはまず、9番の選択を迫られる。スペイン代表FWロドリゴ(バレンシア)とは契約交渉が大詰めと言われる。その資金繰りのために、カルレス・ペレスを1500万ユーロ(18億円)でローマに売り払う流れだ。

 セティエン・バルサには、9番の問題以外にも解決すべき事柄は多い。イヴァン・ラキティッチ、サムエル・ウムティティのプレーは不安定。3バックの一角のような位置を取るセルジ・ロベルトも、明らかに精彩を欠いている。期待の17歳アンス・ファティも、右サイドでは低調だ。

 バルサはそのプレーモデルを取り戻し、当てはめるなか、不具合が生じている。すり合わせ、修正し、機能させる。本来はプレシーズンでやる仕事を、シーズン真っ只中に果たせるのか――。

 容易ではないが、ボールプレーの精度を突き詰めるところに、バルサ本来の姿はあるのだ。レアル・マドリードの指揮官であるジネディーヌ・ジダンが、簡潔に説明している。

「(バルサがセティエンのデビュー戦で)1000本のパス? それぞれのチームに勝利するメソッドがあるということだ」

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