『ハリー・ポッター』の世界や東京の街並みまで完璧に再現 『マインクラフト』で隆盛する”再現文化”

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2020年01月28日 08:21  リアルサウンド

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リアルサウンド

https://youtu.be/tVVnw6LNtaIより

 広大なフィールドに様々なブロックを配置して世界を作り上げる『マインクラフト』。その人間が持つクリエイティブな欲求を刺激するゲーム性で、今やサンドボックスゲームの代名詞とも言えるメジャータイトルである。


(参考:乃木坂46・伊藤かりんと西野七瀬も激ハマり中!? 教育分野への利用も進む『マインクラフト』の実力


 そんな本作で『ハリー・ポッター』の世界を再現する熱心なユーザーが現れた。作業に使われたのは、ゲーム内部のシステムを改変するオリジナルMOD「Minecraft School of Witchcraft and Wizardry」。まずは下記のトレーラーを見て欲しい。


 2020年1月12日に公開されたこの動画は、『マインクラフト』内で大人気ファンタジー作品の再現を試みる制作チーム「The Floo Network」によるもの。ちなみに本動画は2016年にアップされたトレーラーに続きで、両方を合わせると総再生数は340万回を超えている。


 数年を経て現在も制作が続けられている大作とあってか、内容面は『ハリー・ポッター』の世界観を忠実に再現している模様。ただ建築物や風景を模しているだけでなく、条件に沿ったクエストをはじめ、幾つかの新規要素を収録するようだ。


 とはいえ、版権元に正式な許可を取っていない作品であることは確か。コンテンツの規模や世間の注目度にもよるが、展開次第では開発中止……という事態も起こり得るだろう。


 Modの中には「CutAll」や「CraftGuide」など、ゲームプレイを快適に進めるアシストツールとして許容されるものもあれば、版権元のブランドイメージを傷つけたり、そもそも版権元に対して法律面で問題に抵触するグレーゾーン極まりないプログラムも含まれる。


 実際のケースを挙げると、『マインクラフト』で『ポケットモンスター』のシステムを再現する「Pixelmon Mod」が、版権元の訴えにより配布中止になった事例もあった。必ずしも問題へ発展すると言い切れないが、「Minecraft School of Witchcraft and Wizardry」においても動向に関心が寄せられているのは事実だろう。


・”現実世界”や”ゲームそのもの”を再現する猛者も
 少し視点を変えてみれば、システムの大部分を改変するMODを使わずに、外観の再現に注力するユーザーも数多く存在する。


 2020年1月11日にTwitter上でとあるユーザーが投稿した画像には、高層ビルや東京タワーのライトアップが煌びやかな東京の夜景が収められている。「約2年半をかけて完成させた」とツイートにある通り、作者の相当な労力と高度な建築テクニックが伺える芸術作品だ。


 少しさかのぼること2019年4月には、任天堂公式Youtubeチャンネルにて、「『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のハイラル城をマインクラフトで作ってみました。」という動画もアップされている。こちらはマイクロソフト公認の制作チームが作中に登場するハイラル城を再現。城壁や外観に加え、内部の精密なオブジェクトに至るまで作りこまれており、ゲームは違えど、荘厳さがヒシヒシと伝わってくる。


 また再現文化に広く目を向けると、”ゲーム作品そのもの”を『マインクラフト』内で起動させる例も珍しくない。海外に拠点を置くMrSquishy氏は、過去に『パックマン』と『ポケットモンスター』のゲームシステムをまるごと再現するプロジェクトを遂行した。この2つは大掛かりなModを使用せず、指令を伝えるコマンドブロックを用いて制作されている。実際に起動中の様子は動画から確認できるので、興味がある方はぜひ視聴してもらいたい。


 Modを使ったファンタジー世界の創造に始まり、日常生活と馴染み深い現実の地域やゲームの起動プログラムなど、『マインクラフト』を舞台に行われる再現文化はとどまるところを知らない。既にオリジナル版の発売から9年が経とうとしているが、人間が潜在的に秘めるクリエイティブな感性が枯渇しない限り、これからもアッと驚く作品が続々と生まれていくのではないだろうか。


(龍田優貴)


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